和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第841話 】
2015年 12月 07日 談

「清流に魚住まず」と言いますが、その意味は「あまりに澄み切った水には魚の餌となる昆虫が少ないから魚が住めない」、また「人至って賢ければ友なし」は「あまりに潔癖な人には友が少ない」の意味で、この言葉は中国孔子家語の故事から来ていますが、現代社会にも当てはまる諺なのかと考えてみますとなかなか面白いもので、いつの時代でもそうですが人と人との間が大切で、真面目過ぎてもまた不真面目でも意思の疎通が図れないのも事実です。仏教では「中道」を説きますから、やはり「偏らないこころ」が人間関係をスムーズにしていくのだと思います。価値観の多様化を迎えている今日、柔軟な姿勢が常に求められているようですね。夕刻のNHKの番組で、澄み切った沢の中をあまごやヤマメが悠々と泳いでいる姿を見てふと思いだした言葉でした。皆様はこの故事をどのように捉えていますか? さてさて先日、福井市在住の友人が言いました。「和尚さんのブログ毎日見ていますが、時々ネタ不足が感じられる時が有りますね。」だってさ。本当にそういう時も有りますよ。「清流に魚住まず」の心境の時ですが、なんにも面白い事のない一日こそ「無事是れ貴人」の平穏な一日だったという事だと思います。エサ不足の日々が続いているようです。友峰和尚より

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