和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第524話 】
2015年 01月 24日 談

大寒だというのに、小春日和の陽気漂う素晴らしい朝を迎えました。皆様お元気にお過ごしでしょうか!兎角人間は自分の心の感情の働きを中心にして、全ての出来事を捉えているのがよく分かります。朝陽や鳥のさえずりから安心を感じ、台風や地震からは恐怖や怒りを感じ、花が咲くのを見て喜びを感じ、あらゆるものの消滅に接して悲しみを感じるなどですが、もし、人間に感情がなければ、「自然の営みは人間の感情に左右されて存在しているものではない」という事が理解できるかと思います。所謂、すべての存在は「あるがまま」で、人間もまた「あるがまま」の存在のひとりにすぎないと自覚した時、まるで宇宙の全てのスイッチを切ったが如く心の安らぎが広がって行きます。「無心」とは「自己の感情のスイッチを断ち切った状態」と言えるかもしれませんね。昨日の夜は金曜坐禅会が有りましたが、約20名の方が参禅されています。坐禅は「感情を呼び覚ます心のスイッチを断ち切る」訓練だとも思います。「元気」とは気を元の位置に戻すことと捉え、皆様も一度是非坐禅をしてみませんか?スイッチを切った暗黒の世界も、結構風流というものです。さて明日は和尚の誕生日! 67歳になります。数字の語呂合わせでは「むなしい」いやいや「ぶなん」とも読めますね。そうです、そうです、何事も日々「無難」でありたいと思います。今朝方、今は亡き母親の霊前で感謝の誠を捧げました。「世のなかに 一億人の母有れど わが母にして 勝る母なし」友峰和尚より

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