和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1091話 】
2016年 08月 13日 談

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今日も昨日に引き続き、地元お檀家様のお盆経「棚経」に午前7時より総代様をお供に出掛けました。4時間半に渡ってストップ無しの読経ですから、各家々で出されるお茶やコーヒー、お餅にお菓子はたまた栄養剤などで体力補給しながらの法務でした。他寺と比べれば卑山の檀家数は随分少ないわけですから、これくらいの事で根を上げていては話になりませんね。

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故人の生前の姿を想いながらの幸せな時間を過ごせました。「和尚様、お経を上げながら何が幸せなのですか?」と聞かれますが、皆様が日常感じる幸せ観と同じで、自分の心の安らぎがひいては故人の安心につながるという事です。仏教の教えは「無心無碍なる心の自覚」に有ります。一緒にお参りされている檀信徒方々の心もまた同じだと思います。

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お経後の団欒もまた楽しい時間となりました。和尚も気が付けば70歳近く、御伴をしてくれる総代様もいつしか年下となっています。つい先年、父親の先代住職と一緒にお盆経に回っていたのが、今では息子の新命副住職とのコンビです。何もかもが光陰矢の如しの世界です。何も変わらないのは「棚経」のスタイルです。いやいや、昔と違う点もありました。読経の際、後ろから煽ってくれていた団扇から扇風機に替わり、今ではクーラーになっていました。いずれにせよ、お盆とお正月の年二度に渡るお檀家様へのお参りは、固い絆を結ぶ大切な法務です。仏法とは来世の一大事を説くものでは無く、現世の安心の法であることを棚経が教えてくれているようです。友峰和尚より

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