和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2491話 】
2020年 06月 12日 談

梅雨空に咲く花菖蒲や紫陽花の花は一層美しく感じるものです。朝方より参詣者の方が写真撮影をされていましたが、昨日から降り続いた雨が菖蒲園全体を満たし、水面(みなも)に映る紫色の花弁(はなびら)が心を癒してくれます。

モリアオガエルが木の枝に卵を産み付け、しきりに鳴く声がまた可愛らしく、三光鳥の鳴く声と相まって園内がにぎにぎしさを増していました。

表具師の 斉藤さんです

先日、表具師の斎藤公一さんが完成した掛け軸を届けてくれましたが、本日はさっそく箱書きをし、床の間に掛けジッと眺めつつ卑山の秋の風景を思い浮かべていました。

「紅葉舞秋風」 大安渓仙 書

「紅葉秋風に舞う」という茶掛の禅語で、今の季節は夏ながらこころはくるくると秋風に舞い散る紅葉の葉の中にいました。

掛軸の桐箱に 箱書きをしました

今年に入り生活が一変した新型コロナウイルス感染拡大でしたが、自然の営みには全く無関係の如くに「形見とて 何を残さん 春は花 夏ホトトギス 秋はもみじ葉」と、良寛和尚の辞世の歌が聞こえてくるような気がしました。友峰和尚より

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