和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2078話 】
2019年 04月 27日 談

シャルルドゴール空港にて 荒木さんとのお別れのご挨拶

昨晩、無事に帰国しました。10日間に渡る渡欧でしたが、大変有意義な日々を過ごすことが出来たと思います。これまでにフランス・パリそしてアメリカ・ニューヨーク州で個展を開催しましたが、今回のサンリス市でのアート・サクレ芸術祭は規模も大きく、墨蹟の展示も歴史的建造物である聖ピエール教会を使っての催事で、やりがいのある環境でした。

参加の皆様 おひとりずつ、ご挨拶をしました

羽田空港、小松空港にて 各自 解散しました

 

開催第1日目の開幕イベントとして墨蹟大書といけばなデモンストレーションが実施されましたが、日本禅僧の墨蹟並びに伝統的華道の生け込みはサンリス市民の間でも大きな反響を呼んだそうで、終了後も事務局に多くの問い合わせがあったと聞いて大変嬉しく思ったものです。坐禅会にも多くの市民やアーティストが参加し、こちらも通訳を通して禅の心を説くことが出来ました。禅の布教には法話が一番ですが、言葉で疎通できない外国では、書の実践や読経・坐禅体験が最も効果があると思います。色紙に墨書しながら多くのサンリス市民と交流出来た事も、大切な禅の布教でした。

 

今回出展された 荒木さんの作品

 

禅語の意味について質問を受けながら、通訳の方が適切にその意味を解説するに至っては次々に書を求められ、有り難く感じました。初めて日本の茶道・華道に触れる方ばかりで、生け花ワークショップも人気でした。和尚の墨蹟に使用した紙は越前和紙作家・長田和也さんが漉いたものですが、こちらも多くのアーティストから問い合わせが有り嬉しく思いました。野口先生が生け花ワークショップで使用された花器も国成窯・前田和伸氏の越前焼で、とても素敵な器(うつわ)でお花とマッチして生け花を体験された方が喜ばれていました。

 

生け花ワークショップ 参加者の作品

 

今回の芸術祭は、ディレクターのマーク・イゴネ氏と荒木芳栄画伯が企画されたサンリス市で初めての大きな芸術イベントでしたが、期間中にはお隣りのシャンティ市からも芸術祭開催を願う要請があったと聞き、フランス国民の芸術に対する造詣の深さを改めて感じ取る事が出来ます。

マークさん・荒木さんと 各国の担当者皆様 / 4月21日 オープニングレセプションにて

世界中から約300名を超える芸術家が参加し、約700点の作品が展示された第1回アート・サクレ芸術祭に招待されたことに大きな誇りを感じた、この度の芸術祭参加となったようです。友峰和尚より

4月27日 桜由乃ちゃんとともに

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