寶勝寺日誌
本日、グリフィス・フォーク教授から送られて来ました個展のポスターです。ニューヨーク市のあちこちに配布されているそうで、文房流晴心会野口支部の皆様による御茶会やいけばな体験の予約チケットはすでに完売の日もあるとのこと。準備にもいっそう力が入ります。
連休のなか日ということもあり寺カフェのお客様で賑わう寳勝寺ですが、並行して個展の作品準備をしています。このたび、個展のメイン作品となる大掛軸が出来上がりました。本堂の畳のサイズと比較して頂きますと、その大きさがお分かり頂けるかと思います。
箱書きをされている住職
箱書きの最後に、落款を捺されています
いよいよ準備も最終段階。緊張して進めてまいりたいと思います。
本日は午前10時より、北條家の年忌御法要が営まれました。
秋風の吹く爽やかな好天気の中、厳粛なるご法要が営まれました。
お墓参りの様子
御姉弟の久しぶりの懇親となりまた住職とも大変和やかに歓談され、ご法要の一日をゆっくりとお過ごしいただきました。皆様には大変お疲れ様でございました。
表紙/「通玄峰頂は是れ人間にあらず、心外無法満目青山」
宝勝寺の英字パンフレットが完成致しました!来る10月22日からの「サラ・ローレンス大学個展」に向けて以前から少しずつ作成していたもので、個展目前にしてようやく出来上がりました。本当にホッとしています。表紙の「椿」は昨冬、本堂前庭に咲いた花の写真を使用しています。日本原産の花木「椿」は、外国でもとても人気があるそうです。
内面には、宝勝寺の歴史、宝物、寺カフェのことが細かく説明されています。文章は、今度の個展を主催されたサラ・ローレンス大学仏教学博士、グリフィス・フォーク教授が英訳して下さいました。また寺カフェの項目は、先日宝勝寺へ来山されたメアリー・ベッカーさんに監修して頂き、作ることができました。最近では寺カフェにも外国人旅行者の方が多く来られ、英字パンフレットの必要性を感じていた折、畏れ多くもグリフィス教授とメアリーさんというプロフェッショナルのご協力を賜り、本当にありがたく、良い契機となりました。このパンフレットをニューヨークへ届けますとともに、宝勝寺でも外国人の皆様に配布していきたいと思います。
深まる秋の寳勝寺です。平日にもかかわらず多くの観光客が門前の道を往来しています。お天気の良い今日、日中友好の朝顔の種を収穫しました。日当たりの良い場所では、種はぱんぱんにはじけ、こぼれ落ちそうです。
また今日は、「寺カフェ」の新しい看板が登場しました。午後、ヨシダ宣伝株式会社の須貝さまと業者の方がお越し下さり、設置工事が行われました。
この度の「寺カフェ」看板は、山門向かって最右の塀に取り付けられます
設置中の様子。どんな看板かと言いますと・・・
大変シンプルですが、とても分かりやすい看板になっています
寺の前から見ると、このようになっています。「寺カフェ」です
「??、寺カフェ?」と、興味をそそる黒看板です。山門前庭の花々も一層引き立って見えるようになりました。
10月2日、朝の宝勝寺です。
10月、穏やかな秋の朝の寳勝寺です。月初めのいちばんに嬉しいお届け物がありました。先日、金沢市の観光情報を英語で紹介しているフリーペーパー「eye on KANAZAWA」の取材を受けましたが、その最新号が出来上がり、寳勝寺が掲載されました!
表紙のHiukeiさん カナダ人です。
記事上部、右の方に、寺カフェでお茶をされている写真が掲載され、12行に渡って英語で寳勝寺のことが紹介されています。(蛤坂交差点の近くにあり、お寺の一室でカフェをしていること、住職の書画が展示されていることや、ぜひ本堂の天井画を見て下さい、、等々、わかりやすくまとめられています。)
撮影に来られていた時の様子
「eye on KANAZAWA」は金沢市の多くの観光地またお店に置かれていますので、是非ご覧になってください。勿論、宝勝寺にも置かせて頂いております。
本日は、昨日住職が竹筆で揮毫された色紙をご紹介させていただきます。
「露 堂々」(ろ どうどう)… 堂々と露(あらわ)れている、の意。真理は奥深く、容易くは見られるものではないと思われがちであるが、実際は全くあからさまであり隠れてなどいない。「明歴々 露堂々」
「無 暦日」(暦日無し/れきじつなし)… 「山中暦日無し」、月日の移り変わりにも頓着せず、悠々自適に日々を楽しんでいる境涯。
「一華開五葉」 (一華五葉を開く/いっけごようをひらく)… 「一華五葉を開き、結果自然に成る」、一輪の花が五つの葉を茂らせ、放っておいてもその実は自然に実る。仏法が代々に受け継がれ隆盛すること、広くは家業や子孫の繁栄を願う祝語。
「壺中天」(こちゅうのてん)… 「壺中の天地」ともいう。「壺中」とは中国の寓話に出てくる仙人が壺の中に住んでおり、その中は広大で美しい世界だったことから「別天地の仙境」を示す。
「紅葉舞秋風」 (紅葉 秋風に舞う/こうよう しゅうふうにまう)… 紅葉が吹く秋風に散りながら舞っている。ゆく秋の風情。
「風竹如流水 (風竹 流水の如し/ふうちく りゅうすいのごとし)… 「風竹」とは、竹がさらさらと風にそよぐ音のこと。「流水」とは、ここでは格調の高い音楽、「流水韻」を指す。竹が風にそよぐ音が、清らかな音楽のようであるさま。
「竹 起清風」 (竹 清風を起す/たけ せいふうをおこす)
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「竹 葉々舞」 (竹 葉々舞う/たけ ようようまう)
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※禅語の解説文は、「茶席の禅語大辞典」(淡交社)より引用させて頂きました。
最後は「竹」の作品を集めました。竹筆独特のかすれで「竹」は本物の竹の姿のようですが、同じ「竹」でも書体によって、笹竹のようにも孟宗竹のようにも見えます。
来る10月のサラ・ローレンス大学個展には、掛軸などの大作のほかにも色紙作品も多く送られることになっています。アメリカへ渡る前に、寳勝寺日誌から作品をご紹介させて頂きたいと思っておりますので、ぜひご覧になってください。
ただいま見頃を迎えている酔芙蓉
今日は快晴の予報でしたが、ときおり小雨の降るあいにくの曇り空です。連休を過ぎ、観光もやや小休止の様子ですが、宝勝寺には今日も住職を訪ねてお客様が見え、会合が行われています。
午前中には、いよいよ10月中旬から着工予定となっている第2期本堂修復工事の打合せが行われました。松浦建設㈱の東野様より大凡の日程をお伺いし、現在、段取りを立てているところです。
その後、先般から進められている看板と広告の打合せのため、須貝様が御来山くださいました。デザインの詳細な調整をしています。
また本日は9月20日に引き続き、秋季彼岸供養のお申込みを頂きました檀信徒様御家先祖代々のご供養が執り行われました。
今日はお彼岸明けです。はからずも、寺内では扇風機や夏用座布団を片づけ、秋冬のしつらえに移行しました。本能的に(?)暑さ寒さも彼岸までということでしょうか。
また住職は午後から、庫裡の一室にて色紙揮毫に専念されました。竹筆を用いて、一作品、一作品、ゆっくりと丁寧に書かれています。
「無 暦日」
また、「無 暦日」。納得のいく作品ができるまで、何度も同じお言葉を書かれます。
「竹 起清風」
何十枚も揮毫された中から、十枚の色紙を選出されました。明日、作品をメインにご紹介させていただきます。
菓子は「おはぎ」を御用意いたしました。ころころのお月様のようなおはぎです。
お彼岸お中日の今日、寺町の多くのお寺で行事や報恩講が行われています。ふだんは夕方聴こえてくるお鐘の音が、午前10時・午後1時と何処からか響き、”これから行事が始まるのだな”と知らせてくれます。「秋のお彼岸」というと現代では「9月23日」のお墓参りの風習のみが残っていますが、江戸時代以前の昔むかしは、お中日とその前後3日間を足した7日間を、読経や写経などの仏道修行をし心身を調える期間とされていたそうです。それを学んでからというもの、お正月と同じように”節目”の静かな心境でこのお彼岸一週間を過ごしたいと思っていましたが、瞬く間にお中日(第4日目)を迎えることとなりました。
「彼岸」はインドの古い言葉「パーラミター(波羅蜜多)」の漢訳で、「此の岸~迷いの世界~」から「彼の岸~悟りの世界~」へ到る、そのための方法、という意味だそうです。中でも六波羅蜜が有名で、その内容とは、1.布施(ふせ)・惜しい欲しいと思わず、相手のために心を尽くすこと。2.持戒(じかい)・我をつつしみ、謙虚になること。3.忍辱(にんにく)・思うようにならない時も、諦めず卑屈にならず耐えること。4.精進(しょうじん)・地道に努力すること。5.禅定(ぜんじょう)・外境や迷いに振り回されず、心を落ち着けること。6.智慧(ちえ)・仏の教えに従いあるがままを受け入れ、正しい判断をすること。以上の6つを実践することが、悟りの世界に到達するための方法であると説かれています。一千年以上も前に唱えられ始めた言葉が今も的確に人間の心を導いてくれることに、お経の凄さを感じます…。
明日からの3日間も、まだ「お彼岸」です。いま一度気持ちを改め、波羅蜜多の心で過ごして参りたいと思います。
中庭の白萩
穏やかな晴天の毎日です。明日はお彼岸のお中日、宝勝寺の霊園にも檀信徒様はじめ皆様がお墓参りに来られています。中庭には秋の陽が後光のようにふりそそぎ、白萩や藤袴、ホトトギスが輝いています。
いつまでも眺めていたい中庭ですが、実は最近、写真を撮るのも決死(?)の覚悟です。というのも、今季スズメバチとくまんばちの保養地になっているようで、次々往来して飛び交っています。
こちらは大変警戒していますが、ハチにはお花しか見えていないのかもしれません…。お客様が歩く本堂前庭にも萩や花々が咲いていますが、不思議と正面側には居ない様子です。スズランが赤い実をつけ、秋の良い枯れ庭になってきました。
そんななか、今日は、石川県庁・観光振興課の皆様が取材のため御来山下さいました。寺カフェ室間の撮影をされ、歴史や見どころ・カフェの内容について取材してくださり、後日、観光ホームページに掲載して下さるとのことです! 御来山、誠にありがとうございました。
先日、住職が植えられた桔梗の鉢。
昨年、奥様が植えられた孔雀草です、薄紫の清楚な花が咲き始めました。
本日も終日、住職を訪ねてたくさんのお客様がお見えになりました。嬉しいご縁、不思議なご縁、昔むかしからのご縁?で宝勝寺へご来山下さいました皆様です。まず、朝には、竹筆の釈迦院時雄さまがご来山くださいました。先日、釈迦院さまが登場されている回の住職ブログを印刷してお持ちしたところ大変喜んでくださり、さっそくに住職とご歓談下さいました。
釈迦院さまからご寄贈頂いた大竹筆を用いて作品制作されている住職の写真をご覧になり、”極意”を静かにお話しされています。「四角い容器に墨汁を溜め、斜め45度で穂を浸し・・・」、いつも柔和な笑顔の釈迦院さまですが、竹筆のことでは眼差し鋭く、言葉の一つ一つが奥義です・・・。
その後、宝勝寺責任役員総代様の御子息・須貝さまが御来山下さり、「寺カフェ」看板の打ち合わせが行われました。色々なデザインや企画をご提案下さり、10月上旬に第一弾の看板が設置されることになっています。
打ち合わせのあと、みかん大福を召し上がられ御休憩中です…。
午後からは、北海道より中村様が御来山下さいました。中村様は加賀藩前田家の家臣の末裔で、住職が兼務しておられる瑞光寺(金沢市本多町)に先祖代々のお墓があります。この度はご自身の家系調査のため来沢されており、宝勝寺にもお立ち寄りくださいました。
夕方には、墓地改葬工事計画にてお世話になっております西野様と、ご友人の田中様が御来山下さいました。田中様は金沢市にお住まいですが福井にも縁があり、また禅に大変関心を持っておられ、住職と大いに盛り上がって懇談されていました。
皆様、本日は御来山くださり誠にありがとうございました。