8月, 2017年

第1464話

2017-08-21

今頃になって盂蘭盆会行事の疲れがどっと押し寄せ、なんとも言葉では言い表しようの無い気怠さを感じながらの法務遂行となりました。そもそも「熱中症」を疑ってもよい年頃なんですが、最近は比較的に涼しいのできっと疲れがたまっていたのではと合点しました。加齢とともに疲れを感じなくなるとの事ですから、皆様もご用心!ご用心!

午前中には久しぶりに㈱豊蔵組の香林氏が来寺され、山門横の側溝補修工事の仕事の合間にしばし歓談しました。その間にもふれあいパーク霊苑見学者が訪れており、次第に地元に浸透しているように思いました。昨年の今頃は霊苑改葬工事が愈々本格的に始動した時期で、早くも懐かしく感じたものでした。一年一年、寳勝寺の全体像が時代の求めに応じ乍ら変化をとげていく様には正直、自分でも驚きます。和尚の掲げる理想的寺院運営像を追い求めながらの日々の創造と努力ですが、今のところ、このコンセプトも受け入れられているようで安堵しています。

さて、人生とは何ぞや? この言葉の自問自答が、和尚の中で今も続いています。いったい「有終の美」とは如何なる事を指して言うのか! 本日、ふれあいパーク霊苑を見学に来られた御家族が、「自分達の未来の住処」について相談されている微笑ましい姿がとても印象的でした。きっとそこに答えが有るのだろうと深く感じたものでした。皆様はどのようにお考えでしょうか? 友峰和尚より

第1463話

2017-08-20

この度の工事で一変した寳勝寺のお庭ですが、和風庭園のため時が経つにつれ杉苔が青々と美しさを増していきます。今日はその庭園を山門より撮影してみましたが、皆様、如何でしょうか?

金沢と言えば市内の左右に流れる美しい犀川・浅野川が有名ですが、このお庭は白山より流れ来る清流をイメージして作庭されている為、参道も真っ白な洗い出し工法で出来ています。山門をくぐるとその白さが輝いて見え、なんとも気持ちが落ち着くものです。その両サイドには、竹林精舎をイメージした竹林と、枝垂桜、白梅の木が植えられています。本当に春の到来が待ち遠しい感じがするものです。

本堂裏側にもお庭が有りますが、来年には庫裡建造物の復元工事が予定されており、その時に新たに庭を作る予定となっています。禅寺と石庭は切っても切れない関係が有り、お庭を見ながら瞑想するのも結構風流ですね。和尚も早朝にぐるりとお庭を一周しますが、お散歩コースとしても楽しんでいます。

大安禅寺は、今後大掛かりな建造物修復工事が始まることもあって庭づくりは後回しになっていますが、将来的には回遊式庭園を造ってみたいですね。先代住職がよく言っていましたが、大安禅寺の本当の庭は眼前に望む「白山連峰と九頭竜川と越前平野」だそうで、「箱庭などいらない」と。成る程!!実に雄大ですね!有るがままです。とはいってもやはりお庭はいいですね! 皆様も是非、寳勝寺庭園を見に来て下さい。友峰和尚より

第1462話

2017-08-19

再び暑さが戻って蒸し暑い土曜日となりましたが、皆様にはお元気にお過ごしでしょうか? 本日も夏休みの終わりを惜しむかのように市内観光のお客様が寺カフェを利用されていました。愈々今日から10月22日に挙行される卑山落慶法要のお稚児さん募集が始まりました。大安禅寺副住職より稚児募集のポスターと案内文を預かり、さっそく寳勝寺山門の柱と寺内に告報しました。今後は卑山檀信皆様に拝送する落慶法要御案内とともにお稚児さん募集のパンフレットも同封して、今月中には発送したいと思っています。

また近隣の寺院にお願いして、お稚児さん募集のポスターを掲示して頂こうと思います。ブログをご覧の皆様にも是非ご協力をお願いします。落慶法要まであと二カ月余りですが、無事円成することを願ってその準備に入っています。

今朝方の北陸中日新聞に寳勝寺ふれあいパーク霊苑募集の広告が大きく掲載されたのを機に、多くの見学者が訪れていました。本堂前には新たに霊苑見学者の為に休息所を設けました。また地元の某テレビ局が近日霊苑の取材に来寺されるとの事、大変有り難く思っています。八月は盂蘭盆会大施餓鬼法要もあってか、あっという間に過ぎ去った感がありますが、休息する間もなくすぐに秋季彼岸会がやってくるため今のうちに事務整理に集中したいと思っています。毎日の外掃除が和尚の日課になっていますが、一にも二にも掃除が修行の一環である事には違い有りません。和尚イコール掃除ですから、日々爽やかに過ごして参りたいものです。友峰和尚より

日々草 と 四葉のクローバー

第1461話

2017-08-18

夏の朝は 日中友好の朝顔とともに

「寺カフェ寳勝寺」から「ふれあいパーク霊苑寳勝寺」に移行しつつある今日、今日は地元情報誌「Favo」の取材を受けました。久しぶりの寺カフェ取材でしたが、最近はかなり浸透してきているようで、地元の方を始めグループの方や観光客の方など幅広い層に利用され、特に外国人観光客に人気があるようです。

地元情報誌 Favo 寺カフェ取材の様子

テレビでは「ハイテク納骨堂」や「移動式納骨堂合祀墓」など、寺離れや墓じまいに新しい感覚で対応する寺院が紹介されていますが、このような状況を見ていると「ハイテク棺」などの登場も時間の問題なのかも知れませんね。「ハイテク棺(ひつぎ)」とは棺の中に故人の好きだった音楽やメモリアル映像が映し出される仕組みで、楽しく旅立って頂こうというアイデアです。寳勝寺ふれあいパーク霊苑の合祀墓(ごうしぼ)は太陽の明かりが地中に差し込むよう工夫されており、また、家族のお祈りの声などが届くようになっています。

宝勝寺ふれあいパーク霊苑 合祀墓 太陽の光を取り込む窓ガラス

そしてもうひとつ、和尚が願っているものが有ります。それは「未来型ロボット」です。求人難の続く金沢に有っては最早ロボットの登場を願うしか無いようです。寳勝寺の案内とセキュリティ対策ロボットの登場もそう遠くはないように思います。名前は「ほうしょうちゃん」ですので、皆様、宜しくお願いします。友峰和尚より

龍潭寺むくげが咲いています

 

第1460話

2017-08-17

久しぶりに気温がグンと上がり真夏日となりましたが、なんともこのところの寒暖の差の激しさには身体が滅入ってしまいます。お盆明けの慰労ということで大安禅寺職員と家族全員で茶礼をしました。孫達も和尚がお盆の行事を終えた事を知ってか普段よりテンションが高く、賑やかな茶礼の時間となりました。ここ二週間ほどは副住職も多忙を極めていたためか、子供達とのコミニュケーションも少なかったように思います。家族団欒とまでは行かないものの、普段は孫達と触れ合う時間も限られている為、楽しいひとときでした。故郷で過ごす時間は本当に心が休まるものです。

近年では金沢での法務遂行が主となってきており極めて緊張感の中に有るだけに、自坊で過ごす時間を大切にしています。福井と金沢間を行き来している昨今、どちらも急用が入るたびに移動を余儀なくされる状態が続いていますが、この「急用」が「休養」の文字に変わることをチョットは思います。何事に於いても言えることだと思いますが、大きなプロジェクトを抱えている時には誰もが「今少し、今少し」の辛抱を求められるようです。いやいや、本当に楽になるのは黄泉の国に迎えられた時なのかも知れませんね。禅語に「百尺竿頭に更に一歩を進め」と有りますが、所謂「崖っぷちに立っても更に一歩前に進め」という事ですから、恐ろしい言葉です。禅宗の禅語ほど厳しくて恐ろしい言葉は他に無いと思いますよ! 

孫達の可愛い顔を見ていたら「よっしゃ!頑張ろう!」という気になりました。お盆休みが欲しいと願った和尚の根性が情けないね。一度っきりの人生です、ギリギリまで努力しましょう! 友峰和尚より

第1459話

2017-08-16

大安禅寺 正面玄関

本日は旧盆明けの穏やかな一日となりましたが、どういうものかこの時期に有っては初秋を思わせるような涼しくて過ごし易い日和でした。東京では梅雨時期のような雨続きだとか。やはり温暖化現象による異常気象なのでしょうか、本当に心配です。大本山妙心寺宗務本所への提出書類を整えるため、午前中には福井市にある霊泉寺様を訪ねましたが、副住職が境内の刈り込みをしておられその仕事姿に残暑の趣を感じさせてくれたものです。禅寺運営も色々で霊泉寺様は幼稚園を経営されており、今日はお盆休みということで園児の声も無くたいへん静かでした。

ニュースではユーターンラッシュの道路渋滞状況がリアルタイムで報道されていましたが、北陸自動車道では事故が発生して通行止めになったとか、せっかくの里帰りのあとですから十分に気を付けて帰宅して頂きたいと念じたものでした。水の事故も多いようですが、例年に比べると海水浴客が激減しているとか。その理由は様々でしたが、一番多いのは海水浴客達のマナーの悪さだそうです。確かに「マナー」というと、以前と比べると今の日本の道徳観念はずいぶん低下しているようにも思えますが、それとて如何ともしがたい諦めの境地が有ります。「靴を揃える」ことや、食事前後の「いただきます・ごちそうさま」の言葉、また「器を持って食べる」ことなど、例を挙げればいくらでも有りますが、感謝の気持ちを現わす行為そのものが希薄になっているようです。原因として現代社会の「核家族化」が取り沙汰されていますが、それとて一要因にしか過ぎません。「親亀の上に子亀を乗せて 子亀の上に孫亀乗せて 親亀こけたら皆こけた!」 どうやらこの言葉の中に、マナー問題の答えが潜んでいるように思いますね。親亀がこけないように日々頑張ってマナーを励行し親の背中としたいと願っています。ピコ!ピコ!友峰和尚より

お盆の寺カフェです

2017-08-15

8月15日となりました。早朝の山門前にて、日中友好の朝顔の水遣りが日課となっています。お盆休みを迎え連日多くの方が往来するこの道、今年も沢山の朝顔が咲き始めています。

まだまだこれからが開花の本番です

7月中旬に植えた鉢がまもなく見頃、7月下旬の鉢も日々成長中です。

寺カフェにも多くの観光客や、里帰りされている地元の御家族が来て下さっています。皆様思い思いに寺内で過ごし、霊苑を見学され、境内の竹林の前で記念撮影されるなど、寳勝寺の新しい夏の風景となっています。

霊苑では、夏の間も美しいバラの花が咲き続けています。

日々、旺盛に広がっていく和の花々。

ようやく夏らしくなったと思った頃には7月初旬に植えた朝顔の結実が始まり、秋の気配もしています。お盆の期間中、御参詣下さり寺カフェを御利用下さいました皆様に厚く御礼申し上げます。夏休み旅行のピークは20日ごろまで続きますので、まだまだ寺カフェも頑張って参りたいと思っています!

中庭には 秋海棠が咲き始めました

第1458話

2017-08-15

大安禅寺盂蘭盆会大施餓鬼会 御詠歌奉納

午前10時半より盂蘭盆会大施餓鬼会が厳修されました。例年より多くの参詣者を迎えての行事と成りましたが、近年は寺離れが問題視されつつあるだけに実に有り難く思っています。「先祖の恩と父母の恩を忘れないように」との卑山開山和尚・大愚宗築禅師の言葉が心に沁みます。本日は法要終了後に檀信徒報告会も行われ、再来年度から始まる「重要文化財建造物全面解体修復工事」に関する経過説明がなされました。次々に幾つもの難題が押し寄せてきますが、「為せば成る」で今後も精進の一路有るのみです。

大安禅寺花園霊苑に向かっての御供養の様子

檀信徒総会にて

総会終了後 御斎坐(精進料理の昼食会)

お盆だというのに終日涼しい一日となりましたが、盂蘭盆会法要も無事に終えた途端に宝勝寺ふれあいパーク霊苑の事が気がかりになってきました。霊苑スタッフの皆さんはお盆休みを返上して頑張っておられる事と思いますが、力まずに健康に気を付けてボチボチ頑張って頂きたいと念じています。大安禅寺は蝉しぐれとなっていますが、秋の気配をすぐそこに感じ始めています。春夏秋冬の季節の移り変わりをはっきりと感じさせてくれる大安禅寺、自然の営みの中に素直に身を置けることを嬉しく思うものです。今日は終戦記念日でも有りました。大東亜戦争でお国の為に命を捧げた多くの英霊に心から感謝の気持ちを捧げたいと思います。皆様今日一日どうか心安らかにお過ごしください。友峰和尚より

第1457話

2017-08-14

愈々明日午前10時半より「盂蘭盆会施大餓鬼法要」が厳修されますが、それを前にして本日は外掃除を徹底しました。「参禅は須らく実践を要す」で、禅宗に於いては実践なき説法など全くに用をなしません。それどころか却って他人に害を及ぼしかねないというものです。幸いに和尚は田舎育ちで、幼少より父と共に米作りに始まり炭焼き、植林、そして野菜作りに果樹園などを手掛けたおかげで命の使いどころが自覚できます。

我が宗派に於いては特に禅行の実践を重んじているわけですが、残念ながらその思いとは程遠いものが感じられます。誰もが多くの人生経験を通して色々な困難に出会うわけですが、その心境とて自分以外に理解を求めても埒が明かないものです。「冷暖自知(れいだんじち)」なる禅語が有るように、ひたすら黙々と努力を積み重ねていくしか自覚の方法が無いようです。禅宗僧侶に課せられた禅行の一番大切なことは、「掃除」に尽きます。須らく心の安心は掃除にあるからです。禅語でいう「無心」「無一物」「空」「須弥山」「放下著(ほうげじゃく)」なども掃除を徹底した後の心境です。

さて、旧盆を迎え皆様に於かれましては御先祖の御供養はお済みでしょうか? まだでしたら明日は是非、大安禅寺の盂蘭盆会大施餓鬼会に参詣下さい。我々の御心は御先祖の霊と共に有る事を有り難く思う毎日です。南無観世音菩薩 友峰和尚より

第1456話

2017-08-13

旧盆を前にして日本のスポーツ界がいま躍動しています。世界陸上400メートルリレーでの、日本人アスリートの銅メダルには思わず興奮を覚えたものですが、全米プロゴルフ選手権・第3ラウンドでの松山英樹の活躍もまた目が離せません。いずれも文句なしで十分に楽しめるスポーツ観戦です。早朝の生中継だった為、過労気味の身体を押してのテレビ観戦となりましたが、全くに値千金の感動を覚えたものでした。松山英樹は明日が最終日なので、頑張ってライブで観戦したいと思っています。さて、和尚は昨日に引き続きお盆の棚経(たなぎょう)に出掛けましたが、こちらもお檀家さんとの懇親を兼ねての御先祖供養で、大変集中した一日となりました。

総代様を伴っての檀信徒各家へのお参りでしたが、総代様には連日お供を頂き本当にご苦労様でした。何百年も続いて来たお盆棚経ですが、子供の頃から先代住職の父と一緒にお参りに同行して約60年になります。今また新命副住職と共にお参りしていますから、親子三代に渡ってお盆の棚経が引き継がれています。

今日は家族でお参りされるお家が多かったように思いますが、核家族化が進む日本社会に於いてお盆やお彼岸の御先祖供養は家族の絆を保つ手段だったのかも知れませんね。里帰りの習慣などはまさにそれで、一年に一度ぐらいは家族が全員揃ってお互いの無事を喜び合いたいものです。御先祖をお祀りする仏壇も都会の住宅では減少傾向に有るとか。祖先を奉じる心も次第に風化を始めた日本社会、「狭い日本 仏を忘れて 何処へ行く」どこかで聞いたフレーズのようです。友峰和尚より

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