和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2504話 】
2020年 06月 25日 談

活発な梅雨前線の影響で長崎県と佐賀県を中心に記録的な大雨となっていますが、北陸地方も警戒が必要のようです。県境をまたぐ往来が緩和され経済活動の動きも活発になって来ましたが、関東地方では依然としてコロナウイルス感染者が減少する気配が無く、まだまだ油断出来ません。

大安禅寺 山門のようす

大安禅寺の山門がすっぽりと工事用シートで覆われ、まもなく解体保存工事が始まるとの事。本堂の内部も次々と解体中で、次第に骨組みが露わになっています。今まで見ることが出来なかった構造物の骨組みが見れるのは本当に興味深々で、創建当時の宮大工の仕事の手のあとが直に伝わってくる思いです。

今年の盂蘭盆会開催に関する会合を新命副住職と持ちながら、三密を防ぐソーシャルディスタンスをしっかり守って感染予防に徹しながらお盆祖霊供養に臨みたいと伝えたものです。どのような状況に有ろうと、報恩謝徳の気持ちだけは示して参りたいと念じています。

「 聴雨 」  渓仙

さて故郷で聴く雨の音もなかなか風情が有ります。「雨滴聲(うてきせい)」という禅問答が有ります。「雨滴聲」とは雨だれの音のことで、中国の詩人・蘇東坡の句に「渓聲すなわち是れ広長舌(けいせい すなわちこれ こうちょうぜつ)」と詠われているように、渓谷の水の音さえも説法しているの意味です。 雨だれの音の中に、自然と一体となった無心無碍の心の広がりを感じるものです。友峰和尚より

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