和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1651話 】
2018年 02月 24日 談

春一番が先日吹いたそうですが、今朝方の大安禅寺の境内には春の匂いを満載した「喜び風」が吹き抜けていました。街ではなかなか感じることの出来ない贅沢な感覚です。昨日に引き続き豪雪後の境内整備に当たり、少しずつではありますが観光寺院としての景観復旧の作業にも全力を尽くしています。玄関先の雪吊りを施された松の木はかろうじて大雪の難を逃れ、新しい芽を吹いている様を嬉しく眺めたものでした。

雪解け後の 境内掃除

卑山職員始め多くの方々から今も豪雪お見舞いの言葉を頂き本当に感謝しています。それにしても約350年の歴史を有した重要文化財の各諸堂ですが、約2メートルを超える積雪にも耐え、多くの被害が出たもののその本体はピクリともせず不動の体勢を保っているのは見事としか言いようが有りません。当時の匠達の堅忍不抜の精神が建物から伝わって来るようで、心から畏敬の念を覚えるものです。重要文化財とはそういうものであろうと感服し、また、修復保存し後世に伝えていく真意を見出すことが出来ます。山のように積み上げられた積雪も、今では観光客のインスタ映えの格好のシチュエーションとなっているようです。

さてさて一難去ってまた一難、今度は諸堂の全面修復工事に力を注いで参りましょう!「成せばなる 成さねばならぬ 何事も 成らぬは人の 成さぬなりけり」友峰和尚より

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