和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1320話 】
2017年 03月 30日 談

まもなく4月 卯月(うづき)を迎えますが、新年度を迎えるにあたっての寺務整理の為に兼務寺院・傳燈寺に出掛けました。先日の大掃除の続きが残っており、職員並びにお手伝いの学生さんと共に先ずは掃除から始めたものの、まだまだ時間がかかりそうな状況です。それでも随分と綺麗になったものです。障子や畳などはすっかり入れ替えられて元の姿に戻っていました。次回は本堂の仏壇周りを中心に徹底的に最終の掃除をしたいと思っており、傳燈寺の行事遂行については5月の「弁財天法要」から出発したいと考えています。

また傳燈寺町会長の西川氏とも境内の立ち木伐採や道路の拡張工事について打ち合わせをしましたが、次第に傳燈寺の環境が整いつつあります。果たして和尚が何処まで出来るかは分かりませんが、地元の方々の協力が有る限りにおいては頑張ってみたいと思っています。

道路拡張の打ち合わせ中

枯れ根や立ち木伐採の打ち合わせ中

西川町会長とともに

傳燈寺を取り巻く環境は実に静寂で、坐禅には持って来いの理想的瞑想場所です。杉木立を抜けて吹き渡る風の中にも、約七百年の歴史を感じ思いを馳せます。これまでにも多くの禅僧がこの地で「己事究明」の修行に挑んできたことと思いますが、法灯を守っていく事の困難さも垣間見ます。「法盛んなれば魔もまた盛んなり」、本当に仏法の継承ほど難しいものは有りません。その点、「傳燈寺弁財天」の御利益は現世利益の為にこれまでに多くの信者を集めて来たようです。傳燈寺の今後の復興は「弁財天」様の神通力に掛かっているように思いました。友峰和尚より

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