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第4252話
令和7年 宝勝寺 降誕会(ごうたんえ)
今日は仏教徒にとって慶びの日で、釈尊の生誕の日「降誕会(ごうたんえ)」です。紀元前463年4月8日にネパール南部・ルンビーニ村の花園に囲まれた美しい場所で母親の摩耶夫人が出産され、ゴータマ・シッダールタと名付けられました。誕生の時には天から9匹の龍が現れ清浄の水を注ぐなか生まれてすぐに7歩歩き、手で天を指し大地を指さして「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言葉を発したと言われています。
本日は午前10時より本堂真前に誕生仏と甘茶を供え、般若心経を唱えて降誕会を修業しました。全国で「花まつり」の行事が催されますが、皆様とともにお祝い申し上げたいと思います。
令和7年 宝勝寺 降誕会(ごうたんえ) ~音が流れます♪~
近年、物理学者3名が「量子力学に於ける量子もつれ」としてノーベル物理学賞を授章され俄かにクローズアップされていますが、釈尊の悟りを物理学の分野で証明されようとしています。いずれもこの世の真理を追究する世界です。
さて午後からは雨模様となりましたが、宝勝寺の桜は満開を迎えており春雨に濡れる桜花もなかなか見事で風流ですね。身も心もリフレッシュして参りましょう!ご自愛ください! 友峰和尚より
昨日のウォーキング 犀川の桜も満開
第4251話
「たのーみまーしょうー」
花冷えの日々が続いていますが、明日は「降誕会(ごうたんえ)」お釈迦様の生誕の日ということで毎年恒例の京都妙心寺僧堂の雲水さんが托鉢で来寺くださいました。
新命副住職が宝勝寺まで迎えに来てくれましたが、明日は大安禅寺で降誕会を修業する予定となっています。妙心僧堂より遠鉢(えんぱつ)で宝勝寺に来られるのはこれで10回目になるかと思いますが、新命副住職が妙心僧堂で修行をしたためその御法縁で毎年来寺されています。
純一無雑の凛々しい姿の雲水さんに接するだけでも僧堂入門当時の緊張感が蘇ってきて有難くも嬉しい気分になるものです。近年は「己事究明(こじきゅうめい)」を目指して長期の修行を志す若者も減少傾向に有るだけに、禅僧としての修行の重要さを今更ながらに強く願うものです。
神戸市在住の大谷様ご夫妻が参列されました
時を同じくして和尚が西宮市・海清寺専門道場での修行時代に長く坐禅会に来ておられた神戸市在住の大谷様ご夫妻が来寺くださり、雲水さんと新命和尚を交え親しく歓談の席となりました。
お参りの後 応接室にて茶礼をいたしました
仏縁というのは本当に不思議なものですね。和尚も青春時代は良く頑張りました。「朝打三千! 暮打八百!」「鉄は熱い内に打て!」という古来よりの格言通りに一生修行と肝に命じて今後も初心を忘れずに精進努力を続けて参りたく念じています。
大安禅寺へ出立の際 雲水さんと新命副住職と 記念撮影をいたしました
さて桜が満開となっています!人生心の花を咲かせましょう!!皆様!元気いっぱい頑張って参りましょう!!「何をくよくよ 吉野に桜 一目出会えば 極楽極楽」 友峰和尚より
第4250話
茶室から眺める 2本の桜
昨夜来の春雨を受けて今朝方の境内は桜満開の華やかな風景を見せていました。お寺の前も後ろもピンク色で染められ、時折日差しが花を照らし出しとても幻想的でした。
花びらが舞い始めた 中庭のおかめ桜
ふれあいパーク霊苑 の しだれ桜
午前中に中庭を見ながらお茶を頂きましたが、新緑の風景には心から癒されました。近年は代々に渡って受け継がれてきた各家の日本庭園も次第に消滅状況にあるようで残念に思います。
白い沈丁花
本堂前のしだれ桜 満開
と言うのも、松の木や植栽の剪定などに相当な維持費がかかるためやむなく庭を解体するわけですが、庭ほど心が癒される環境はありませんね。何が故に古来より日本家屋と庭がセットになって今日まで作られてきたかその意義をしみじみと感じるこの頃です。
銀木犀の苗木 元気に育っています
「美しい日本の心」と題した本が出版されていますが、日本人は故郷の自然の風景に和合しながら心が育まれてきたのかも知れません。インバウンドで多くの外国人観光客が日本を訪れていますが、京都を始め全国の各寺院の歴史ある日本庭園に感動を覚えるそうでそれはきっと深い安らぎを感じ取ることが出来るからだと思います。スマートフォンを見つめる時間が長い現代社会!1日いちどは自然の風景を眺めることが一番癒される時間である事を思う今日この頃となっています。
満開のしだれ桜のもとで 納骨之儀を修業いたしました
さて本日も午後より霊苑にて粟家御母堂様の納骨之儀が修業されましたが、新緑の美しい季節となり時折小鳥がさえずる中でのご供養となりました。これからも日々緑の色を濃くしていく宝勝寺ふれあいパーク霊苑に是非ご参詣ください。友峰和尚より
第4249話
宝勝寺 本堂前のしだれ桜が見頃です
ようやく暖かさが戻って来た土曜日の朝を迎え、気温良し天候良しで実に爽やかそのものでした。午前中に金沢市平和霊苑にて祖霊供養並びに墓じまい諷経に出向きましたが、金沢市内が一望できる素晴らしい景色が広がる霊苑ですが高齢者の方々が墓参するには少し不便さを感じるようで、このたび宝勝寺ふれあいパーク霊苑に移転されることになりました。
平和霊苑にて
確かに卑山の霊苑は金沢市内の中央に位置し、墓参りするにも交通インフラが整備されており大変便利です。超高齢化社会を迎えている我が国に於いて、お墓参りも街なかの墓地に移行する傾向にあるようです。
フランス、アンジー市にお住まいの マーク・イゴネさんです
さて兼六公園の桜が満期となり、本日より無料開放となっており和尚もウオーキングを兼ねて桜の花見に出かけたいと楽しみにしています。フランス、アンジー市に居住のマーク・イゴネさんから先般墨書したマーク邸玄関に掲げる「妟寺(あんじ)」の表札板と一緒に撮った写真が送信されて来ました。今年の6月にアンジー市のマークさんのギャラリーで墨蹟展と坐禅会を開催する予定です。
以前カフェのお手伝いをしてくれていた 真優奈さんが来てくれました
毎日本当に色々な話題があるものです。人生色々!和尚はヨロヨロとなんとか頑張っていますが、毎日毎日自己確認の日々が続いているようです。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より
第4248話
昨日の夕刻に犀川沿いウオーキングに出かけたところいつの間にか桜が八分咲きとなっていましたが、あまりの寒さに花見見物者の姿も無く寒々とした中での開花となり、なんとも寂しいかぎりの風景でした。
昨日 犀川沿いの桜を撮影しました ~和尚の声と街の音が入っています~
花見をしながらウオーキングを続けていましたが途中で電話が入り、いつも霊苑に参詣されているパトリックさんが「ドイツから母親が来ているので御挨拶したい」とのことで急遽宝勝寺に戻り、応接間でしばらく歓談しながら歓迎の茶礼の席となりました。和尚は法務の予定が入っていたため再会を願って寺を後にしましたが、素晴らしいお母様でとても印象に残ったものです。
ふれあいパーク霊苑にて御縁を頂いている パトリックさんと お母様です
御遠方より来寺くださり 誠にありがとうございました
本日は午前中から午後にかけて芦田家御尊父様の葬送之儀に出向き葬儀導師を務めましたが、故人の御徳を示すかのように終日爽やかな気候となり今日の暖かさで金沢市内の桜も満開となったようです。
「桜花無尽蔵(おうかむじんぞう)」いいですね!桜は無条件で楽しめます。さて午後4時より地元JTBの職員の方とフランス・ドイツ日本文化交流研修旅行の最終打ち合わせをしましたが、出発まであと約2か月あまりとなりました。墨蹟の制作も少しづつ進めていますが努力あるのみですね。頑張って参りましょう。友峰和尚より
第4247話
気温の寒暖差の激しい日々が続いていますが、皆様には恙なくお元気にお過ごしのことと心よりお喜び申し上げます。
和尚が常々申し上げていますが何がいい話かと言えば「日々是好日(にちにちこれこうにち)」で、「平穏無事」で過ごすことが出来れば何より良い日に違いありません。
されど人間社会は悲喜こもごも紆余曲折で1日たりとも同じで無く、常に変化していきます。それは日々の気温と同じく人々の感情にも浮き沈みがあり、「日々是好日」とはなかなか感じられないのも事実です。
どうしたら平穏で幸せな気持ちで過ごせるかと問われれば「何にも思わぬ工夫をする」ことで、所謂「気にしない気にしない。人は人、我は我」と自分の心を見つめ静かに整えることが一番です。「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 心許すな」と言われた方がおられますがまさにその通りで、心を迷わす主体は自分の心ですから「何にも思わぬが仏の稽古なり」というわけですね。
ふれあいパーク霊苑内 の しだれ桜
臨済宗妙心寺派の生活信条に「一日一度は静かに坐って身と呼吸と心を整えましょう」とありますように、いちど大きく深呼吸をしてみるだけでもずいぶんと落ち着くものです。
IT機器のメンテナンスをお願いしている 増田さんが来寺くださいました
さて4月も早や3日目を迎えました! 犀川沿いの桜の満開も、もうまもなくのようです。「人生、心の花を咲かせましょう!」が和尚の日々のテーマでもあります。大いにリフレッシユしながら気さくに気楽に気分よく元気に過ごして参りましょう!!くれぐれもご自愛ください。
今か今かと 蕾膨らむ 桜道 友峰
桜とて 寒さに耐えし 古寺の庭 友峰
第4246話
新しく植樹した 銀木犀(ぎんもくせい)
本日は気温も上がり、さっそくに早朝より先般買い求めた「銀木犀」を裏庭に植樹しました。大安禅寺の境内にも年代を経た銀木犀があり、毎年9月から10月頃にかけて境内一帯に仄かに甘い香りを漂わせています。
金木犀の強い香りに比べ銀木犀は優雅で上品な香りで、花も白く可愛らしく甘いナチュラルな匂いがとても素敵です。まだ背丈60センチほどの樹木ですが3年もすれば約2メートルぐらいには育つかと思います。宝勝寺の名物のひとつになるといいですね。
今年の冬は例年より降雪が多かったため裏庭もずいぶんと痛み、瓦の囲いなどを修復しました。自分で作った庭はやはり愛着があり、整備が済むと一段と輝きを増すように思うものです。
倒れ込んでいた瓦の囲いを組み直し 修繕しました
さて、ひと冬のあいだ大活躍した除雪機も長く向拝の前に置かれていましたが、感謝を込めて丁寧に洗ったのち整備をして倉庫に片付けました。除雪機を片付けるとようやく解放された気分になるものです。本日は庭を整備中にイタリアから金沢を訪れていた観光客のご家族としばし縁側で歓談しましたが、なんとも近年は金沢市も国際色豊かになったものだと思いました。
除雪機をメンテナンスした後 倉庫に片付けました
そう言えばウオーキングで街なかを歩く途中では外国人観光客の多さに驚きます。イタリアからの観光客に「日本でこれまでに何が素晴らしかったですか?」と聞きましたら「富士山!」と答えられましたが、明日は京都に向かうとのことでした。
山門前庭の 源平しだれ桃
まんさく
いいですね!久しぶりに長閑な宝勝寺でのお茶のひとときを過ごすことが出来たようです。大安禅寺では新入社員坐禅研修会が始まったと聞きました。和尚も新入社員の気持ちで頑張って参りたく思います。友峰和尚より
第4245話
あけび / 宝勝寺中庭
今朝方の東京の気温がマイナス3℃といいますから驚きました! 桜が満開となっているそうですが、花冷えどころか凍えてしまいそうなお花見見物かも知れません。午前中に少林寺お檀家総代・宮﨑家の月参りに出向きましたが、金沢市も気温が低く身震いするほどで諷経を終え寺に戻ってすぐお風呂に入り身体を温める始末! 急激な寒さは高齢者には痛烈に堪えるものです。
モッコウバラ / 宝勝寺境内
風呂で身体を温めたものの何となく気だるく、何処か具合が悪いのではと心配しましたが昼食を食べるうちに急に元気が出てきて、単なる空腹が原因で気力が出なかったことに気づきました。昔から「腹が減っては戦が出来ぬ」という諺があるように、正(まさ)しく力が湧いてこない原因が空腹にあったとはこれ如何! それもそのはず、最近は徹底した食事管理を続けており3度の食事は野菜が中心で、炭水化物は極力制限し主食のご飯もモチ麦か玄米で小さな茶碗に1杯分にて、元気が出るわけも無し!でした。100歳までの長寿を全うされている方々はやはりお肉を毎日食しているとか、なんとも羨ましいかぎりですが愚痴を言っても始まりませんね。要するに「腹が減っては戦は出来ぬ」を実感したということです。
グリーン産商株式会社(大阪市平野区) 前田さんが来寺くださいました
午後からは ウォーキングに出掛けました
金沢市片町 せせらぎ通り
さて、今日から4月卯月(うづき)に入りました! ニュースでは入社式に入学式とピカピカの社会人と小学生達が取り上げられていました。いいですね!こちらも羨ましいかぎりです。なんと言いましても「若さ!若さ!若さ」が一番ですよ。大いに希望をもって精進努力して日々邁進して頂きたいと願って止みません。皆様の新しい門出を心からお祝い申し上げます。友峰和尚より
第4244話
宝勝寺ふれあいパーク霊苑奥の院の雑草がここ数日間でいっきに伸び始め、タイミングを逃すと手がつけられなくなるため午前中から草引き作業に入りました。除草をする場合の作業言葉は色々あり「草取り」「草引き」「草むしり」「草刈り」などなどですが、微妙に言葉の意味が異なるように思います。
「草むしり」は草の根っこも取る作業で、「草刈り」はカマで草を刈り取ることを意味します。大切なのは草が生えるのを遅くするためにも根っこを除去することが重要でそのための優れた器具が沢山あり、雑草の種類や生え具合を見て器具を替えながら丁寧に進めています。
墓域に生える雑草の種類は毎年異なりおそらくは風や鳥が種を運んでくるものと思われ、今までに見たことの無いような極めてしぶとい草には閉口します。昔々の話ですが和尚がアメリカで友人宅に泊めて頂いた時、そのお礼にと畑の草むしりをしましたが、あとで聞いた話ではずいぶん長い間雑草が生えず当主が驚いたとのことでした。禅僧の畑仕事で特に草むしりや掃除に重点を置く理由は「煩悩、妄想の種」が出ないようにとの意味合いもあるそうです。ガッテン!ガッテン!とはいえ草むしりは実に根気のいる仕事で、毎日少しずつ作業を進めることにしました。
旺盛に生え始めた ミミナグサ
それにしても雑草の新芽を見つめていると眼が休まります。日頃スマートフォンの画面を見ている時間も多く眼が疲れてしまいますが、草むしりは眼の保養には効果が期待できそうですね。さて3月も今日が最終日、明日からは4月卯月を迎えます。気持ちを新たにして健康に気をつけながら頑張って参りましょう。くれぐれも御自愛ください。友峰和尚より
第4243話
「いつ見ても 暇そうなのは 臍(へそ)の穴」と一句詠んだ方がおられますが、「ヘ~そ~」ってダジャレでも言いたくなります。普段気にすることもない臍ですが、そう言われればそのようにも思います。
山門前庭 の 胡蝶侘助
臍のことわざに「臍で茶を沸かす」ともありますがその意味は「おかしくてたまらない」また「ばかばかしい」という意味だそうで、臍は身体の真ん中に位置し赤子の時は母親から酸素や栄養を受け取っていた命のパイプラインで、今でも子供達のへその緒を桐箱にしまって大切に保存してあります。ある意味、「臍で茶を沸かす」ほどの高エネルギーを出す場所が臍なのかも知れませんね。普段は暇そうな臍でも、臍には感謝したいものです。
沈丁花
さて臍の話はさておき、新学期を明後日に控え寺町界隈は静かな佇まいを見せています。午前中に大谷家御尊父様の三回忌追善法要が本堂で厳修され、奥様はじめ御親族の方々が参詣され一緒にお経を唱え御焼香されましたが、日曜日の穏やかな日和のもとでの御供養となりました。
大谷家 三回忌追善法要を修業いたしました
「差し向かう 心ぞ清き 水鏡(みずかがみ) 垢(あか)つきもせず 色つきもせず」と読経の声が堂内に響き渡っていました。南無観世音菩薩 友峰和尚より