和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2047話 】
2019年 03月 27日 談

春の朝陽 / 大安禅寺 アトリエより

大安禅寺の東の方向に白山連邦が連なっています。北陸の霊峰白山から昇る朝陽ほど神々しく感じるものは有りません。昨晩は福井県坂井市丸岡町で、「アート・サクレ芸術祭」事前打ち合わせが参加者出席のもと行われましたが、出発日まで1か月を切り、入念な打ち合わせとなったようです。

事前打ち合わせ会にて

今回の芸術祭には各宗教者はじめ多くの芸術家が参加しており、宗派を超えて開催されます。開催テーマが「大地から星への詩」となっており、約600点に及ぶ出展作品もそのテーマに沿ったものが多いように見受けられます。まもなく全作品のカタログが完成するという現地事務局からの報告を受け今から楽しみにしています。和尚の禅語墨蹟にはフランス語の説明が付けられるそうですが、言葉の壁を越えて禅語について説法するのは至難の事です。安土桃山時代から江戸時代にかけて多くの宣教師が外国から来日しましたが、布教には相当な苦労と苦難が有った事と察します。

「 一黙如雷 」 渓仙 書

さて和尚の墨蹟から今日の一点、「一黙如雷」ですが、禅の悟りを端的で示せば「喝」もしくは「一黙」のどちらかで、この”一黙”の語源は維摩経「入不二法門品」に由来するのですが、一黙とはただ黙っているのではなく悟りの当体を全身で現出しているのです。故に「雷の如し」なのです。正しき事を証明したい時、説明すればするほど本当のところから遠ざかる事が有ります。肝心要のところは、北島康介の名言「なんもいえね!」なんですね。黙々と頑張って参りましょうか!友峰和尚より

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