6月, 2020年

第2499話

2020-06-20

紫陽花「隅田の花火」 が 咲き始めました

昨日、県境をまたいで往来することが緩和されたのを受け、本日の土曜カフェは久しぶりにいつもより多くの方が利用され、少しずつですが人の動きが出て来たようです。

三密を防ぐための対策は講じてありますが、お客様にとっては笑顔の絶えない会話がいつまでも続いていたように思います。誰もが一刻も早いコロナウイルス感染終息を願っているだけに、久しぶりの団欒風景が懐かしくも感じたものでした。

午後からは霊苑での墳墓開眼法要が営まれましたが、東京から出席された御親戚の方もおられ、県境往来緩和には一様に安堵の色を見せておられました。ご供養の最中には梅雨空の合間から見える太陽の光が神々しく感じる程で、霊供養の尊厳さを思います。

美しいサルビアの花 / ふれあいパーク霊苑にて

ここしばらく年中行事や法要が中止されていただけに、法事の再開に喜びを感じた一日となりました。友峰和尚より

第2498話

2020-06-19

「花無心」 友峰 書

ぐずついた梅雨空の一日となりましたが、皆様お変わりなくお元気にお過ごしでしょうか! 最近は来寺される方々との交流が続いています。寺カフェも時折お客様が利用されていますが、実にのんびりムードでそれがまたなんとも風情が有るものです。

「清風在竹林」 渓仙

蚊取り線香の煙が堂内に漂っている様も風流で、本堂正面の引き戸を開放してあるだけに爽やかな風と共に線香の香りが伝わってきます。

午前中には日頃ご厚誼頂いている武藤さん、安川さんが岐阜県より寳勝寺を訪ねて下さり久しく歓談しました。実は本日より他県間との往来が解除になり、それに合わせて来寺されました。昨年までは自由に県内外を行き来出来ていただけに、本当に久しぶりの来訪客となりました。

本日は御来寺くださり 誠にありがとうございました

「竹 為君葉々起清風」 渓仙 書

桂岩寺様とともに

明日明後日は年忌法要を始め月参り諷経も始まり、少しずつながら法務の遂行が元に戻って来ているように思います。コロナウイルス禍の中、祖先の恩と父母の恩に感謝の心を捧げつつ、前進して参りたいものです。友峰和尚より

第2497話

2020-06-18

「相送りて門に当たれば脩竹あり、君が為に葉々清風起こす」とはこの時期の禅語ですが、中国南宋時代(1185~1269)の禅僧・虚堂智愚禅師(きどうちぐうぜんじ)の偈です。修行仲間が虚堂禅師に挨拶に訪れた時、別れを惜しみながら門送の際に詠んだ歌ですが、「脩竹」とは細い竹のことで、その竹さえも清らかな風と共に君たちに餞別の気持ちを表しているという意味です。

「 竹 葉々起清風 」  大安渓仙 書

初夏の風情に竹林は欠かせない存在で、特にこの時期の竹の葉は青々としてしなやかで、まるでお辞儀をしているようにも見えます。修行仲間が旅立つ姿にはまた格別な思いが募るものです。

自分だけではなく自然の草木までもが純真な修行僧の心に反応し「一即一切」の真理の現れを竹風で示している様です。さてそろそろ夏蝉の声が聞こえて来そうな雰囲気ですが、気候不順の折、皆様にはくれぐれも御身ご自愛ください。友峰和尚より

第2496話

2020-06-17

ふれあいパーク霊苑 色とりどりのあじさい

朝方は17℃とちょっと寒さを感じながらの起床となりましたが、直ぐに30℃近くまで気温が上昇し体調をコントロールするのが難しい気候となっています。午前中にはふれあいパーク霊苑でのご供養を修業しましたが、実に爽やかな初夏の風を受けながらの読経となりました。満開だったバラも現在は名残花ですが、それでも霊苑内は多くの花達で美しさを見せています。

くちなし

爽やかな風を受けながらの ご供養となりました

擬宝珠 と ブルーサルビア

ヒメシャラ

バラの名残花、葡萄のツル

相変わらず時間が止まっているかの如きゆったりとしたリズムの中に有りますが、最近ではすっかりそのリズムが定着しつつあるようです。コロナウイルス禍に有って、今後の新しい生活スタイルの始まりとは「間」の重要性を意識した行動なのかも知れませんね。日々不退転の気持ちで元気に頑張って参りましょう!! 友峰和尚より

第2495話

2020-06-16

寳勝寺 庫裡にて / ガス台周辺の査察のようす

梅雨晴れの良いお天気の一日となりました。時折強く吹く南風が境内を通り抜け、実に心地良いものです。午前9時半より、金沢市消防局中央消防署味噌蔵出張所の「防火査察」が寳勝寺と少林寺の2カ所で行われました。

本堂にて 消火器の設置、避難経路などの点検

消火器の設置箇所などを図面に書き込み 点検確認しました

和尚が住職をして今回初めて査察を受けましたが、寺カフェを開業していることもあって日頃から防火には十分気を付けています。また昨日より入念に消火器や簡易火災探知機並びにガス器具周りの点検をしておいたおかげで、両寺院とも無事に査察を終了する事が出来ました。

少林寺 本堂にて

少林寺庫裡 の ガス台周辺の検査

「備えあれば患いなし」とは言え、火災ほど恐ろしいものは有りませんね。昔から「地震 カミナリ 火事 おやじ(台風)」と言うように、防災グッズや非常食品など、近年頻発する自然災害にも備えておく必要があります。

感染者ゼロの日が続き、次第に新型コロナウイルス感染予防の注意が緩慢になっていく傾向に有りますが、油断しないようにしなければなりません。「注意一秒 怪我一生!」の標語を忘れずに参りましょう! 友峰和尚より

第2494話

2020-06-15

寳勝寺 庫裡にて

昨日の大雨洪水警報から一変して、本日は青空の広がる夏日となりました。明日は寳勝寺並びに少林寺の防火査察が予定されている為、午前中より本堂、書院、台所の消火器の点検とガス器具周辺の整理整頓を兼ねて大掃除をしました。

庫裡天井のほこりとりをしました

寳勝寺の台所は4年前に電気配線など老朽化していた所については全て取り替えてあります。また少林寺も1年前に電気配線を見直して新設しており、火災報知機など家庭用の器具を取り付けてはあるのですが、十分とは言えないようです。

寺内各所に 消火器を設置しています

大安禅寺の諸堂は重要文化財の指定を受けている為、毎年必ず防火査察があり大掛かりな防火訓練が行われています。金沢寺院も現在は防火防犯を兼ねて監視カメラが設置してあるため、有事の際にはアイフォンに即刻通知されます。

少林寺にて 北條直敬様とともに

安全安心をモットーに防火には気を付けているものの、今後はより精密な火災報知機の設置なども必要かと思います。さて本日は寳勝寺檀信徒の北條直敬様が来寺下さり、少林寺にて久しぶりに歓談しました。話題は大安禅寺新命副住職が全国に発信しているオンライン坐禅会の事でした。

長い坐禅歴を持つ北條様だけに、既にzoomをインストールしてスタンバイしているとの事。今後は少林寺でも坐禅会を開催して参りたいと思っています。友峰和尚より

第2493話

2020-06-14

「掬水月在手」

「水を掬すれば 月 手に在り(みずをきくすればつきてにあり)」「花を弄すれば 香 衣に満つ(はなをろうすればかおりころもにみつ)」 中国唐時代の詩人・于良史(うりょうし)の作で「春山夜月」の一句ですが、本来は春の夜を詠った詩ですが一年を通して茶室の床の間でよく見かけられる名句です。

「弄花香満衣」

梅雨入りした北陸地方、本日も時折強く降る一日となりましたが、小雨模様の花菖蒲園はまた格別な風情が有ります。単に風流という事だけでなく、何気ない普段の景色の中に心を諭される事象が沢山あります。

「惜しい欲しい可愛い憎い」の感情の世界に有りながら、自然の営みとひとつになる時その全てを放下する事が出来ます。現在、卑山諸堂修復保存工事が進められており、ご寄進御浄財の御礼の品として墨蹟を表具しています。出来上がる度にその意味を感じると共に感謝の気持ちを込めています。友峰和尚より

第2492話

2020-06-13

ほたるぶくろ が 咲き始めました / 宝勝寺境内にて

天気予報では大雨になるとのことでしたが、幸い午後からは晴れ間の見える穏やかな一日となりました。寺カフェを再開して1週間が過ぎましたが人通りもいまだ少なく、金沢市を訪れる観光客も激減して実に寂しい状態が続いているように見受けられます。当然の事ながらまだまだ感染防止の為に気を許すことは出来ず、来寺される皆様の口からも一様に経済活動復活への不安が伝わってきます。

福井窯業㈱ の 近藤様とともに

先日種を撒いた「日中友好の朝顔」の新芽が勢いよく出てきました! 新芽を見つめていると大輪を広げて咲いた深紅の朝顔の姿が浮かんできます。多くの方々に御縁を得て種苗をお分けしましたが、どうか朝顔を介して日中友好の大きな輪が広がることを願うものです。

さて本日も霊苑でのご供養に臨みました。こちらも霊前供養を通して次第に寳勝寺との御法縁が広がりを見せていくようです。友峰和尚より

第2491話

2020-06-12

梅雨空に咲く花菖蒲や紫陽花の花は一層美しく感じるものです。朝方より参詣者の方が写真撮影をされていましたが、昨日から降り続いた雨が菖蒲園全体を満たし、水面(みなも)に映る紫色の花弁(はなびら)が心を癒してくれます。

モリアオガエルが木の枝に卵を産み付け、しきりに鳴く声がまた可愛らしく、三光鳥の鳴く声と相まって園内がにぎにぎしさを増していました。

表具師の 斉藤さんです

先日、表具師の斎藤公一さんが完成した掛け軸を届けてくれましたが、本日はさっそく箱書きをし、床の間に掛けジッと眺めつつ卑山の秋の風景を思い浮かべていました。

「紅葉舞秋風」 大安渓仙 書

「紅葉秋風に舞う」という茶掛の禅語で、今の季節は夏ながらこころはくるくると秋風に舞い散る紅葉の葉の中にいました。

掛軸の桐箱に 箱書きをしました

今年に入り生活が一変した新型コロナウイルス感染拡大でしたが、自然の営みには全く無関係の如くに「形見とて 何を残さん 春は花 夏ホトトギス 秋はもみじ葉」と、良寛和尚の辞世の歌が聞こえてくるような気がしました。友峰和尚より

第2490話

2020-06-11

本日は北陸地方に梅雨入り宣言が出され、朝から時折強い雨が降る中、花菖蒲園を訪れる参詣者の方が来ていました。昨日とは一変して蒸し暑いどんよりとしたお天気となっています。

花菖蒲や薔薇にとっては久しぶりの恵みの雨となったようで、特に紫陽花はいっせいに大輪の色とりどりの花を咲かせ始めました。今年は中止となりましたが、来年は「華の宴まつり」と題して5月下旬より6月中旬まで開催する予定をしています。

コロナウイルス禍の中、今後は「新しい生活様式」を工夫するとのことで特に感染予防の為の飛沫防止には十分な配慮を必要としていますが、今般、日頃よりご厚誼頂いている酒井化学工業株式会社(福井県鯖江市)・酒井清章社長から自社製品のデスクパーティションを寄贈頂き、本当に有り難く感謝申し上げます。早速に写経や写仏の会で使用させて頂きたく思います。

寺院における今後の布教活動にも感染予防の為のあらゆる対策が求められているだけに、更に工夫しながら前進していきたいと願うものです。さて梅雨入りの中での花菖蒲の花はまた格別な美しさが有ります。是非ご来寺頂きゆっくりご鑑賞下さい。友峰和尚より

花宿に 顔出す蛙 梅雨に入る  渓仙

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