寶勝寺日誌
立春を前に、晴れ間に小雪にちらつく良いお天気となりました。寳勝寺の本堂屋根修復も終盤に入り、本堂正面側の屋根の瓦ふきが始まっています。屋根に運ばれ、整然と並べられた瓦が頼もしく、清々しい光景です。
こちら側にも・・・
地元報道機関の取材があり、屋根瓦と棟札とともに写真撮影中の住職
お堂の中よりも、外気の方が暖かく感じられる本日、中庭では昨冬植樹された蝋梅の木に、小さなつぼみを見つけることが出来ました。
屋根工事の足場と雪に阻まれて、しばらく疎遠になっていた中庭ですが、着々と春に向かっているようです。
そんななか、今日は寳勝寺檀信徒で市内にお住まいの北條さまがご挨拶にお越しくださり、久しくご歓談下さいました。住職の御誕生日お祝いケーキを賜り、茶礼をされているところです。本日は誠にありがとうございました。
また、夕刻には金沢市歴史文化部・歴史建造物整備課の皆様が御来山下さり、御手洗い所移設工事現場の視察が行われました。寳勝寺本堂は伝統的建造物に選定されており、創建当初からの柱や基礎部分を丁寧に調査されていました。工事も一日、一日、着実に進んでおります。
本堂正面側の屋根です。現在、瓦野地を取り付ける工事が行われています。
瓦も徐々に運び上げられており、屋根の修復終了まではあとわずかとなりました。
午後からは、金沢市・歴史文化部歴史建造物整備課の新保様が、松浦建設㈱の東野様とともに御手洗い場所の視察の為、来山されました。
お手洗いの移設に向けて、本格的な工事が始まっています。床面のモルタルが崩され、壁面も解体されました。現代の物が取り外され、建物と土間だけになりますと、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような空間です。
古くからあると思われる格子窓からは和の文化独特の絶妙な明かりが入り、今の日本のおトイレ文化の先駆けではなかったかと思われるほど趣があります。新しく設置されるお手洗いのインテリアも、現存する窓を残し、お寺らしい落ち着いた色合いになる予定です。
雨の降りしきる金沢・寳勝寺です。今日は朝から大工師の皆様と瓦店の方が作業に来られており、「ビシッ」「ビシッ」という、屋根の防水シートを打ち付ける音が響いております。住職は作業の様子を視察され、皆様にご挨拶しておられました。
瓦の葺き替え完了まであと少し。これから2月末ごろまでかけて、式台復興工事が行われます。
まだ1月半ばであることを忘れてしまいそうな、2日間続けての好天気です。今日の工事では、屋根のほぼ全面に野地板が張られました。
頂上から
頂上部分の瓦の取付に向けて待機中?の、中庭側
寺内では、天井の穴の補修や、トイレ工事の打ち合わせが行われています。
現在、本堂正面側の屋根修復が急ピッチで進められています。特に向拝(本堂正面入り口部分)の下屋や天井部分が、時間をかけて補強されています。
向拝の天井部分に、新しい天井板が取り付けられました
上の画像は修復以前の様子です。大小様々の板が張り合わされ、穴の開いた箇所もありました。
大工師の岩内様です。
下地の工事も、あと少しで終了です
本日の住職ブログにも登場しておりましたが、寺内では「式台復興工事」に先立ち、御手洗いの工事が始まっています。
本堂・上の間の奥で、長らく物置となっていた場所が寳勝寺の本来の御手洗い所です。これまで板が敷いてあったため存じ上げませんでしたが、物が撤去された後からは以前の様式を知ることが出来ました。今にも崩れ落ちそうで近づくことも出来ませんが、市松模様のお洒落なタイル張りです。この場所の外、窓下には沢山の立派なドクダミ草が群生し、昔むかしから東司だったことが伺えます。・・・屋根の工事も着々と進んでいます。
中庭側では新しい屋根瓦が整然と並び、ひときわ輝いて見えます。内陣や位牌壇では再三雨漏りが起きていましたが、本当にひと安心です。
向拝の屋根
さらに庫裡側です