和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第642話 】
2015年 05月 22日 談

senjyu

大安禅寺の先代・実道和尚は、牛を飼い農耕を主としてお寺を守って来ました。

「参禅は須らく実践を要す!!」です。最近の我が宗派の御老師(一番偉いお方)方々の中には、学僧が多く見受けられます。学僧とは高学歴をお持ちで、学問を通して仏教を説かれる方々の事ですが、和尚自身が思いますに、禅僧の根本修行は農耕や日々の作務の中に培われて行くものが大きいかと思われます。現代社会はそのような環境とは程遠い僧堂生活故に、若き修行僧の中には稲作を始め畑仕事や林業などに携わった経験を持つ者が極めて少なくなってきているようです。仏教における「悟り」とは実地体験以外に自覚の方法が見当たらず、究極、学問や理論を離れたところに本分が現れますから、今一度修行生活の環境を整えることの必要性を強く感じるものです。

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つつじの剪定 / 大安禅寺にて

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言葉でいくら「無心」を説いたところで、何の意味もなさないことは周知の如くです。「無心」を体験したいなら実地体験が究極だからです。「悟った」などとは人生の最後の最後まで言えたものではありません。日々の実践の中にこそ、僅か乍らの「悟りらしき」ことを実体験として捉えて行くようなものだと思います。その点、和尚は素晴らしい環境の中に住まわせて頂いて居ますから、本当に感謝の毎日です。

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さて、花菖蒲園整備もいよいよ最終段階に入ってきました。庭木の剪定作業も今日で三日目、剪定用機械も良く言う事を聞いてくれています。今月中には総べての作業を終えて、六月の花菖蒲祭を迎えたいと思います。友峰和尚より

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