和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2765話 】
2021年 03月 13日 談

小雨模様の朝を迎えましたが、昨日お掃除した愈好亭の苔むした庭が閑けさの中に清々しい景色を見せてくれました。耳を澄ますと手水岩に滴り落ちる水の音が心を癒してくれます。

「魂」は心の働きをつかさどる活力でも有りますが、自然の至る所に「魂」が躍動しているようにも思います。時々そよと吹く風にさえ感じ取るもので、そのような感覚はひとたび喧噪から離れて初めて知るものです。

大安禅寺境内一帯は大慈峰山に囲まれて静かな佇まいの中に有るがゆえに、否応なく自然の営みが直に伝わってきます。人生を歩む中で、ひとりっきりになり自己を見つめる時間が益々大切になって来ました。和尚の人生に残された時間がどれだけあるのか知る由も有りませんが、少なからず70歳を越えたら自分の生死くらいは日々自覚を持って歩まねばなりません。

最近は何をするにも慎重になってきました。「慎重に慎重に慎重に」自分でも神経質に思うほど、一つ一つの事に丁寧に対応しています。これも年齢がそうさせているのでしょうか?いやいやそうではなく、一歩一歩日々大切に生きていこうとしているのだと思います。時間が有り余るほどあった青春時代!本当に懐かしく思いますが、常に今を大切に歩んでいきたいと願う毎日です。友峰和尚より

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