和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2940話 】
2021年 09月 04日 談

急に涼しくなりましたが今朝方などは約22℃と思わず掛け布団を厚くしたほどでした。これだけ気温が乱高下するといっぺんに体調を崩してしまいます。つい先日まで熱中症が心配されたものの、今では長袖を必要とするほどです。今はコロナ禍に有る為くれぐれも風邪には気をつけて参りましょう。今日もニュースでは自民党総裁選挙立候補者についての色々な憶測が報じられていますが、蝉すらもコロナ感染の現状を訴えるかのように、最後の力を振り絞って「誰かな?かな?かな?見ん見ん見ん?つくづく惜しい?つくづく惜しい?」と鳴いているように聞こえました。

和尚の提唱する「気力・体力・決断力」の三つの力を有した「三力(魅力)」溢れる首相の誕生を切望して止みません。コロナ禍を収束させるキーワードは「人と人との絆」であって、「命をつなぐは絆です」を合言葉に「命も心もひとつ」に政党争いを止めて、今いちど“ありが党”の和合精神を持った力強い行動力を有する総理の誕生を楽しみにしています。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2939話 】
2021年 09月 03日 談
「市中見回り奉行」という言葉は聞いたことが有りますが今では「金沢臨済寺院見回り住職」として今日も伝燈寺に出向き、現在の状況を確認するとともに境内整備と掃除に当たりました。写真は決して田植えでは有りません。すっかり伸びた雑草取りで、とても一人や二人で終了出来るはずも無く今日はやれる範囲での作業となりました。「“住職”は、10の職を遂行するところから“十職(じゅうしょく)”と言う」と自慢げに言っていた頃とはずいぶんトーンダウンして、今では都合よく“自由職(じゆうしょく)”として職務に当たっています。

傳燈寺 境内にて

伝燈寺は市内から少し離れた閑静な場所に建てられており、寺の歴史の重厚さを感じる素晴らしい環境を有し今後の寺院運営における活用方法を常に模索しながらの見回りでも有ります。さて中央政府の政治状況はカオス状態ですが、「一寸先は闇」で、現在がコロナ禍に有ることを十分に承知して感染予防に更に留意して参りたいと思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2938話 】
2021年 09月 02日 談

禅語に「独坐大雄峰(どくざだいゆうほう)」という中国の禅僧・百丈懐海禅師の言葉が有ります。自分の名前の“友峰”と禅語の“雄峰”を取り換えれば「独坐大友峰」となり和尚的に大変気に入っています。禅語の意味は実に簡単で、「俺が此処にどっかと坐っておるわい」というだけの事ですが、中国江西省・南昌にある百丈山の百丈寺に住持されていた百丈懐海禅師にひとりの僧が「如何なるか是れ奇特の事」と尋ねた問いに対しての禅師の返答でした。

「如何なるか是れ奇特の事」とは、「この世で一番有難いものは何か?」という問いかけに対し即座に「独坐大雄峰」と禅師が答えたわけですが、ここでいう「雄峰」とは百丈山の別名です。禅寺の玄関に「脚下照顧」と書いてあるように、なかなか人間は自分の事が疎かになりがちで、世事に心を奪われて一向に自分の心が見えないものです。

「 福 日々是好日 」

和尚も73年間、本当に健康でここまで無事に生きてこれたことに感謝するものです。人生にとって何が有難く何が尊いかと問われたら、「独坐大雄峰」と自信を持って言いたいものですね。さて本日は本当にゆっくりとした時間を過ごすことが出来ました。所謂「独坐寳勝寺」の一日となったようです。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2937話 】
2021年 09月 01日 談

酔芙蓉(スイフヨウ) が 咲き始めました

今日から9月長月を迎え朝から小雨模様となりましたが、風景がいっぺんに秋色に変わったように思います。今朝方の気温が20℃ですから少し肌寒く、昨日の雰囲気とは随分違った感覚の中での目覚めとなりました。当然のことながら境内の草木も夏の様相から次第に秋の風情を醸し出しているようです。午前中には少林寺お檀家様の月参りに出向き、読経後にお庭を拝見しましたが、実にノスタルジックな感覚を覚え江戸時代にタイムスリップしたような素敵な気分に浸ることが出来たものです。やはり日本の四季の移り変わりの中でも、初秋の風情は一種独特で気持ちにも大きな影響を与えるように思います。

除草剤散布後の少林寺墓苑

午後からは少林寺の見回りに出掛け先日散布した除草剤の状況を確認しましたが、どうやら効果が表れて来たようで安心しました。どこまで寺院の管理責任が果たせるのかと不安を感じながらの日々の頑張りとなっています。

少林寺  初秋 の 苔庭

さて栃木県在住の北條様御夫妻よりご当地名物の餃子が届きました。本当にグッドタイミングで有難い事です。明日は休寺日なので、夕食で存分に頂き夏バテを解消したいと思います。ミンミン・ミンミン。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2936話 】
2021年 08月 31日 談

子供たちの新学期もスタートしたもののコロナ感染クラスターの心配が拭えませんが、8月も今日で終わり、明日から9月長月(ながつき)に入ります。相変わらず残暑の厳しい毎日となっていますが、こうも気温のアップダウンが激しいと体調管理が難しいものです。超高齢者の一人住まいの方々には周りの方の十分な配慮が必要のように思います。73歳の自分ですら熱中症になる位ですから、超高齢者の皆様の体調を本当に心配します。

最近は大学時代に親しんだ俳句を作るように心掛けていますが、両親もずいぶん長い間俳句を趣味として毎日のように詠んでいた事を思い出します。俳句は短い日記のようなものですから上手い下手は関係なく思いに任せて詠んでみるのも宜しいかと思います。そこで一句、「コロナ禍の 一人食事や 虫の声」、なんとも哀愁漂う一句ですがいいですね! 更にもう一句、「情けなや 嗚呼情けなや 老いの秋」、悲痛な叫び声が聞こえて来そうですね。無ムムム無。ピコ! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2935話 】
2021年 08月 30日 談

「今ありて 今去りしいま 蝉しぐれ」 渓仙

先般大安禅寺で詠んだ一句ですが、どうもしっくりせず今いちど工夫してみました。そして完成した一句「今ありて 今去りしいま 蝉しぐれ」に決着しました。最初は「今ありて 今無きいまを 蝉しぐれ」でしたが、皆様如何でしょうか?蝉の一生の短さの中で一所懸命に鳴き続ける壮大な命の合唱ですが、我々の人生も長きようで短いものです。常に今の時を大切に全力で生きることを禅語では「一即一切」または「一期一会」と説いています。今日も夏の終わりを告げるかのように朝から蝉しぐれとなっています。ある日突然蝉の声がピタリと止んで秋の虫に主役が取って替わります。春夏秋冬、季節の移り変わりとともに人々の心も情緒を深くしていくように思うものです。さて午前中には少林寺御檀家の桑島様が御来寺下さり、終活の話題で盛り上がりました。加齢に伴って祖霊を思う心も深くなっていきます。和尚も自分の墓を建てておきたいと思う今日この頃です。友峰和尚より

少林寺檀信徒 桑島様とともに

友峰和尚のちょっといい話 【 第2934話 】
2021年 08月 29日 談

日中友好の朝顔 が 満開となりました

残暑厳しい毎日となっていますが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 昨日は思いもよらぬ雨模様となり、一昨日せっかく除草剤を散布したのに効果は半滅となり再び少林寺墓域の除草剤散布に出掛けました。今日は朝から30℃近いカンカン照りの夏日となり、散布を終える頃には熱中症のような症状に襲われ頭痛に目まいと危うく倒れてしまうところでした。

境内のあちこちで 咲き誇っています

寳勝寺に戻って直ぐに氷嚢で頭や首筋を冷やし暫く横になっていましたが、そんな時ふと父親のことを思い出していました。情けないもので、同じくらいの年齢にならないと父親の本当の苦労が分からないのだとつくづく思ったものです。父は実に働き者で、じっとしている事が無かったほど外作業に専心していました。和尚の今の年齢(73歳)頃には毎日農作業に従事しており、今思うと何処にそのような力が潜んでいたのかと感心するばかりです。

午後には体も回復してやれやれ、そこでまたふと思いました。エンジェルス大谷翔平選手のホームランがこのところ出ませんがきっと疲れているに違いありません! 疲れを知らないのが若さなのかも知れません! いちど3日間ほど休息すれば再び復帰すること間違いなしです。人間には休息が大切であることをしみじみ感じる今日この頃です。さて「日中友好の朝顔」が今、見事に咲き誇っています! 今年一番の満開の状況です。花を愛でる時間も無かったお盆月、ようやく気持ちにも余裕が出て来たように思います。友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2933話 】
2021年 08月 28日 談

本堂にて 年忌法要を修業致しました

午後から卑山お檀家様の年忌法要が営まれましたが、施主様はじめお参りくださったご親戚皆様に故人の御遺徳を偲ぶため和尚自筆の色紙を差し上げました。色紙の言葉は主に秋の風情を詠った禅語ですが、故人は長年郵政の仕事をされ実に几帳面なお方で、卑山が発送した書類やパンフレットなどもきちんと整理しファイルしておられ感心したものでした。生前卑山に御参詣頂いたお姿を思い浮かべながらその御人徳を思い、これから本格的な秋を迎えるに因んで色々な言葉を書いてみました。

「 清風 萬里の秋 」

「 壷中 日月長し 」

「 月 千古の秋 」

秋と言えば“風、月、紅葉、菊、茶”などの字が思い浮かびますが、いずれも自然の風情と共に心の落ち着く季節でもあります。「風は息 虚空はこころ 陽は眼(まなこ) 海山(うみやま)かけて わが身なりけり」という道歌がありますが、まさしく自分の心も自然の営みも有るがままで一体です。寺内には至る所に禅語の墨蹟が掲げられていますが、その意味合いを感じ取りながら祖師方々の心境に思いを馳せる毎日です。

「 喫茶去 」

「 吾心 秋月に似たり 」

さてさて8月もあと3日間を残すのみとなりました、本当に“光陰矢の如し 時人を待たず”で、ぐずぐずしていると閻魔様のお怒りを買いそうです! クワバラクワバラ!待った無しの人生、頑張って参りましょう! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2932話 】
2021年 08月 27日 談

野町・少林寺墓苑にて 除草剤を散布しました

それにしても夏草の勢いには恐れ入るもので、あっという間に墓域は雑草で覆われてしまいました。どこかウイルスに似て除草剤を散布すればするほど手強い雑草がはびこり、除草剤の濃度を強くしなければ効果が薄くなっていくようです。猛暑日となった本日、満を持して少林寺の境内並びに墓域の除草剤散布と草引きに出陣しましたが、先日までの長雨で草茫々の有様、どうやらタイミングを逸したようで除草剤の全面散布となりました。

先日までの長雨で あっという間に雑草に覆われました

苔庭も 丁寧に草引き

少林寺の苔庭は実に美しく見事で、それと言うのも奥様の長年に渡る精進努力の賜物です。「人生はコツコツと歩め」とは和尚の父、先代・實道和尚の遺言ですが、何事も一朝一夕には行かないもので長い長い年月をかけてコツコツと努力して来た結果が見事な苔庭を生み出します。ふわふわの絨毯のような苔の上での草引きも丁寧に行いました。本当に「コツコツ」の意味が骨身に染みる昨今となっています。

寳勝寺境内も すみずみまで草引きと大掃除

さて月末の霊苑並びに境内や苔庭の大掃除となった一日、何処も彼処も輝いて見えます! 霊苑スタッフの皆さんも頑張りました! やはり「掃除」が一番です! 体の健康!心の健康! そして何より無事なる現在、神仏に感謝した一日となりました。有難う!お陰様!ご苦労様!なんもいえね!! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第2931話 】
2021年 08月 26日 談

「 一華 五葉を開く 」 萬松山主大安友峰 書

「傀儡師(かいらいし) 首に掛けたる人形箱 仏出そうと鬼出そうと」という室町時代の道歌が有りますが、「傀儡師」とは人形師のことで、首に掛けた人形箱の中から色々な人形を取り出し観衆に向かって面白可笑しく物語を演じていきます。所詮は人形師一人の心が幾人もの人物像を描き、心のあり様で仏とも鬼ともなる「危うい人間の心」を意味しています。

「 心外無法 満目青山 」 大安友峰 書

コロナ禍にある現在一刻も早く感染拡大を収束させるためには、専門分野先生方々の意見を尊重し、感染者の命を守るための実質的な対策を急いでほしいと願うものです。コロナウイルスは目に見えない相手ゆえに人流を制限する手段も不可欠で、自分は大丈夫だという自己分別が感染拡大に繋がっていきます。感染を収束させる方法は、ワクチン接種を全ての人に完了させ人流を数週間完全にストップする以外に無いように思う今日この頃です。さて8月も残り少なくなって来ました。巣籠状態の中、9月長月に向けて法務遂行の段取りに入りたいと思います。友峰和尚より

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