和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1694話 】
2018年 04月 08日 談

早朝から鶯(うぐいす)がしきりに鳴いていました。和尚の書斎間近で鳴くので、その美しい鳴き声にはたまらなく魅了され、透き通るような響きは新芽を吹いた草木の間を駆け抜けて行きます。この時期の大安禅寺境内の風情は言葉では表現しがたい程のぬくもりと安らぎを与えてくれるものです。本日4月8日は降誕会(ごうたんえ)です。別名灌仏会(かんぶつえ)また花祭りとして知られていますが、卑山でも毎年御釈迦様のお誕生日をお祝いし感謝の法要を営んできました。午前10時より、昨日来寺された京都妙心寺専門道場3名の雲水さんも出頭され、副住職家族と共に降誕会を厳修しました。

 

釈迦誕生佛を中央にお祀りし、全員で甘茶を注いでお祝いしました。「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」、余りにも有名な、御釈迦様誕生時に発声された言葉です。玄峰副住職の回向を聴きながら御釈迦様生誕後約2500年間の法悦に浸っていました。さてこの「天上天下唯我独尊」の言葉を皆様はどのように受け止められますでしょうか? 現代社会における凄まじいまでの「我見」利己主義とは全くに正反対で、「無我なる故に独尊」なのです。

午後からは新命副住職が長野県木曽郡木曽の妙心寺派各寺院春季布教に出発しました。約二週間に渡る説法行となりますが、御釈迦様との御法縁を檀信徒皆様にしっかり結んで頂く為の巡教です。鶯(うぐいす)の啼き声と共に「法法~法華経(ホーホーホッケキョー)」の神髄に触れて頂きたいと念じています。友峰和尚より

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