和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第1413話 】
2017年 07月 01日 談

日中友好の朝顔 育ち始めています

7月「文月(ふみつき)」に入りましたが、皆様にはお元気にお過ごしの事と思います。「文月」の語源は「文(ふみ)を交わす月」すなわち御先祖様の御霊と交信する月の意味から「お盆月」とも言います。7月7日は七夕ですが、本来の字は「棚旗」と書き、精霊棚(しょうらいだな)に施餓鬼旗を立てたところから「棚旗(たなばた)」と言うそうです。これホント! いまや墓じまいが叫ばれる今日この頃、まさしく「仏ほっとけ」という事か?

昔はそれぞれの家の縁側に精霊棚を作って色々なお供え物をして、先祖の霊を迎えたものでした。お盆の「盆」という字は「皿を分ける」と書くように、沢山の皿にお供え物をして餓鬼道に落ちている御霊(みたま)を供物で救うの意味があるそうです。嗚呼!なんたるチーア、今ではお供え物どころか、「お盆って何?」って聞かれる始末。あの、お運びの時のまあるいお盆とでも思っておられるのでしょうか? 7月7日がお盆の入りですから、そろそろ盂蘭盆会(うらぼんえ)の準備に取り掛からねばと思っています。

寳勝寺ふれあいパーク霊苑が完成して初めてのお盆を迎えます。昨日ぐるりと完成間もない霊苑を一周しましたが、実に感動的でした! お墓参りを嬉しく感じたのは初めての経験でした。先祖の御霊と心ゆくまで交信できる霊苑、まさしく、ふれあいパーク霊苑ですね。皆さん!毎日お参りしたくなる霊苑なんですよ。さて人々の祖先を思う気持ちが薄れて行く感じのする今日、我々の日々の心の安心は、須らく母なる祖先を思う気持ちである事を一時も忘れてはならないと新ためて感じ取ったものでした。「何事の おわしますかは知らねども かたじけなさに 涙こぼるる」西行法師。 友峰和尚より

 

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870