和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1543話 】
2017年 11月 08日 談

温かい一日となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 本日は歯の治療のため急遽自坊に戻りました。69歳にもなりますと歯のみならず身体のあちこちが痛んでくるもので、しかも突然襲って来ますからご用心ご用心! 普段からのきめ細かいメンテナンスが大切ですね。少々の不具合なら後回しにしていた事も、今では直ぐに治療しないと後の祭りになってしまいます。しかしながら故郷に戻ることは実に爽快でなによりの全身ケアになりますから不思議な話です。御仏の慈悲でむしろ必然的に自坊に戻されているのだと思った次第です。世の中何事もすべて好い風に考えるのが一番です。

生まれ故郷の大安禅寺は晩秋の様相を見せていました。谷風を受け参道脇の色づいた木々の葉っぱが一斉に舞い散る姿には拍手喝采です。良寛和尚の辞世の歌「裏をみせ 表をみせて 散る紅葉」そのままで、やはり自然の営みの中に深い心の安らぎを感じます。この時期の夕刻の静けさもまた格別なものを感じます。金沢市内喧騒から離れ深山幽谷の境を感じ取る瞬間でも有ります。和尚にとって人生で最も不可思議な体験を与えてくれています。このような体験が出来る事がきっと和尚へのご褒美なのかも知れません。

「萬法は一に帰す」とはこのような心境をいうのだと思います。参禅は須らく実践を要す!で、知識での悟りでは自由が効きませんが、実体験の境地ほど清々しく感じるものは無いですね。さて、一晩リフレッシュして明日から再びチャレンジャーとして頑張って参りましょう! 負けてたまるか!! 友峰和尚より

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