和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1089話 】
2016年 08月 11日 談

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大安禅寺 中庭にて

盂蘭盆会を目前に境内の掃除に専念しています。蝉しぐれの中での外掃除ですが、とても気分の良いものです。夕刻には日暮蝉が一斉に鳴くのですが、その鳴き声が全山を覆い尽くすが如く、大合唱となって響き渡ります。ひょっとして、これまでに亡くなられた多くの方々の精霊の声なのかも知れません。山中の禅寺の風情は格別です。福井の生んだ幕末の歌人・橘曙覽(たちばなのあけみ)先生が卑山で詠みし歌「いつ来ても 世離れ果てし この寺は 門入るからに 心地異(け)にする」が実感として感じられます。まるで世捨て人のような心境になるのも不思議です。

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作業を終えて自室に戻りテレビのスイッチを入れた途端、あっという間に現実の世界に引き戻されます。どの局もオリンピックの話題でもちきりながら、NHKだけは夏の全国高校野球大会の実況中継中! もし今、我が子が甲子園に出場しているなら最早リオ・オリンピックどころではないでしょうね。一日の人々の行動は種々様々「人生いろいろ、思いもいろいろ」です。

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日中友好の朝顔 大安禅寺境内にて

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4年に1度の世界オリンピック大会、やはり全力応援が必定だと思います。ところで皆様は御先祖様のお盆霊供養はお済みでしょうか? 和尚は朝方、本堂真前にお参りに行きますが、父母の遺影と位牌を見るたびにその慈恩の深きに思いを馳せます。オリンピック選手の金メダルに涙し、父母の慈恩に涙するこの頃です。「有りがたや 師の恩思う 如意の跡」合掌 友峰和尚より

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