3月, 2022年

第3129話

2022-03-12

ふれあいパーク霊苑 奥の院のしだれ梅

少林寺お檀家の桑島さんが来寺下さり久しく歓談しましたが、いつも為になる多くの話題を提供してくださるので楽しく拝聴しています。本日は午前午後とも御法要修業の一日となり、からりと晴れ渡った気持ちの良いお天気に恵まれ、実に清々しく故人の慈愛と御徳を感じたものでした。

 

少林寺檀信徒 桑島様とともに

暖かくなるに連れ霊苑への参詣者も増えて来ている中、まもなく春季彼岸会が20日に卑山で厳修予定となっています。昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言われており、本当にその言葉を実感しつつ本格的春の到来を待ち遠しく思う今日この頃です。

 

清々しい快晴のもと 御供養が修業されました

 

本堂にて 年忌法要が修業されました

 

さて明後日からは大本山妙心寺宗務本所での4日間に渡る「全国宗務所長会議」に出席予定となっていますが、どうにもこうにも椎間板ヘルニアの具合だけが気になるところです。「備えあれば憂いなし」で予防のため午前中に掛かりつけの整形外科を訪ねましたが、どうやら壊れたものは静かに養生するしか方法は無いとの事でした。どうか皆様に於かれましてはくれぐれも御身ご自愛くださいますよう切に念じております。ご用心!ご用心! 友峰和尚より

 

第3128話

2022-03-11

 

「一寸先は闇」という諺が有りますが、2週間前まで平穏な暮らしをしていたウクライナ国民が隣国の侵攻によって約250万人の難民となって国外に脱出する姿をニュース等で見聞きするたびに、言いようの無い感情に襲われます。本日3月11日は今から11年前に東日本大震災が発生した日であり、突然の地震と津波によって約2万人にも及ぶ方が犠牲となりそして今なお多くの方が避難生活を余儀なくされているとの事で、本当に心痛の思いでいっぱいになります。ここに慎んで犠牲になられた物故者の御霊に哀悼の意を表します。

 

「 般若心経 ~津波図~ 」 / 生花 文房流晴心会野口支部

 

新型コロナウイルス感染も今だ収束に至らずなかなか明るい未来を見通すことが出来ない社会状況が続いていますが、いつの時代に有っても困難に遭遇した時はお互いの助け合いの心と救済行動が唯一の救いとなっていくだけに、寺院に於いても有事の際の被災者の避難場所として受け入れる体制を整えていきたいと思うものです。禅語に「窮して変じ 変じて通ず」とあるように、如何なる困難な状況に遭遇しても不退転、不屈の精神で打破していきたいと念じています。友峰和尚より

 

 

第3127話

2022-03-10

アケビのつぼみ / 寳勝寺境内にて

このところ良いお天気が続いており、気温も幾分上昇して過ごしやすい一日となっています。現在石川県知事選挙並びに金沢市長選挙の真っ最中で3月13日(日)が投票日となっており、選挙カーから呼びかける各候補者の「お願いコール」の声が一段と高くなっているようです。相変わらず寺町界隈はまん延防止対策重点措置期間中の影響からかひっそりと静まり返っていいるだけに、選挙カーより呼びかける声だけが鋭く響き渡って聞こえて来るのが妙です。

 

髙橋ナオミさんが ご自身の作品を持参くださいました

 

 

 

 

明日は東日本大震災が発生した日から11年目を迎えますが、今がコロナ禍の状況にあり更にウクライナ侵攻という世界的不安も加わり、人間社会における安全安心の日常生活が遠のいていく感が有ります。候補者の皆様には、対立よりも和合の精神を旨として実行力を伴う国民の為の力強い政治政策を願って止まないものです。

 

寳勝寺檀信徒 安田様と 歓談のひととき

さて午前午後とも御来寺下さったお客様との歓談のひと時となりましたが、本当に穏やかでゆったりとした時間を過ごすことが出来る自分を有難く思います。「無事是貴人(ぶじこれきにん)」の禅語ほど厳しくかつ的確な安心(あんじん)の心境を表す言葉は有りません。それぞれにそれぞれの言い分や価値観の相違が有りましょうが、「和合」=「無事」であることを自覚して欲しいと願うものです。 岩もあり 木の根もあれど さらさらと たださらさらと 水の流るる 友峰和尚より

バラの新芽 / ふれあいパーク霊苑にて

第3126話

2022-03-09

 

快晴となった本日、午前中より大安禅寺鐘楼屋根の葺(ふ)き替えが始まったそうでさっそく動画が送信されてきました! これまでの屋根は瓦葺きでしたが、この度は創建当時に戻すということで“こけら葺き”技法での葺き替えとなっています。鐘楼の基礎である石垣も昭和23年6月に発生した福井大震災で凹凸(おうとつ)が出来ていた為すべて組み直し、しっかりとした見事な元来の形に修復されました。

 

 

こけら葺きに使用される 竹くぎ

 

それにしても文明の力と言いますか、電子社会の発達のおかげでリアルタイムで現場の状況が送信されて来る時代、本当に便利で有りがたく思うものです。諸堂のすべてが約400年前の創建当初の姿に復元される日を今から首を長くして楽しみにしています。

 

寳勝寺玄関にて 少林寺の奥様とともに

和尚は終日、宝勝寺自室の事務書類整理に当たりましたが、書類があまりにも増えていく現実には閉口してしまいます。ファイルで分類する度に頭が重く感じますが、やはり加齢が原因なのでしょうか? どのような書類もすぐに整理をしないと、あとあと整理するのは本当に辛いものです。

 

寳勝寺境内の 二本のしだれ梅

しだれ紅梅

しだれ白梅

本堂裏庭の白梅

ふれあいパーク霊苑 奥の院の しだれ紅梅

さて寳勝寺の紅白の梅の花が開花を始めたようです! お昼過ぎには少林寺の先々代奥様が散歩で寄られ、床几に腰を掛けてしばし歓談しましたが実に気持ちの良いものでした。春はいいですね! ふれあいパーク霊苑内では雪吊りの縄外し作業が行われていました。もうまもなく桜の季節を迎えますよ~。お~い春よ来い!早く来い! 友峰和尚より

第3125話

2022-03-08

傳燈寺境内にて

良く晴れ渡った春寒の一日となりましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 天気が良ければ体も元気!!というわけで本日は傳燈寺に出向き、大安禅寺諸堂修理保存工事を担当している松浦建設㈱の中島氏ならびに文化財建造物保存技術協会の高木所長と合流して、境内にある「棕櫚(しゅろ)」の木を視察してもらいました。

本堂前に生えている 棕櫚(しゅろ)の木

文化財建造物保存技術協会 高木所長

松浦建設株式会社 中島氏

繊維をはがし 幹の太さを確認しているようす 

自坊の鐘楼修復工事がまもなく完成するに当たって大鐘を撞くための良い「撞木(しゅもく)」を探しており、この度、傳燈寺との法縁を頂こうと境内にある棕櫚の木を見てもらいましたが、残念ながら少し細いという事で今回は断念することにしました。

 

伝燈寺町の西川氏 と 髙橋ナオミさんとともに

お二人とも建築物の専門家のため傳燈寺堂内をくまなく視察し、本堂で祖霊供養を修業した後には一路野町・少林寺に向かい、今度は境内の鐘楼や堂内を視察したあと帰路に就かれました。

 

傳燈寺本堂にて 祖霊供養諷経を修業いたしました

 

 

弁財天祠を拝観されているようす

庫裡にて 茶礼をしました

野町 少林寺の鐘楼にて

 

少林寺の本堂を視察されました

寳勝寺にて

大安禅寺の重文諸堂修理保存工事は約10年の歳月をかけての大掛かりな工事となっていますが、建物が重要文化財だけに鐘楼の撞木をはじめ色々なところで材料の吟味が為されているようです。寳勝寺に有っても自坊の工事進捗状況は常に確認していますが、時折工事現場を視察しながら大変嬉しく感じ取っています。人生は夢また夢の世界ながら、着々と完成に向かって進んでいく建物の姿を見つめていくのも夢また夢の世界のようです。いつまでもいつまでも幸せな夢を見続けていきたいものですね。友峰和尚より

第3124話

2022-03-07

「 一円相 」   大安 書

朝夕の気温の低い日が続いておりなかなか暖かくなりませんが、それでも日中はずいぶんと過ごしやすくなって来たように思います。ニュースで桜の開花予報が出始めるといっきに本格的な春の到来を感じさせてくれます。法務遂行のため自坊に戻っていましたが、本日は午前中に電車で金沢に入りました。金沢駅構内は人・人・人で賑わいを見せており特に若い世代の方々が目立っていたように思います。ちょうど卒業シーズンに入り、卒業旅行や入学・就職の為の住居探しなどが始まっているのかも知れません。それにしても賑わいを見せる駅の風景は本当に嬉しいものです。コロナ禍で停滞を余儀なくされている経済活動の復活のためにも、お互いに感染予防に留意して活気を取り戻してほしいと切に願って止まないものです。

「 和心 大道を生ず 」 大安友峰 書

さて和尚自身ここ数日四大不調の中にありましたが、少しずつ回復傾向に有り一安心しつつも日々の健康管理の難しさも感じています。若い頃、様々な難事を当たり前のように克服してきたことも須らく気力体力ともに健康体であったが故の幸いです。今後自身の健康には十分に配慮しながら更に一歩前進し、法務遂行に精進努力して参りたいと思います。友峰和尚より

第3123話

2022-03-06

早朝の寳勝寺境内

再び真冬に逆戻りしたような寒い朝を迎えましたが、これも一過性らしく明日からは天気も回復し向こう一週間は晴れマークがずらりと並んでいます。北陸地方に住む者にとって天気と気持ちの関りは重要で、晴れ渡った空を見上げると気持ちも爽快になるものです。

 

大安禅寺檀信徒 古賀家ご家族の皆様と共に

自坊お檀家様の年忌法要が午後に修業されるため朝方電車で戻りましたが、日曜日とあって金沢駅構内はかなり混雑しており、石川県内にまん延防止等重点措置が今も発令されている事を忘れがちになりそうです。約3年目を迎えたコロナ禍の日本社会ですが、そろそろ経済再生に向けた活動方針を示してほしいと願うものです。

御家族お揃いで 二十七回忌法要を修業いたしました

ここに来てウクライナ侵攻の問題が長引けば更なる経済回復の世界的低下が心配されます。「ウイズコロナ」を受け入れ、感染防止と医療体制に十分配慮して政府指導の下での経済再生への導きを願って止みません。

 

さて住職の役割としてコロナ禍での人々のストレス解消への心のサポートを日々心掛けていますが、ウクライナ侵攻のニュースを見聞きする度にコロナ禍に加え戦禍の苦難の中に居る人々の苦痛を思うと本当に心痛の極みです。和尚自身、一日も早く戦争が終結する事を日々心より祈願しています。友峰和尚より

第3122話

2022-03-05

しだれ白梅のつぼみが 開き始めました

春一番のような強風が吹き荒れ日中気温は15℃と暖かかったのですが、午後には急激に気温が下がり一変して冬に逆戻りといった感じでした。午前午後とも墓前供養が修業されましたが、あまりにも強風のためテントも張れない状況下での諷経でした。

 

ふれあいパーク霊苑にて 年忌墓前諷経を修業いたしました

 

昨日はワクチン接種の影響で一日じゅう微熱と頭痛が続いていましたが、今朝方には熱も下がりすっかり元気を取り戻すことが出来たようです。モデルナワクチン接種の副反応を心配して3回目接種をためらわれる方が多いと聞きますが、確かに少々の懈怠感は有りますが解熱鎮痛剤のカロナールやバファリンを飲めば一日で回復するので、是非ワクチン接種をして頂きたいと思います。

 

寳勝寺境内 しだれ紅梅のつぼみ

 

それにしても健康ほど有難いものは無いですね! 体温が約1℃高いだけで身動きが取れない程しんどくなることに驚きました。今回はワクチン接種副反応での微熱と頭痛であらかじめ理解していましたが、日頃より健康管理には十分気を付けていきたいと心から思いました。最早和尚も無理の利かない高齢者であることを自覚して体の健康状態と対話しながら法務遂行に当たりたいと自覚します。

 

 

さてまもなく3月20日(日)に春季御彼岸会を迎えますが、いまだコロナ禍に有るため卑山総代様始め関係者少数にて厳修したく予定しております。日々不穏な世界情勢が伝えられておりますが、仏教の根本真理である中道の教えを実践して参りたいものです。友峰和尚より

第3121話

2022-03-04

3回目のモデルナワクチン接種を終え一夜明けましたが、妻の症状と同じく体温が37.6℃と微熱が有り終日静養する羽目となりました。普段の平熱は36.5℃ぐらいで、体温が約1℃上がっただけで全身が言いようの無い懈怠感に襲われるのですから、人間の身体は実にデリケートなものだと思いました。「弱り目に祟り目」とか「踏んだり蹴ったり」とかあまり宜しくない言葉が有りますがまさにそれで、メニエール症候群のめまいと腰痛治療で現在通院している所に3回目のワクチン接種で、それに加え昨晩は胃痛も発生して十分な睡眠をとることが出来ず寝ながら瞑想を朝方まで続けたものです。日頃から健康には自信を持っていましたが、流石に74歳を迎えあちこちに不具合を生じて来たようです。

 

 

先日お檀家様の月参りに参上したおり、お檀家様に「和尚さんは厳しい修行を積まれたお方ですから心身ともに大丈夫ですよ。」と言われましたが、即座に「いやいや身体は皆平等ですよ! 歳を取ればあちこち壊れていくのは仕方の無い事ですね、まさに身心分離の境地です! とは言え最近は両親に本当に感謝しています。74歳まで健康体で元気に来れたのも、両親からの有難い授かりものですからね」と。本来なら「身心一如」と答えるのが禅宗坊主の言葉でしょうが、それは若い時の話です。一昨日、これまで和尚と公私共に本当に長きに渡り御厚誼を頂いて来た大切な方が他界され、弔問諷経を修業し御冥福をお祈り申し上げました。「一期一会」の言葉がずっしりと身に染みる今日この頃です。友峰和尚より

 

第3120話

2022-03-03

 

今日は桃の節句で雛祭りの日、中国では“桃”は病魔や厄災を払う不老長寿の仙木で縁起の良い植物として親しまれているそうで、5月5日の端午の節句と合わせ子供達の無事成長を祈る行事として今日に伝えられています。

 

 

 

和尚の子供の頃には母親が必ず雛あられを作ってくれたもので、香ばしくて甘い雛あられの味わいが今でも思い出されます。当時は今のような立派な雛段や雛飾りは無く手作りのおひなさまを飾って楽しみましたが、最近は立派な雛段飾りが玄関や居間に飾られ子供達を喜ばせているようです。大安禅寺松雲院の付け書院の棚には手作りのうさぎ内裏雛が飾られ、本日の桃の節句をお祝いしています。

 

大安禅寺松雲の間 の うさぎ雛飾り

さて本日は3回目のモデルナワクチン接種日でしたが、今のところ接種後の副反応もなく安堵しています。接種した翌日頃から倦怠感や微熱が出るということで明日は終日休息日としています。皆様はすでに3回目ワクチン接種を終えらましたでしょうか? まだまだオミクロン株感染が続いているため油断は出来ませんが、どうかくれぐれも御身お大切にご自愛くださいますようご祈念申し上げております。さてさてワクチンでラクチンと参りたいのですが、先ずはお互いに感染防止に留意しながら元気に過ごして参りたいものですね。友峰和尚より

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