10月, 2020年
第2612話
JR能登川駅 / 宿泊したホテルの窓から撮影
海晏河清(かいあんかせい)の気持ちの良い滋賀県東近江市内ホテルでの一泊の朝を迎えました。大徳寺先代住職泰山義光和尚の津送(しんそう)の儀が午前10時より厳修されましたが、現在コロナウイルス禍に有る為、縁故の深い法類関係尊宿御寺院によってしめやかに執り行われました。
先代義光住職とは花園大学に在学中より今日まで格別なる御法縁を頂き、本日は妙心寺管長 小倉宗俊老大師の弔辞を代読させて頂きました。
各地から参列された各尊宿(住職)方々も和尚とは学生時代の先輩や同期また後輩で、久しぶりの懇親の席ともなりました。
左より 総見寺住職(滋賀県)、霊雲院老大師(京都)、臨済寺老大師(静岡県)です
これまでにも晋山式をはじめ大遠忌や授戒会など色々な行事の斎会(さいえ)に出席して来ましたが、友人関係の葬送の儀に出席するのは実に寂しいかぎりです。和尚も73歳!「脚下照顧」の言葉が身に染みる昨今です。
さて、13日からは京都大本山妙心寺宗務本所での「全国宗務所長会議」が行われますが、会長としての最後のお務めを果たして参りたいと思っています。友峰和尚より
寺カフェ 秋の風情
10月も中旬を迎え、穏やかな天候が続いています。
今年は2月から寺カフェも臨時休業日が多くなり、なんともやるせない一年となりそうです。無事健康に、お勤めを続けられることに感謝する毎日です。
今年は初めて秋桜を植えました。「日中友好の朝顔」が終わりかける9月下旬、朝顔の後のプランターが余りに寂しく、思い立って種を撒きました。
本来秋桜の種蒔きは7月から8月だそうで、もう10月中旬というのに花はまだ2、3輪しか咲いていませんが、時々覗いて花芽を見つけるのが小さな喜びとなっています。
こちらは、毎年見事に開花する2株の酔芙蓉です。今年はさらに高く大きく成長し、美しい花を咲かせています。
軒を超え、縦に横にと広がりました。今や寳勝寺の爽秋のシンボルツリーです。
八重の酔芙蓉、白とピンクが混ざっています。
寺町の民家で飼われている猫が通過中
ご近所の方から頂いた ウメモドキとホオズキを飾りました
夏の名残の水草 ウォーターバコパ
シュウカイドウ
これから菊が咲き、南天が色づき、椿がふくらみ、、、まだまだ楽しみな季節が続きます。寒くなって参りましたが、どうぞ皆様くれぐれもご自愛の上お過ごしください。
第2611話
台風14号の進路が心配されましたがどうやら無事に通過したようで、金沢も穏やかなお天気に恵まれ安堵しました。本日は寳勝寺御檀家の髙瀬家満中陰忌法要が奥様ご家族はじめご親戚出席のもと、午後1時より修業され、法要後にはふれあいパーク霊苑「奥の院」にて墳墓納骨の儀が執り行われました。
御檀家様の満中陰忌法要が修業されました
お寺を使用してのご法事が最近増えつつありますが本当に嬉しく思います。本来は自宅で修業されるお檀家様が多いのですが、現在はコロナウイルス禍にあって広い本堂は感染予防対策としても有効ですし、なんといっても祖霊が祀られている歴史ある本堂には荘厳な趣があります。
親戚の方々はじめ友人関係の方など多人数を収容出来、堂内は椅子席ということも有って高齢者の方にも大変便利かと思います。また檀信徒ご家族並びにご親戚皆様とお寺との御法縁を一層深めることにもつながり、今後も寺院活用を推奨していきたいと思うものです。
さて法要後は一路滋賀県に向けて出発しました。明日は午前10時より、滋賀県東近江市 大徳寺様で故・先代住職泰山義光和尚の津送が挙行される予定となっています。友峰和尚より
第2610話
早朝の2時に突然目が覚めしばらく起きていましたが、なんともすっきりして気持ちが良かったためそのまま寝るのも惜しく本堂に出向き坐禅すること約1時間余り、実に久しぶりに味わった無心無碍の境地でした。
ニシキギ
深夜の本堂は霊気を全身に感じるほどの爽やかな空間でした。現在コロナウイルス禍の中にあり多くの方々が何らかのストレスを感じているものと思いますが、是非坐禅を推奨したいと思います。
シャンソン歌手の薔薇(そうび)様 と 由屋るる犀々の藤橋様とともに
大安禅寺では学生や子供たちを対象に坐禅体験学習が行われており、非常時の状況ゆえに子供たちのストレス解消に効果があるのではないかと思うものです。金沢市内も最近ではコロナウイルス感染者も減少傾向にあるため、野町・少林寺にて観光者向け坐禅体験修業をそろそろ始めたいと準備しています。
寳勝寺で開催される文化サロンの打合せ中です
静かに坐って瞑想する効果は色々ありますが、やはり心が落ち着き不安を解消できる近道だと思います。旅行の途中で気軽に坐禅体験の出来る禅寺を目指して今計画を練っています。お楽しみにお待ちください。友峰和尚より
第2609話
寳勝寺中庭の ほととぎす
台風14号の本土接近の影響で朝から冷たい雨模様となりましたが、雨風にそよぐ竹や木々が如何にも秋本番を感じさせます。
㈱豊蔵組様 少林寺水道管修繕工事のご報告の為 来寺されました
昨日は境内地に現れた熊騒動で大変心配しましたが、その後すぐに柵を補強したとかで一安心といったところです。本当に今までに生じなかった野生動物達の人里に出没する現象は、全国的問題になりつつあるようです。ご用心!ご用心。
寳勝寺檀信徒 津田様とともに
本日は東京在住の卑山お檀家 津田様がご家族で来寺くださり、ご供養修業後には久しく歓談することが出来ました。寳勝寺の各お檀家様との交流も年々深まっており、来年は住職に就任して10年目を迎えるだけに心から嬉しく思っています。
御先祖供養を修業致しました
本日は御来寺賜り 誠にありがとうございました
秋明菊
年齢的に法務活動も制限されるこの頃ですが、「更に参ぜよ30年!!道(い)い得るも30棒、道(い)い得ざるも30棒」の禅語に順じ頑張るしか無いようです。30年後、和尚は103歳となります。頑張りましょう!友峰和尚より
「道(い)い得るも三十棒 道(い)い得ざるも三十棒 」 渓仙 書
第2608話
長い電話コールが続いた後、新命副住職より連絡が入り「熊が出た!」との事。家族動物霊堂を管理する㈱アイソウシャの職員から通報を受けての対応でしたが、先般も地元町内の方から「熊を見た」との注意喚起があったばかりでしたから、大変心配しました。
それにしても熊とは驚きました。イノシシは日常茶飯事に出没していますが、熊となると話は別です。その日の夕刻の地元ニュースでも、熊が市内で頻繁に出没しているため十分注意するようにとの報道でした。昨年から出没を繰り返している動物は「猿、鹿、猪、狸、ハクビシン、アライグマ」そしてとうとう「熊」の登場です。気候変動に伴い山中の木の実が不足しているそうで、成程!卑山鐘楼の近くの柿木の実を狙って現れたとのことでした。昨日のブログで柿の実りを紹介した途端に通報を受けたので二度びっくりでした。
コロナウイルス禍の影響を受けて現在は拝観者が減少していることも、動物の多発と関係があるように思います。人の匂いが消えた境内一帯は動物達にとって天国なのでしょう。本当に困った(くまった)ことが起きてしまいました。境内が家族の通り道となっているだけに、さっそく庭師の末政さんに頑丈な柵を作ってもらうようお願いして金沢に戻りました。
一難去ってまた一難、再び「熊の出現」という大難題が突き付けられました。ニュースでは、熊に出会ったら「身を丸くして両手で首を抑えてじっとしてください、また決して走って逃げないでください」との事だそうです。どうやら和尚にはとても無理な話です。皆様、なにか良い方法はないものでしょうか?本当にくまったわい。さて熊も生きていくのが大変な時代になっているようです。動物も人間も共存して行く為の工夫が早急に求められているようです。友峰和尚より
第2607話
大安禅寺 鐘楼の萩
「天高く馬肥ゆる秋」の諺通りの好時節の秋! 馬どころか油断するといつの間にか食欲旺盛で自己の体重が増えてしまいそうです。庭の萩も紫色の花が手を広げるかの如くに咲き、柿はたわわに実り秋本番を告げ、そんな秋の香漂う爽快な空気を胸いっぱいに吸い込みますと身も心も穏やかそのものです。
境内 の 柿の木
滋賀北陸教区 会計監査委員会 / 大安禅寺松雲院 松雲の間にて
午前中から始まった「滋賀北陸教区 会計監査委員会」ですが、全ての窓を開放した清々しい松雲院の間で行われました。コロナウイルス禍のため延び延びになっていた会計監査ですが、感染拡大もようやく落ち着きを見せて来た事を鑑み本日監査が行われ、午後には無事に終了する事が出来ました。
久しぶりに会う教区住職仲間だけに、監査終了後は食事を交えながらの楽しい歓談の時間を過ごすことが出来たようです。何もかもがコロナウイルス禍の影響を受け先延ばしになっていた教区の会議でしたが、漸く本山の行事も復活しつつあります。来年は例年通りの状態に戻ることを祈っています。
行事を中止するにも決断が要りますが、人間は昔より車座になって議論する事が何より重要故に、感染予防に工夫をしながら会議を催行させる方向に持っていきたいと念じています。友峰和尚より
第2606話
重文・大安禅寺本堂修復保存の為の解体工事が進んでいます。自坊に戻る度に創建当初の骨組みが露わになり興味深く現場監督より説明を受けていますが、約400年前より幾たびもの修復を重ねて来た年輪を感じさせてくれます。
至る所に修復の後が残されており、その苦労が偲ばれます。今回は「令和の大修理」と銘打っての全面的な大修復保存工事の為、建造物の調査には時間を掛けながら解体工事が進められています。
若い時の10年間と73歳になってからの10年間では健康維持にも雲泥の差が有るため、今後約10年かかる保存工事に際し一番気掛かりなのはやはり自身の健康をいかに保つかです。建物と同じように和尚もいちど人間ドックに入り、徹底して健康診断をしなければと思いを強くした現場視察でも有りました。
願わくば一刻も早いips細胞並びにDNA交換の医学発展による臓器交換が可能になる事を期待したいものです。さて明日は滋賀北陸教区会計監査委員会が予定されていますが、深まりゆく秋の風情が心を和ませてくれています。友峰和尚より
第2605話
秋本番を感じさせる爽やかなお天気の日曜日の朝を迎える事が出来ましたが、皆様には御元気にお過ごしでしょうか? 和尚のブログをご覧頂き、大変感謝申し上げております。
墳墓開眼並びに納骨法要を修業致しました
「ちょっといい話」もいつの間にか2600話を超え自分でも驚いています。毎日が「平穏無事」で過ごせることが一番いい話なのだと思いますが、どっこい現実は山あり谷ありの状況で、日々禅宗公案(問答)の「無字」を念じながらの毎日です。困った難題に直面するたびに「無、無、無、無、無」と、ひたすら「無」を念じるばかりです。
幸いな事に、多くの方々との御法縁が難題を解決へと導いてくれています。昔から「持つべきものは友」と言われますが、まったくにその通りで「乾坤只一人!(けんこんただいちにん)」と意気がってみても一人では如何ともしがたいですね。
前田様ご夫妻とともに
さて今日もご供養の一日となりましたが、昨日横浜よりご来寺下さいました卑山お檀家の前田様ご夫妻が本日も墓参に来てくださり、その後ゆっくり歓談することが出来ました。お茶をしつつ窓の外の景色を眺めながら、深まりゆく秋に親しんだ日曜日の一日となりました。友峰和尚より
第2604話
二日連続のお月見となりましたが、昨晩は見事な色合いの満月を観賞できました。皆様もご覧になりましたでしょうか? 以前、京都東山三十六峰に昇る満月を見た時も感動したものでした。秋の夜空は澄み切っていて満天に輝く星にもまた魅了されます。
少林寺檀信徒 宮﨑様とともに
寳勝寺檀信徒 前田様ご夫妻とともに
祥月命日忌のご供養を修業致しました
さて一夜明けて今日は土曜日、Go to イートキャンペーンも始まりどんなに賑わいが戻ってくるかと思いきや金沢市内は観光客の姿もまばらで肩透かし状態! どうにも人の動きは気まぐれのようです。合間を見て少林寺を訪ねましたが、ちょうど水道管漏水工事後の舗装中でした。
水道管修繕後、舗装工事が完了したところ
社員の方が漏水した銅管の場所を見せてくれましたが、実に小さな穴がひとつくっきりと空いていました。毎日1トン(1000リットル)の水が漏水していたとか!
少林寺の水道管 漏水の穴
小さな穴からの漏水でも水圧の力でかなりの勢いで噴出していたとのこと。早期発見で事なきを得ましたが、やはり銅管も古くなれば破れてしまうようです。「人間の血管も同じですね」「全く同感です」、どうか皆様くれぐれも健康管理には気を付けて頂きたいと思います。友峰和尚より
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