和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第3485話 】
2023年 03月 03日 談

今日は桃の節句、子供達の健やかな成長と健康を祈念したいと思います。和尚の子供の頃を思い出しますが、母が手作りでアラレ菓子を作ってくれました。昭和20年代は終戦後まもなく食材も乏しかった時代、当然砂糖などは特に貴重でしたから、砂糖醤油で煎ったアラレ菓子は子供にとってこの上なく嬉しく思ったものです。また甘酒も白米を焚いて生麹を使っての自家製で、子供心にとても美味しかったことを思いだします。

 

今年最終の 干支色紙描きをしました

 

思い出すのは食べ物のことばかりかと言えばそうでは有りません。両親の子供達への深い愛情を加齢と共に感じ取っているのです。当時は当たり前に思っていたことが、今思えば決して当たり前では無かったことへの両親への感謝の気持ちでも有ります。

 

寺カフェお手伝いの大学生・野中くんのご両親が来寺くださいました

 

「三つ子の魂百まで」と昔から言いますが、三つ子どころか成長する過程において幾つになっても両親から受けてきた愛情は自分の大きな精神的支えになっています。75歳になった今でも黄泉の国から両親の温かいメッセージを感じ取る毎日です。さて気温も上がりずいぶんと過ごしやすくなって来ましたがくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3484話 】
2023年 03月 02日 談

本堂西側 裏庭の塀 / アケビ移植の準備

 

今年の秋口に工事が予定されている本堂西側裏手の庭の整備ですが、現在多くの珍しい植物が仮植えされており、工事施工の前に草木の移植作業を始めました。作庭される場所はふれあいパーク霊苑に隣接し、今後参詣された方が直接カフェを利用できるようなスペースを作りたいと思っています。

 

昨年春のようす / 移植の為 芽が出る前に剪定しました

昨年10月 たくさんの実をつけました

 

卑山の境内には約100種類以上の草木が植えられており、なかには余り目立たない珍しい茶花もあるため、それらの花を庭に移植しカフェ利用のお客様に愛でて頂ければ幸いに思います。もちろん本堂奥の書院からも従来の踏み石を使って庭へ降りれるようにします。寳勝寺の再興工事も今回が最後となり、完成すればしばらくは修理工事の必要もなくなり一安心といったところです。

 

裏庭にある 踏石

 

和尚が描いた 庭の完成予想図

咲き始めた ウグイスカグラ

 

 

 

 

和尚親戚の浮田氏 と その御友人です

 

さて本日は福井市より、和尚の親戚でもある浮田氏とその御友人ならびに金沢で御縁を頂いた舟橋さんが来寺され一緒に歓談しましたが、突然の来訪で驚きました。最近では何年ぶりかに知人や友人に会うことが多くなって来たように感じます。このことも和尚がずいぶん歳をとったからなのでしょうか? 福井を離れて約11年目、どうやら福井が恋しくなって来たのかも知れません。

 

舟橋さんが来寺され 皆様と歓談いたしました

 

10年ひと昔から今では5年ひと昔に感じる今日、久しぶりに会う方々が元気に活躍していることを自分の事のように嬉しく思います。本日は御来寺くださり本当に有難うございました。心から感謝申し上げます。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3483話 】
2023年 03月 01日 談

いっせいに咲き始めた クロッカス / ふれあいパーク霊苑にて

 

3月を迎えた途端に気温が急上昇し、日中気温が16℃と実に過ごしやすい一日となりました。3月3日は桃の節句ですが、ニュースでは早くも桜の便りが届けられ愈々季節は春本番を迎えようとしています。

 

紅白のしだれ梅 つぼみが膨らみ始めました

 

気温が上がると気持ちも高揚し身体の動きも軽快になるもので、自然と外に出たくなります。冬場は寒さの影響からか寝不足がちですが、暖かくなると「春眠暁を覚えず」で実に気持ちよく睡眠をとることが出来ます。不眠症の方々にとっても春の陽気は眠気を誘う好時節でもあり、日頃の不眠もいっきに解消出来るといったところでしょうか。

 

暖かな春の日差しを受けて 墳墓開眼供養を修業いたしました

 

 

この時期はまた季節の変わり目でもあり高齢者にとっては体調管理が極めて重要で、ちょっとしたことで調子を崩しそれが身体全体に作用しますから、特に風邪やインフルエンザ感染には要注意で十分に気をつけて頂きたいと思います。

 

ご挨拶に来られた ㈱ココ・プランニング 川面専務と

 

和尚が自坊に戻った際に一番感じるのは金沢の寺と大安禅寺との“湿度”の違いで、湿度から来る腰やひざ関節へのダメージを身を以って体験しています。ひょっとして不眠症も室内の温度や湿度と深い関係が有るのかも知れませんね。さて本日より本格的に法務遂行が始まりました! 一にも二にも健康第一に頑張って参りましょう。友峰和尚より

 

「一樹春風有両般 南枝向暖北枝寒」 / 2019年 アートサクレ芸術祭より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3482話 】
2023年 02月 28日 談

快晴となった本日 伝燈寺にて

 

2月も今日まで、明日からは弥生3月を迎えます。本日も素晴らしいお天気に恵まれ、朝一番に少林寺お檀家・中山家の月参り諷経に出掛けましたが、道中はぽかぽか陽気で実に気持ちの良いドライブともなりました。帰山後はすぐに伝燈寺に向かい、大安禅寺に保存されていた建築用資材を松浦建設㈱の中島様、菊池様はじめ職員の方が届けてくださるのに合わせて立ち会いました。

 

建築資材が届きました

 

 

西川さん、高倉さん、髙橋さんと / 祖霊供養諷経を修業いたしました

 

伝燈寺周辺の木々は春の訪れを待ち兼ねているかのように新芽を吹き、とても良い匂いが漂っていました。伝燈寺の再興も課題になっており、今後は建築資材を活かし、弁財天御堂を始め建造物破損個所の修理などに当たりたいと願っています。

 

伝燈寺での作業終了後、寳勝寺にて

松浦建設㈱・中島様はじめ職員の方々と しばし懇談しました

 

本日は 誠にありがとうございました

 

3月はこの1年間の助走期間でも有り、少しずつ法務遂行のペースを上げるために先ずは自分の周りの整理整頓から始めましょう!それにしても日々書類が溜まっていくのには閉口します。いまやパソコンの時代ながら和尚はまだまだアナログ世代ゆえに、法務の実情を知るにはファイル整理が欠かせないものです。若者皆様は勿論パソコン派もしくはスマホ派だと承知していますが、いまや時代遅れの団塊世代と揶揄されない為にも日々若者達に近づけるよう努力して参りたく思います。季節の変わり目でも有ります、皆様にはくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

夕刻  ㈱ココ・プランニング 川面専務とともに

友峰和尚のちょっといい話 【 第3481話 】
2023年 02月 27日 談

 

「海妟河清(かいあんかせい)」の禅語の如くに実に雲ひとつない清々しい朝を迎えました。2月もあと1日を残すのみとなりましたが、皆様にはお元気にお過ごしの事と思います。

 

金沢美術工芸大学「卒業-修了制作展」

「油 絵」 部 門

3月の卒業式シーズンを迎えるにあたり地元金沢美術工芸大学では「卒業-修了制作展」が金沢21世紀美術館で開催されており、本日は卑山寺カフェに長年お手伝いくださった美大生・島崎紗栄さんと野中明斗君の卒業研究作品を見学に行ってきました。

 

 

「日 本 画」部 門

 

会場には多くの見学者が訪れていましたが、島崎さんの案内で具に各部門の作品を見て回り、卒業生のレベルの高い素晴らしい作品に感心しました。

 

「製品デザイン」部 門

 

 

島崎紗栄さんの作品 「Treppe」 (トレープ)

 

 

特に島崎さんの作品はデザイン・実用性・創意工夫ともに優れ、今回発表されている多くの作品の中でも特に高い評価を受けているだけあって今すぐにでも実用化出来る見事な作品でした。また野中君の作品も楽器の未来性を十分に感じさせる、お洒落なデザインと電子部品をミックスした創造性豊かな作品でした。

 

作品を前に 島崎さんから説明を受けているところ

 

島崎紗栄さんとともに

 

 

 

野中明斗君の作品 「Heliоs Caster」

 

 

野中くんから 作品の説明を受けているところ

 

野中明斗君とともに

 

 

数々の卒業作品が展示されています

 

 

 

美大卒業生たちの作品は近未来の美術工芸の発展を彷彿とさせる素晴らしい作品が多く見受けられ、今後の活躍を大いに期待したいものです。

 

午後 桂岩寺様が 涅槃団子をお届けくださいました

 

 

弥生3月を目前にして俄然気持ちを引き締めています。弥生<やよい>とは“草木の芽の吹きだす様「いやおい」”の意味だそうで、3月3日は雛祭り・桃の節句でもありますから、心から子供たちの成長を願っています。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3480話 】
2023年 02月 26日 談

寳勝寺境内 昨年、裏庭から移植した八重の白梅

 

厳しい寒さが身に染みる今日この頃ですが、明日からは日中気温もかなり上がり春らしい爽やかな気候になるということですから有難く安堵しています。寒さに強い方また寒さが大嫌いな方と人それぞれに気温の感じ方も違うと思いますが、やはり暖かいほうが過ごしやすいのは皆同じです。

 

 

今は受験シーズンということで金沢駅構内は明らかに親を伴った受験生でごった返していましたが、頼みの観光客はと言うとまだまだ少なく、コロナ禍前に比べると現在3分の1ぐらいかと思われます。4月末からの大型連休までには回復を願っていますが、今しばらくは集客への辛抱が続きそうです。

 

少林寺檀信徒の桑島様が 興味深い書物をお届けくださいました

 

日本語の奥深さについて 談義に花が咲きました

 

3月からは寺カフェを全面開業したいと色々室内の模様替えなどを工夫し、またカフェメニューも健康を重視したヘルシードリンク等も提供したいと考案中で、ここ数年続いたコロナ禍に有って人々の嗜好もずいぶん変化しているように思うものです。以前にも書きましたが「美味しいお茶が飲める寺」として「喫茶去(きっさこ)」をテーマに身も心もゆっくりと寛げるカフェにしていきたいですね。皆様の御来寺を心待ちにしています。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3479話 】
2023年 02月 25日 談

福井駅前再開発工事

 

北陸新幹線 東京駅~敦賀駅間の延伸工事が現在行なわれていますが、開業は来年春だそうでそれに合わせて福井駅前再開発工事が急ピッチで進められ、28階建ての2棟の高層ビルが令和7年に完成予定だそうです。

 

福井駅前再開発 完成予想パースより

 

久方ぶりに福井に戻って建築中の駅前に聳え立つ高層ビルに驚きました。また福井駅前には新たに大型の恐竜ロボットが登場するとの報道を見聞きしてビックリ!ドッキリ! いっそのこと高層ビルを恐竜風にアレンジすれば世界一大型の首長デイプロドクスの登場となり、ギネスブックに載ること間違いなしです!色々自分なりに想像しながらシャッターを切りましたが、新幹線が福井駅まで開通するのは本当に嬉しい事です。

 

 福井駅前電車通り北地区 A街区市街地再開発組合 より (fukui-saikaihatsu-a.com)

 

寳勝寺に兼務住職して11年目を迎えていますが、帰山するたびにJR福井駅前が開発整備され、県外からの多くの観光客の姿を見るにつけ観光客誘致に力を入れている自治体始め地元商業関係者各位の思いが伝わって来るようです。

 

墨蹟の 落款捺しをしました

 

さて2月も終盤に入り寳勝寺での法務が忙しくなって来ました。「忙中に閑あり」で先般仕上げた墨蹟の落款捺しを時間の合間を見ながら行いましたが、字体から気迫を感じ取ることができ先ず先ずの出来栄えです。75歳は75歳としての気迫が求められるだけに、更なる努力を続けて参りたく思います。負けるな75歳!負けるな和尚! 友峰和尚より

 

寺カフェお手伝いの大学生 吉浦くんとともに

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3478話 】
2023年 02月 24日 談

大安禅寺 本堂修復工事現場

 

金沢に戻る前に本堂の修復現場を見学に行きましたが、約300年を経た老木を一本一本慎重に接ぎ木をしながら丁寧に修復されています。写真の如く腐食した部分をその形に合わせてまるでパズルを解くかのようにピタリとはめ込む宮大工師の匠の技には驚きを感じます。何百年か後に再び修復される時には現在の修復工程が明るみになるわけですから、宮大工師としての根性を感じるものです。

 

 

 

 

腐食箇所に ピタリとはめ込まれた新しい木材

 

 

人間も同じく歳を取れば当然ながら身体全体のメンテナンスが必要ですから、悪くなる前の治療が健康維持に大きく影響するようで何事も「先手必勝」「転ばぬ先の杖」だと納得します。

 

 

工事の進捗状況は微速前進ながら、現場に立つとその意味が直に伝わって来ますから皆様にも是非いちど見学に来て頂きたいと思います。建造物に興味の無い方でも、悠久の歴史を有する現場の光景を目の当たりにすればきっと何らかの感慨深い感情が湧いてくる事必定です。なかなか体験できない三百年に一度のチャンスでもあるので是非御来寺ください。

 

 

さて本日は金沢への移動日となりましたが、午前中に境内の掃き掃除をしながら改めて「掃除」の大切さを思いました。約一時間程の掃き掃除をするだけで約四千歩の有酸素運動となり、ウオーキングより確実に身体能力の向上に貢献しますから掃除効果は素晴らしいですね。「一に掃除 二に掃除 三四掃除におかげさま!!」頑張って参りましょう!! 友峰和尚より 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3477話 】
2023年 02月 23日 談

大安禅寺責任役員総代 吉田家の年忌法要が修業されました

 

大安禅寺境内一帯の早春の風情は言葉にならないぐらい爽やかで気持ちの良いものです。いつも帰山して直ぐ肌で感じるのは強い霊気で、澄み切った空気感に加え悠久の歴史の重みが伝わってきます。

 

 

 

霊気はある意味人間が生み出す「気」の集合体でも有り、約一千年前に泰澄大師が修験道場(しゅげんどうじょう)として田谷寺(たのだんでら)を開創して以来今日まで仏道修行の場として連綿と伝えられて来た故の霊気でも有るかと思います。午前中に御檀家 見寺家の二七日忌諷経ならびに卑山総代 吉田家の年忌法要を営みましたが、久しぶりの自坊での法務遂行となり心より故人の御冥福をお祈り申し上げました。

 

 

法要中のようす / 大安禅寺 枯木堂にて

 

 

さて今回は自坊でゆっくり寛ぐ間もなく金沢に戻りますが、加齢と共に故郷の良さが身に染みる今日この頃となっています。今日は天皇陛下63歳のお誕生日です! その御人徳を示すかのように終日素晴らしい快晴の天気となりました。

 

白山の頂がはっきりと見える 本日の青空 

 

「大空に 舞い立つ田鶴の 群れ眺む 幼な日よりの わが夢叶う」とは1993年1月19日に当時皇太子浩宮さまと雅子さまとの御婚約会見が開かれましたが、その前1月14日の皇居宮殿「松の間」での皇室行事「歌会始」の際に浩宮皇太子殿下が詠まれた御歌です。雅子さまに対する素晴らしい思いやりの心の籠った御歌で和尚も感動しました。天皇陛下お誕生日にあたり心から祝意を表したいと思います。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3476話 】
2023年 02月 21日 談

 

金沢市内は再び雪景色となりましたが、皆様に於かれましてはお元気にお過ごしでしょうか? インフルエンザの流行で学級閉鎖の学校が増えているようですから十分に気を付けてお過ごしいただきたいと思います。コロナウイルス感染状況はこのところ減少傾向にあるものの、まだまだ安心する所までには至っていないようですからこちらも感染防止の留意が必要のようです。

 

車窓から望む 白山連峰

 

一昨日は久しぶりに友人と夕食を共にしながら楽しい時間を過ごすことが出来ました。3月の法務予定表を見るとかなり入っており時間的余裕も少なくなっていくことを想定して、今月は積極的に休息してこれまでにご厚誼を頂いている方々と久しく懇親をしています。

 

大安禅寺 鐘楼にて

老杉の大木が並ぶ 旧参道にて

 

時々は人生を振り返り旧交を温める重要性を強く思うもので、当たり前の事ながら加齢を理由に親交が疎かになっていくことは決して良い事では有りませんね。何事も今日まで順調に事を運べたのも、これまでのご法縁と御厚誼ご支援あっての賜物だと感謝する次第です。さて依頼されていた墨蹟も無事に完成し大満足となりました。幾つになっても宿題は苦痛の種のようですね。友峰和尚より

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