和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2681話 】
2020年 12月 19日 談

和尚のオリジナル作品でもある「姫観音図」が人気があるというので、時間の合間をみて少しずつ描いています。「童心はこれ祖心に通づ」という言葉があるように、童子は「無心に遊び、無心に語り、無心に学ぶ」ゆえに実に“遊戯三昧”の姿でもあります。また児童の合掌する姿は仏の姿そのままに純粋無垢で実に可愛いものです。

これまでにも沢山描いて来ましたが、最近になって再び描くようにしています。姫観音図を描きながら、遠い昔、修行時代に師匠から授かった公案(こうあん・禅問答)を拈提(ねんてい)しています。その公案とは、「3歳の童児にも分かる無字を持ってこい」というものでした。今では懐かしくさえ思う禅問答のひとつですが、師匠の前で童心に成り切って思いきり童謡の「すずめの学校」を踊った時のことを思い出します。

73歳の今、同じことが童心に成り切って出来るかは別として、精一杯姫観音図を描きながら童心に近づきたいと願っています。友峰和尚より

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