和尚のちょっといい話
今月もあと一日を残すのみとなりました。Sarah Lawrence Collegeの仏教学博士、Griffith Foulk氏より墨蹟禅画個展開催の依頼を受けてから一年が過ぎました。もとより前々から個展の開催については話し合っていましたが、ついにその日が目前に迫ってきました。作品のほとんどはニューヨークに送りましたが、まだ大作三点が表具中で、それが仕上がれば備品とともに送りたいと思っています。
今夏、大安禅寺で行われた個展打ち合わせ / グリフィス・フォーク教授と野口美智子先生とともに
今回の開催場所は、ニューヨーク州近郊のヨンカーズ市、サラ・ローレンス大学のキャンパス内です。サラ・ローレンス大学はアメリカでも有数の芸術家や映画俳優、映画監督等を輩出されており、それだけに和尚としてもこれまでにない緊張感をもって準備に専念しています。グリフィス仏教学博士とは和尚の修行時代からの友人でもあり、40年に渡るお付き合いが有り、彼の勤務する大学での個展開催を大変嬉しく思っています。長い間、書を書き続けてきましたが、66歳でのパフォーマンス故に数字の語呂合わせで「無、無」の心境で頑張ってきたいと思います。
本日も、サラ・ローレンス大学個展で開催される墨蹟パフォーマンスに向けて練習しています。
大学では学生向けに「書道教室」も予定されており、一緒に同行される文房流晴心会・野口美智子先生始め御社中の皆様の茶道、華道のパフォーマンスやワークショップと合わせてしっかりと日本文化を伝えてきたいと思っています。すでに来年には、アメリカ・コネチカット州の大学関係の方からも禅書の個展とワークショップの依頼が来ており、今回のニューヨークでの個展開催は次につなげる大きな試練の場ともなっています。
いずれにせよ開催日が否応なく迫ってきました。今日も明日も出発ギリギリまで書の練習に励んでまいりましょう!さてこのところ気候も穏やかで日々の暮らしが過ごしやすくなってきました。皆様におかれましても心穏やかにお過ごしのことと思います。「安閑無事」こそ一番の安らぎの世界です。今年は午年という事で「天地一指」の言葉を座右の銘に掲げての日々です。人生は二度ありません、一度っきりの人生であるからこそ大いにチャレンジして行きたいものですね。皆様の幸せを切に念じております。明日は終日墨蹟制作に集中するため、「ちょっといい話」をお休みさせていただきます。友峰和尚より