4月, 2018年

第1687話

2018-04-01

やまぶきの蕾 / ふれあいパーク霊苑にて

 

禅語に「山花開いて錦に似たり、澗水湛えて藍の如し」と有りますように、この時期の山々に咲く花はまるで錦のようですし、雪解けの谷水は藍色に湛え澄んでいて般若心経の「空即是色」の世界を現出しています。

 

 

金沢市内の桜並木も満開近くになり、桜見物の観光客の笑顔がこれまた「破顔微笑(はがんみしょう)」となって取り巻く空気さえも振動を覚えるくらいです。「三日見ぬ間の桜かな」の通り、アッと言う間に葉桜となって行くだけに、尚更のこと愛おしく感じるものです。暖かい日和となった日曜日でしたが和尚は法務に専心、午前も午後も法要が厳修され、全身全霊での読経三昧!無我無心! 夕刻には流石に放心状態でダウン、しかしどこまでも爽快な気持ちの中での休息となりました。

 

本日の法務にて / 寳勝寺本堂

 

師匠から「坊主はお経に尽きる」と言い切られ修行時代は早朝より徹底した発声の指導を受けた事を、今では有り難く感謝の気持ちで一杯になります。「何年坐禅修行をしてみても、お経がまずくては話にならんわい!腹から声は出すもんだ!声の出し惜しみするな!」・・・嗚呼本当に有り難いことでした。「ありがたや 師の恩思う 如意のあと」の如く、今では師匠の一つ一つの叱咤激励の言葉が嬉しく思い出されます。人生は最後の最期まで修行中だと思え! 和尚の耳奥深くに聞こえてくる師匠の言葉の一日でした。友峰和尚より

 

夕陽をうける 早咲きの桜 / 寳勝寺 裏庭にて

 

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