和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第557話 】
2015年 02月 26日 談

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桜の芽吹き / 寳勝寺の庭にて

「仏道を習うとは自己を習う事なり 自己を習うとは己を忘るる事なり」とは道元禅師のお言葉ですが、これでも一般的には難しい言い回しで、もっと平易に言えば、「本当の自分の心と出会いたければ、まずは自分の心を見つめる時間を作りなさい、自分を見つめる時間が出来たら、自分を忘れるように努力しなさい」とでも言いましょうか。なにがゆえにそうなるのかと言えば、「自分(自我)などという、自分を特定できる自己は、本来何処にも無い」からなのです。この「なんにも無い心の世界」こそ、「心の本来の姿」なんですね。

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近年、若い世代には、「個人主義思想」が強く浸透しつつあります。それも理解できますが、もうひとつ、「他己主義思想(他人を大切に思う心)」も求められています。仏教は、あくまでも「真理実証体験」を主眼としています。日本国は、聖徳太子以来、仏教国として「和」の精神が受け継がれて来た「心を主体とした国家」であったと和尚は思います。お寺を訪ねてこられる方々はその「和」の精神を実践しておられる方々ですから、「来る人も 来る人も 福の神」的な方ばかりですね。家族や他人との人間関係が難しくなりつつある今日、いまいちど、お寺の存在を見直していただきたいと思います。

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須弥壇の大掃除

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式台工事進行中

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全国に約7万ヶ寺あると言われる寺院が、市民の心の拠り所の場所として大いに活用されんことを願うばかりです。

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さて、今日も堂内のお掃除が続けられています。3月1日より、5か月ぶりにお参りできますので、皆様のご来寺をお待ち申し上げております。友峰和尚より

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