和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第3904話 】
2024年 04月 25日 談

 

人間生きているかぎり悩みや苦悩は尽きないものですが、特に心身疲労に於ける痛みを癒すには自然の風景や動植物と接することが一番の効果が有るように思うものです。趣味としての園芸や盆栽また野菜作りなどをされておられる方は日々成長する過程を具に観察する事で新しい命のエネルギーを感じ取ることが出来ますし、家族動物と共に過ごしその触れ合いによって一日の疲れを癒すことも出来ます。

 

 

 

和尚などは朝一番に庭に出て草木の新緑の風景を観賞するだけで十分に疲れが癒され、日々新芽の成長していく姿を見ていると赤子の成長を見つめるに似て気持ちも新鮮さを感じ取っていきますからとても癒されます。

 

 

 

 

普段はなかなか庭木など観賞する時間の余裕もない方が多いかと思いますが、休日には近場の公園や野山に出掛け春の芽吹きに触れるのも坐禅と同じ効果があることと思います。いずれにしても自然の営みの風景に接する時間の余裕を作ることが日頃のストレスや悩み解消にプラスになる事必定です。

 

 

さて日々追善供養諷経が続いていますが、霊苑での法務遂行は実に爽快極まりなく参詣されている方々にとっても和尚と同じ心境だと思います。大型連休を目前にして県外からの参詣者が増えつつある宝勝寺ふれあいパーク霊苑の今日この頃です。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3903話 】
2024年 04月 24日 談

 

まるで梅雨時期のような時々小雨の降るどんよりとした天気の一日でしたが、それでも墓前諷経が始まると不思議に雨が止み爽やかな春風が通り抜けていく様は故人の御徳としか思えません。午後からの開眼納骨供養の時などは御供養が終わると同時に小雨が降り出し、あたかも故人の喜びの涙の如きにも感じるものです。卑山霊苑にご法縁を頂く方は初めてお会いするご家族ゆえに、祖霊供養を修する前には出来るだけ故人の生前の想い出などをお聴きしています。

 

 

苑内のバラが咲き始めています

 

まもなくゴールデンウイークを迎えますが、大型連休中も多くの物故者の追善供養の御申し込みを頂いており、県外からの参詣者がいっきに増加する気配で支障の無いように受け入れの準備態勢を整えているところです。

 

 

さて皆様は大型連休中の行動計画はすでに立てておられますでしょうか? 北陸新幹線が福井県敦賀駅延伸開業で連日賑わいを見せているとか。北陸応援割第一弾が4月26日まで、第2弾が5月7日から7月31日までとなっており各申込部署には予約が殺到しているそうですから、休息出来ない和尚などはひたすら羨ましく思っています。皆様にはお時間がありましたら宝勝寺カフェにご家族で是非御来寺くださいますようお待ち申し上げております。新緑の好時節!大いに野外に出てリフレッシユして頂きたいものです。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3902話 】
2024年 04月 23日 談

「 青山せいざん 元より 不動 」

 

とても過ごしやすい季節を迎えていますが、この時季の自然を詠んだ中国の漢詩がたくさん有り墳墓開眼供養の一偈を唱える際に引用させてもらっています。「山花開いて錦に似たり 澗水湛えて藍の如し」とか「一華五葉を開き 結果自然に成る」とか「青山緑水もと舊(ふる)きによる 名月清風共に一家」など、実にあるがままで風情が有ります。

 

ヤマブキ

 

暖かくなると人流も増え、それに合わせて近況を記したメッセージも増え今日は栃木県にお住まいの北條淳子様よりラインメールを頂き、今年の卑山盂蘭盆会に参詣される旨のお便りでした。先日は岐阜県在住の武藤澄枝様が御友人と御来寺くださり、ご主人の近況など尋ねながら歓談しました。しばらく疎遠になっていてもSNSで突然近況報告を受けるのもこの時期に急激に増え、なんとも嬉しく思うものです。毎日発信を続けている「ちょっといい話」もそのきっかけを作っているのかも知れません。

 

 

「毎日毎日僕らは鉄板の上で焼かれて嫌になっちゃうよ」という子門真人さんの歌「およげたいやきくん」ではありませんが、本当に毎日毎日欠かさず発信を続けている「ちょっといい話」ですが毎日が新鮮な体験だらけで書くのが嫌になる事などありません。毎日読んでくださっている方に感謝しながら、少しでも元気を出して頂けたらと念じながらのブログ発信となっています。ときおり「和尚さん、ブログ読んでいますよ。」なんて言われますと猶更のことです。

 

 

さて皆様と一緒に何事も頑張って参りましょう!今日は今は亡き父の月命日忌ですが、父の遺言に「人生はコツコツと歩め」との有難いお言葉です。「慌てない慌てない」「コツコツ」と思っていたのですが、慌てようにも身体が動かないジレンマを抱えながら日々コツコツと頑張って参りましょう!くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3901話 】
2024年 04月 22日 談

先日移植した龍潭寺むくげ 新しい葉が出てきました

 

この時季の新緑の美しさには目を奪われますが、春の小花が咲き始めると同時にどこからともなく幾種類もの蝶々がやって来て苑内を舞う姿は実に心安らぐものです。今朝方から気温も上がり曇り空ながら穏やかな過ごしやすい日和となり、しばらくの間作業がストップしていた本堂裏庭の整備作業をしつつ良い汗を流しました。

 

本堂裏庭の整備を再開

 

すずらんの芽

 

とにかく1日に1度は身体の運動に心掛けなければなりません。日々のウオーキングも大切ですが身体全体の筋トレを兼ねての外作業などは程よい運動となり、庭作業は頭も使い足腰も使い、健康体作りに適していると思います。何より外作業は気持ちが良いのが一番で、作業に疲れたら庭木を眺めながら休息する時間も楽しいものです。

 

新しい庭に 中庭の草花を株分けしました 

 

 

加齢が進むとともに色々なことに対する興味が無くなるという方がおられますが、興味が無くなるのではなく、行動範囲が狭くなると視野も狭くなりその分興味を持つ刺激になる事象が減っていくという事だと思います。まずは身体全体を働かす習慣を身に着けていくために、家の中の掃除や家の周りの掃き掃除を心掛けてみるのも運動不足を解消する事に繋がると思うものです。

 

入口アーチの横に ツルバラ〝ポンパドール〟を植えました

 

さて本日4月22日は亡き母の祥月命日忌で追善供養諷経を修業しましたが、母を想う気持ちは強くなる一方で明日はまた亡き父・先代住職實道和尚の命日忌で1日違いの供養日に不可思議な仏縁を感じる今日この頃です。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3900話 】
2024年 04月 21日 談

真紅の芍薬が開花しました / ふれあいパーク霊苑

 

「オーバーツーリズム」すなわち観光公害の問題が近年クローズアップされていますが、あの有名な真言宗の大本山・高野山に昨年訪れた観光客が約140万人だそうで、地元高野町の人口が約2600人といいますから驚異的数字です。また高野山に宿泊した観光客は約22万人でそのうち外国人観光客が約9万人といいますから、いかに外国人にとって人気度の高い観光地となっているか伺い知るところです。

 

こでまり

 

金沢市内の有名観光地も分に漏れず外国人観光客の姿が目立ちますが、特におとなり岐阜県白川郷の世界文化遺産 合掌造り集落 は観光客のモラル低下で観光公害が問題視されています。また京都などは以前から観光客モラル低下の問題が指摘されており、「嬉しい悲鳴」と「怒りの声」が交差する全国有数の観光地の今の状況のようです。

 

桂岩寺御住職と

京都より 清水焼窯元陶葊(とうあん)の土淵様 と 仏師の冨田様が来寺くださいました

 

福井県も北陸新幹線敦賀駅延伸開業で昨年比約3倍の観光客が来福されているとのこと、人口減少の進む地方自治体にとっては誠に有難い事象ながら、オーバーツーリズムの問題は更に深刻さを増していくなかで早急の対策が求められているようです。自坊の大安禅寺でも近年外国人観光客が訪れており坐禅体験が観光メニューの目玉となっているようで、体験型の観光が今後も人気を呼ぶ気配となっています。

 

 

酒井家の年忌御法要を修業いたしました

 

 

午後より 御納骨並びに一周忌の墓前御供養諷経を修業いたしました

 

さて日曜日の宝勝寺は祖霊供養諷経が終日修業され、報恩菩提の追善供養日となりました。いつの日か外国人観光客も一緒に参詣されるのもそう遠い日ではないように思う今日この頃です。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3899話 】
2024年 04月 20日 談

 

「箸が転んでも可笑しい年頃」という言葉が有りますが、だいたい18歳から20歳くらいの女性を指しているのだそうですが、成る程!卑山にも20歳代の女子大学生がカフェ手伝いに来ていますが、とにかくじっとしておらず何でもない事でも笑みを浮かべる姿は生き生きとして可愛らしくも思うものです。

 

春の花々 / ふれあいパーク霊苑

 

和尚も大学時代は「疲れを知らない青年」だったような自分を思い出します。それだけ溌溂としたエネルギーを発散させる時期があったのですが、が、が、あんときのエネルギーはどこに!と誰しもが加齢とともに感じる思いながら諦めるにはまだ早いようです。なぜなら高齢者には歳を重ねた分、本物の笑みがあるからです。

 

芍 薬

 

歳を取るごとに笑みが無くなるというのは間違いで、大げさな笑いでは無くちょっとした笑みに意義があり、木の年輪のようなものだと思います。和尚も76歳を過ぎましたが、春の青葉若葉をじっと観賞していると、うんと若返りするが如き感覚を覚えます。曹洞宗の開祖・道元禅師が詠んだ句「春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて 涼しかりけり」の如くに、自然の有りようと共に1日1日を穏やかに過ごすことの大切さででもあるかと思います。

 

 

さて本日も終日霊苑内でのご供養が続きました。僧侶にとって故人の追善菩提の諷経を修していくことは何よりの喜びであり、参詣者にとっての安心に繋がります。読経後の法話を通して法要の大切さを説く毎日となっています。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3898話 】
2024年 04月 19日 談

ギボウシュ / 宝勝寺境内

 

このところ随分と長く良い気候が続いていましたが、週明けからは雨模様になるとの予報で本日は少林寺墓域の除草剤散布作業に出向きました。毎年定期的に除草剤を散布している効果から、最近では比較的に散布する区域が縮小され助かっています。

 

少林寺にて 墓域の除草剤散布作業をしました

 

いつも思うのですが何事もタイミングが大切で、タイミングを間違えると何倍もの労力を要しますから和尚の仕事哲学に「タイミング」と「継続」を掲げています。約200坪の墓域ですから油断しますと直ぐに雑草野原になりかねませんから、天気予報と睨めっこしながら効率よく散布しています。

 

 

作業を終え万歩計を見たらなんと約3000歩を超えておりまさしく一石二鳥とはこのことで、日々のウオーキングを兼ねての程よい運動となりました。

 

少林寺の奥様と懇談

 

午後からは島根県出雲市よりこの度の能登半島地震災害ボランティア活動参加者11名が少林寺に来られ、今晩から少林寺で宿を取り早朝から輪島市に入りボランティア活動を開始するとの事でご挨拶いたしましたが、輪島市では地震後ボランティアの宿泊所が不足しているというので少林寺を宿泊所としてお貸ししました。

 

宝勝寺にて 武藤様 と 堀様とともに

 

2泊3日でのボランティア活動とのことで、本当に頭の下がる思いでした。1月1日に発生した能登半島地震から約4ヶ月が過ぎましたが、現地では急ピッチで交通インフラ復旧が行われてはいるものの建物被害に於いては手つかずとの事、先般は四国の宇和島で震度6弱の地震が発生しますます危機感が増していくばかりの今日です。

 

高倉様御夫妻と

 

「自分の命は自分で守る」という事は承知していてもやはり限界が有ります。まずは建物の耐震補強や免振工事の費用の面で国による補助金制度を充実させて欲しいと願う今日この頃です。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3897話 】
2024年 04月 18日 談

 

黄砂の影響からか遠くの景色が霞んで見え、気象庁の予報ではPM2.5と合わせて注意喚起がなされており、おまけにスギ花粉が例年より多く飛散しているという事ですからまだまだマスクが外せない日が続いています。

 

モッコウバラ

 

駒走家 墳墓開眼納骨供養之儀

 

午前中に霊苑での駒走家の墳墓開眼納骨供養の儀が修業されましたが、苑内に植樹されている春の花が一斉に咲き始めウグイスや幾種類もの小鳥たちが囀(さえず)り、また薔薇の花芽が勢いよく伸び青々として輝きを放っていました。この時季の霊苑の風景は墓参に訪れる参詣者の心をいっそう慰めるように思うものです。

 

霊苑のバラ / 沢山のつぼみが生長中

 

ぶどうの若葉

 

自坊大安禅寺の新緑の風景なども格別なものがあり、先般、菅波淳之介さんが撮影した参道の写真などは見ているだけで癒されます。一年を通していつの時季が一番癒されますかと問われる時、その答えに困ります。なぜなら寺院の境内はどの季節の景色を切り取っても心が癒されるからです。と言うより、いつ訪れても参詣者の心を慰める場所が寺院の環境そのもので有るからだと思います。

 

大安禅寺 旧参道の木漏れ日 / 撮影:菅波淳之介

 

撮影:菅波淳之介

 

撮影:菅波淳之介

 

大安禅寺 愈好亭 / 撮影:菅波淳之介

 

 

撮影:菅波淳之介

 

掃除の行き届いた境内と新緑に包まれた寺院の風景は、仏法の真理そのままに清浄明潔で浄土そのものです。近年寺離れが加速しているとのことですが、いつの時代にあっても心の癒しと安らぎ場としての寺院を目指し、常に掃除を心掛けて参りたく思うものです。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3896話 】
2024年 04月 17日 談

葉桜と なりしや御堂の 静まりて  友峰


今年も素晴らしい開花を見せた寳勝寺の枝垂れ桜も今では葉桜となっていますが、それでも十分に観賞できます。寳勝寺近くの「六斗の広見(ろくとのひろみ)」の桜はすっかり花も落ち新緑の葉が生き生きとして伸びていました。日本は季節の移り変わりがはっきりしていて気持ちの切り替えもスムーズに出来るように思います。

 

花 梨

 

 

本日は爽やかな過ごしやすい一日となりましたが、ニュースでは黄砂の日本飛来に加えスギ花粉飛散への注意喚起がなされていました。自坊の上棟式の行事を終え一服する間もなくすぐに盂蘭盆会がやってきますが、金沢は7月がお盆月なのでなんとなく5月を目前にすると気忙しさを感じます。

 

宝勝寺本堂後方で 高倉さんと

 

ツルニチニチソウ

 

さて皆様は如何お過ごしでしょうか? 今年の花見は十分に満喫出来ましたでしょうか。新入社員や子供達の新学期も既に半月を過ぎ、世の中は片時も留まることなく前へ前へと進んでいきます。「光陰矢の如し 時人を待たず」の諺通り待ったなしの世界ゆえに、じっとしていては埒が明かないのも事実です。心の中ではのんびりと少し余裕をもって事に当りたいと思っても世の中の動きのスピードは増す一方で、少しでも遅れを取ろうものなら「生きた化石」か「無用の長物」扱いされかねません!

 

「 日々是好日 」

 

「心から 使う我が身の 手足さえ 思うようには ならぬ世の中」と一句詠んだ方がおられました。まったくごもっとも!ごもっとも!ながら、少しでも世の中にお役に立つよう精進して参りたく思います。くれぐれもご自愛ください。

春風の 何処までとどく 苔の庭 友峰

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3895話 】
2024年 04月 16日 談

 

芍 薬 / 大安禅寺 松雲院にて

 

昨晩から雨模様の天気となりましたが、気温は25℃と夏日となり午後には雨も上がり更に蒸し暑さを感じる一日となりました。昨日金沢に入りましたが、今朝から頭部のCTスキャン検査のため北陸病院に出向きました。

 

宝勝寺 境内の利休梅が満開

 

時々突発的に起こる頭痛の原因を探るための検査でしたが、主治医の見解では問題ないとのことでした。安心して良いのかそれとも更に検査を続けるべきか主治医に問い掛けてみましたが「フムフム。」と素っ気ない御返事。よくよく考えてみれば、76歳ともなれば頭痛や腰痛など当たり前なのかも知れませんね。

 

 

自分は誰よりも若いと自負していましたが、どうやら和尚もいよいよ老人扱いになってきたとのだとしっかり自覚しました。来たる令和8年5月16日に新命玄峰和尚の晋山式挙行が予定されており、まずはその日までしっかり健康管理に専念していこうと念じた次第です。

 

日刊県民福井

 

さて上棟式を無事に終え本日の地元新聞の朝刊で式典の様子が記事に掲載されていましたが、広く県内に披露することになり嬉しい反面、長丁場が予想されるため緊張感を緩めず先ずは本堂竣工まで精進して参りたく気持ちを新たにしています。

 

福井新聞

 

上棟式修了後 関係者方々との記念撮影

 

それにしても孫の永峰が記念写真の中央で貫禄十分に姿勢を正し凛として坐っている姿には感服しました。いつの日か自坊を継いでくれる日を楽しみに待ちたいと思います。友峰和尚より

 

 

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