和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2842話 】
2021年 05月 29日 談

まもなく6月、水無月(みなつき)を迎えますが、一年で一番緑が美しい月でもあり、花しょうぶ園の整備をしていると水無月の意味がよくよく納得できるものです。漢字の意味をそのまま受ければ水の無い月と思いがちですが、この「無」の字を「の」と読みますから「水の月」が本来の意味で、まったくに雨の時期でもある6月は自然の草木が長雨により一気に潤いを増し、山中にあってはムンムンするような森林浴を体感できます。

クレマチス

普段は気にすることも無い谷川のせせらぎの音すら美しい初夏の訪れを伝え聞こえて来るのも不思議で、人間の感性は四季折々の移り変わりの中で育まれていくものだと思うものです。日本人が生まれながらに有する繊細な感性は、四季を感じることの出来る国土に住むからなのではないでしょうか。

ミントの葉 / 大安禅寺バラ園

終日園内整備をしながら自然の営みを肌で感じることが出来るのは実に幸せな時間でも有ります。さて本日は休息日としましたが、体のあちこちの筋肉が悲鳴を上げながらも心地よい心の安らぎの中に過ごすことが出来たようです。友峰和尚より

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