6月, 2019年

第2142話

2019-06-30

大雨警報の影響で観光客の姿も少なく、所用で瑞光寺(本多町)と高巌寺(芳斉町)に出掛けましたが、金沢市内は渋滞でなかなか前に進めず、やむなくUターンして遠回りに目的地へ向かったものでした。いつも通りに寺カフェをオープンしたものの、利用者も少なく、午後からは休寺にして職員には盂蘭盆会準備のため仏壇周りのお掃除をして頂きました。

盂蘭盆会に向けて 内陣のお掃除をしました

午後からの臨時ニュースでは、アメリカ合衆国・トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長との電撃訪問と会見の様子がライブで報道されていました。政治の事はよく分かりませんが、「令和」の名の如くいかなる場合でも融和が大切であると思うものです。政治には色々な政策での駆け引きが有るそうですが、各国首脳同士の直接の会見も意義あるものと思います。今回のG20大阪サミットでも世界のトップが顔を揃える中、安倍晋三総理が中央に位置し両脇にトランプ大統領そして習近平国家主席が並んだ会合でのシーンは日本の歴史に残る映像であったと思います。「和を以って貴しとなす」の聖徳太子の言葉を、令和元年の旗印にして欲しいものです。友峰和尚より

桔梗

第2141話

2019-06-29

一周忌法要 が 修業されました / 寳勝寺にて

午前10時半からの本堂での年忌法要を前に、少林寺お檀家様の月諷経に出掛けました。昨日から出されていた大雨警報でしたが、幸いに月諷経に出掛ける時は曇り空でスムーズにお参りする事が出来ました。帰寺すると同時に卑山檀信徒の安田様ご家族が来られ、午前10時半より予定通り一周忌法要が厳修されました。

 

 

最近になってお寺での法要を希望する方が増えて来たため、いろいろ工夫をしてお迎えしています。昔は圧倒的に自宅で年忌法要される方が多かったのですが、寺離れの進む今日にあっては積極的に本堂を利用して法要を遂行するよう勧めています。歴史を有する落ち着いた雰囲気の中での法要はやはり敬虔な気持ちを増長するものです。また列席者皆様には経本を配り、宗旨宗派を問わず全員で読経して頂くようお願いしています。

 

法要終了後 法話をしました

 

お寺の建物のことを「伽藍(がらん)」と言いますが、人の気配のない場所を指すようですがあまり褒めた意味で有りません! 人の集まる所こそ「伽藍」の本当の意味であって欲しですね! 今後も法要のみならず可能なかぎり本堂の活用の場を広げていきたいと願っています。さて、まもなくお盆月に入ります。霊供養の大切さを日々の供養を通して説いて参りましよう! 友峰和尚より

安田家 ご親族の皆様とともに

第2140話

2019-06-28

ヒューケラ が 咲き始めました / 寳勝寺 玄関

 

令和最初の台風到来で九州地方はじめ四国地方に大きな被害が出ていますが、これからが本格的な台風シーズンに入るため本当に心配しています。北陸地方は被害もなく熱帯低気圧も無事に通過し、本日は再び蒸し暑い一日となりました。明日は御檀家様の年忌法要が予定されている為、その準備をしつつ、盂蘭盆会が次第に近づいて来た事を感じとったものです。和尚のこのところの日課は色紙書きを中心に遂行していますが、本日は午後からアメリカ・ニューヨーク州、サラ・ローレンス大学のグリフィス教授が来寺され久しく歓談しました。

 

グリフ教授 が 来寺されました

 

今から5年前、グリフィス教授との御縁でサラ・ローレンス大学校内で「墨蹟禅画展」を開催させて頂きましたが、当時を懐かしく振り返りながら思い出話に花を咲かせました! 今年の4月にはフランス・サンリス市で「アート・サクレ芸術祭」に参加しましたが、国外での個展を今後も開催したいと意欲を燃やしています! 現在、和尚お気に入りの作品を何点か保存していますが、今年の秋頃には野町・少林寺で墨蹟展覧会をしたいと計画を練っています。

 

姫桧扇水仙 / 寳勝寺 境内

さて、気になるG20大阪サミットですが、アメリカ大リーグ 大谷選手の第10号ホームランのように、安倍総理大臣には主催国の議長として本当に頑張って頂きたいと無事円成を祈願するものです。友峰和尚より

第2139話

2019-06-27

満開の紫陽花  / 寳勝寺 玄関にて

G20サミットが明日大阪で開催されるそうですが、熱帯低気圧の本土通過が心配されます。その影響からか北陸地方は一日中どんよりとした曇り空で、蒸し暑い一日となったものです。午前10時からは久しぶりに「楽く楽く法話」が催行されましたが、お客様は富山県からお越しの日頃「陶芸」を楽しむ会の方々でした。

 

本日の 楽く楽く法話 のようす

富山県といえば最近は、スポーツ界を賑わせている大相撲夏場所で幕内優勝した朝乃山関そしてNBAアメリカプロバスケットボールに入団を果たした八村塁選手! など素晴らしいニュースでした。富山県にとっても知名度を一気に上げる好機になったことと思います。

さて和尚の「楽く楽く法話」ですが、今年は集中して多く催行していきたいと願っています。寺離れの進む今日の各寺院の状況ですが、僧侶のほうから積極的にアクションを起こし、来寺された方との「衆生縁」を法話を通して広げて行きたいと思うものです。お寺でしか聞けない「いい話」、心が安らかになる「いい話」、楽しいお話しを心掛けながら進めていきたいものです。友峰和尚より

第2138話

2019-06-26

先日、愛知県在住の奥村行保様・美奈子様ご夫妻が大安禅寺花菖蒲祭に御来寺下さった折、ご主人が日頃から手塩にかけて作っておられるお野菜を沢山持参して頂き本当に有り難うございました。まもなく盂蘭盆会が修業されるため、そのお供えにとカボチャや枝豆、キュウリなど金沢に持参しましたが、その中でも奥様が千切り大根(切り干し大根)を作られたものが有り、大変重宝しています。

 

市販されているものとは違い、太めのしっかり乾燥された実に見事な千切り大根です! 大安禅寺では坐禅宿泊研修会の際、妻が油揚げと一緒に煮て研修生にふるまっており、大変好評を頂いています。和尚も大好物で、サラダや煮物にして食していますが、栄養価が高く食物繊維も多く含んでおり健康食品としても人気が有るようです。

 

現在、和尚は菜食療養中で毎日自炊をしているだけに、本当に有り難く調理しています。それにしてもこの千切り大根、実に心のこもった逸品です! 噛めば噛むほど味わい深く感じてきます。和尚のメニューレシピがまたひとつ増えたようです! 友峰和尚より

第2137話

2019-06-25

日中友好の朝顔 が 発芽しました 2019年6月

「日中友好の朝顔」の季節を迎えています。2012年に中川美術館館長・中川健造氏(広島県福山市)より譲り受けた「日中友好の朝顔」の種ですが、今年で7年目となります。毎年見事な花を咲かせてきた朝顔、今年は寳勝寺での開花を目指しており、卑山職員の手によって育てられている朝顔も現在元気に育っているようです。

 

今日まで多くの方々に種を分けて差し上げて来ましたが、この時期になると子育てされるかのように花の成長の便りが次々に届くのを楽しみにしています。開花した見事な朝顔の姿を見るたびに、日本と中国との友好関係がより深くなる事を願ってやまないものです。「楽しみは 朝起きい出て 昨日まで 無かりし花の 咲ける見るとき」とは福井藩幕末の歌人・橘曙覽(たちばなのあけみ)の歌ですが、これから日々の成長を毎朝確認するのを楽しみにしています。

 

5月に植えた苗 が 育っています

さて、和尚の健康も日々回復に向かっています。近年、「生活習慣病」という言葉をよく耳にしますが、本当にその通りだと思いました! 現在は野菜と根菜中心の徹底した食事を貫いています。まるで修行時代の食事生活です! まったくに快適です! 禅宗は「気づき」が根本真理でした。困ったことに胃が「グルグル」鳴りやみません! 有り難い事ですね。友峰和尚より

第2136話

2019-06-24

大安禅寺 諸堂修復工事状況 本堂正面の境内にて

まもなく7月お盆月を迎えようとしていますが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 7月のことを昔の暦の読み方で「文月(ふみづき)」と言いますが、この「文」とは祖先の霊へのメッセージであり、日頃の家族の健康や消息をご先祖の霊に報告して、7月15日の盂蘭盆にはぜひ自分の家に来て頂きたいとの招待状を出すところから「文月」と言うのだと思います。

式台玄関より 開基堂を望む

7月7日は七夕ですが、実は古来インドではこの日はお盆の入りで、7日から15日まで御先祖の霊にお供物をしていく初日でも有ります。本当の字は「棚旗」で、施餓鬼棚を縁側に飾り、色々なお供え物をしたのち五色の短冊に法名などをしるし、ご先祖の霊をお迎えしたそうです。近年は「仏ほっとけ!」の風潮が蔓延しつつありますから、尚更寺院に於いては丁寧なご供養が求められています。寳勝寺でも盂蘭盆会までに山門入り口から本堂に至る本物の竹に短冊を飾って、御精霊迎えをしたいと思います。檀信徒皆様も是非ご参加ください。

副司寮の渡り廊下

さて、住職研修会も無事に終え、本日は大安禅寺で法務を遂行いたしました。明日からは寳勝寺、少林寺、瑞光寺、傳燈寺の盂蘭盆会の準備に入りたいと思います。どうか皆様も卑山盂蘭盆会ご先祖の霊供養には是非ご来寺下さいますようお待ちしております。友峰和尚より

第2135話

2019-06-23

住職研修会 二日目

爽やかなお天気に恵まれた日曜日ですが、午前9時からは講座第三「人権学習 ~ある心理学者が体験した強制収容所~」と題して長楽寺・岸田宣昭住職による講義が開催されました。講義終了後には修了証書が参加者に渡され、2日間に渡る住職研修会を終えました。71歳になっても修了証書は嬉しく有り難く拝受したものです。

長楽寺・岸田宣昭住職による講義

宗務所長挨拶 と 修了証書授与式

滋賀北陸教区宗務所長として、自分の役職と名前で自分に授与するのも南無不可思議な話ですが、今年も無事に受講出来、大変感謝したものです。研修終了後は一路自坊に戻りましたが、今日は花菖蒲祭の千秋楽とあって多くの参詣者で賑わいを見せていました。仏縁というものは不思議なもので、寺に到着すると同時に金沢野町 少林寺の檀信徒総代・宮崎寒雉様ご夫妻が来寺下さり、さっそくお茶席にてお抹茶を頂いた後、愈好亭にてゆっくり歓談いたしました。

 

宮崎寒雉様ご夫妻 が 来寺くださいました

 

また卑山総代の藤田通麿様が和尚大好物の「もぎたてのさくらんぼ佐藤錦(山形県寒河江市名産)」を持参くださいました。このさくらんぼは藤田氏の御友人でも有る日東ベスト株式会社(山形県寒河江市)の大沼社長様より贈られた品を、毎年和尚に届けてくださっています。

先日より健康管理を徹底していますが、自然の果物は本当に有り難く感じます。野菜中心の食生活になってからは、すこぶる身体の調子が良いようです! 胃さん! 腸さん! 肝さん!がとても喜んでいるように思うこの頃です。友峰和尚より

文房流晴心会 野口先生 と お弟子の大門さんとともに

第2134話

2019-06-22

滋賀北陸教区 住職研修会

八日市ロイヤルホテル(滋賀県東近江市)を会場に、本日午後1時より「滋賀北陸教区住職研修会」が開催されましたが、住職であればこそ「己事究明(こじきゅうめい)」は必須の課題でもあります。「死ぬまで修行」とは祖師の言葉ながら、学問に於いても同じことで「もうこれでよい」などというわけが有りません。講座の第一講は「中国禅宗史の特徴」と題して、駒澤大学教授で花園大学国際禅学研究所顧問・小川隆先生の本格的中国語での禅公案を題材にした講義が行われました。実に初めて経験する新鮮な感覚を受けるものでした。

駒澤大学教授 花園大学国際禅学研究所顧問・小川隆先生による講義

花園大学時代は漢文を中心とした講義が多く、実際に中国語の発音を聞く事も有りませんでしたから、本日の講義は真に臨場感が溢れ、まるでそこに中国の禅僧が話しているが如き迫力のあるものでした。勿論、小川先生は中国語の先生でも有ります。第二講は岐阜県美濃加茂市、正覚寺住職・足立宜隆師による法話でした。

正覚寺住職 足立宜了師

今日の法話の中では「静」という字についてのお話しがあり、「しずか(静)」とは「青の色が争い凌ぎあい、やがて青々とした中に澄み切って穏やかにいくことを言う」のだそうです。漢字の成り立ちは本当に面白いですね! 因みに「聖人」の「聖」の字は、口が小さく耳が大きいのだそうですよ!言わじ!言わじ! 口は禍の元ということなのでしょうね。友峰和尚より

第2133話

2019-06-21

昨晩 月例木曜坐禅会が開催されました

滋賀北陸教区役員会並びに住職研修会が明日6月22日から23日と2日間、八日市ロイヤルホテル(滋賀県近江市)を会場に開催される為、本日は移動日となりました。昨晩は月例の木曜坐禅会が夕刻6時半より行われ、約1時間半、素晴らしい安息の時間を過すことが出来ました。

 

 

坐禅を始めて約50年が経ちましたが、最近では少しの時間でなかなか良い心境を得る事が出来るようになっています。何事もそうですがいっぺんには行かないもので、少しずつ少しずつ心境が深くなっていくものです。究極は「心の安らぎ」を自分のものとする事ですが、それとて長く続くものではなくやはり「継続は力なり」で、長年弛まず坐っていくことが大切だと感じます。

 

 

どうか皆さん! 坐禅にトライしてみて下さい! 今までに経験したことのない深い深い安息の心境を体得できます。たった一枚の座蒲団が有ればよいのです。世の中の楽しみには常に「哀情」が付きまとうものです。そうそう「歓楽極まりて哀情多し」なんて言葉も有りましたね。坐禅は無心の境地を体得するに有り!です。大いに坐禅しましょう! 友峰和尚より

 

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