3月, 2020年

第2417話

2020-03-31

野町・少林寺に行く途中に玉泉寺が有りますが、その境内にはソメイヨシノ桜が満開となっています。さすがに今は見物人の姿も無く惜しいかぎりで、しばし見入ってしまいました。

犀川堤防の桜も現在三分咲きぐらいだと思いますが、満開になるのも時間の問題です。残念な事に新型コロナウイルス感染拡散防止対策として今年はお花見を止めるようとのお触れがあり、人影も疎らでした。

外出を極力控える日々の生活が続いていますが、本日は少林寺に出向き、部屋の整理整頓をしながら墨蹟を書く準備をしました。大安禅寺諸堂修理保存工事に際し多くの方々から日々御浄財が寄せられており本当に感謝致しております。ご寄進下さった方々には大安禅寺との御法縁を今後もより一層結んで頂く事を念じて、ご寄進御礼の品として和尚の墨蹟禅画を差し上げたいと願っています。

現在は金沢と福井間を行き来する状況に有りますが、少林寺にアトリエの拠点をおいて墨蹟禅画の制作に励み、良い作品が書けたらブログで紹介したいと思っています。友峰和尚より

第2416話

2020-03-30

まもなく4月を迎えようとしていますが、今年は何もかもが違った雰囲気の中での出発です。例年ですと犀川堤防の桜並木の開花が気になる頃なのですが、早めに咲き始めた桜の花さえも何処となしか遠慮がちに咲いているように見えてしまいます。

「万法一に帰す」という禅語が有りますが、世の中の不安や悲しみに呼応するかのように花達もまた同調しているのかも知れません。

今や世界中に拡散拡大を続けている新型コロナウイルス感染ですが、子供達をコロナウイルス感染から守ると共に、家族みんなで家の中に有って入学式や新学期を迎える子供達を心からお祝いしてあげる事が大切です。

ニュースでも取り上げられていますが、「都市封鎖」によってストレスからくる家庭内暴力などが増えているとの事。今一番大切なのは、親が自分の子供をしっかり保護することだと思います。当たり前だった生活リズムが今後はより一層深刻な状況を迎えようとしている時期だけに、お互いに協力しあって、しっかり愛情を注いで子供達の不安を除いて頂きたいと願うものです。友峰和尚より

第2415話

2020-03-29

年度末の大掃除と棚卸し

目下寺カフェ休業中を利用して典座(台所)の徹底した整理整頓と棚卸しをしていますが、この8年間お世話になった食器や台所用品などに愛着が有り、ついつい大切に取っておこうと思ってしまいます。ここんところは「断捨離」で、やむなくお役ごめんと感謝しつつ整理しています。

棚の配置換えと 備品を整理中

台所用品も日進月歩で使いやすい商品が次々登場し、少しでも早くお客様に出せるよう便利な物を新調していくため、道具が増えていくのも仕方ないことなのかも知れません。段差も多く幾分狭い台所なので、職員が動きやすいように配置換えに工夫を凝らしての作業となっています。

桂岩寺ご住職とともに

さて今月もあと2日を残すのみとなりました。3月は「去る」と言われる如く、あっという間にこの1ヶ月が過ぎ去った感が有ります。愈々4月、「桜花無尽蔵」の季節を迎え、気持ちをさらに引き締めて頑張って参りましょう! 友峰和尚より

あけびが咲き始めました

第2414話

2020-03-28

寒暖を繰り返す日々が続いていますが、皆様にはお元気にお過ごしでしょうか?今では風邪を引くことすら少しも許されないくらいに、体調に気を付けながらの日常生活となっています。

山田のりこさんとともに

もはや寺町界隈から人の気配を感じることが少なくなって来た今日この頃ですが、午前中には思いも掛けず金沢「おくりいえプロジェクト」の主催者でも有る山田のりこさんが来寺され、久しく歓談しました。

金沢市内の公共文化施設は現在開業しているのですが、流石に来館者もめっきり少ないとのことでした。桜の花見の季節に入りながら、花見を楽しむことが出来ないのは極めて残念です。

さて午後からはふれあいパーク霊苑での開眼納骨法要を営みました。冷たい北風が吹き付ける中でのご供養となりましたが、不思議とご供養中には雨も降らず、無事に修業出来たことに安堵しました。「無事是貴人(ぶじこれきにん)の禅語が身に染みる毎日となっています。友峰和尚より

第2413話

2020-03-27

2019年3月24日 アートサクレ芸術祭 事前発表会

パソコンの前に座る時間が増えてきている毎日ですが、昨年や一昨年の今日の出来事などをブログで振り返って見るとその折々の気持ちが伝わってきます。昨年はフランス・サンリス市で4月21日より28日まで開催された「アートサクレ芸術祭」に参加する為の準備で忙しい日々を過ごしていました。

3月24日には大安禅寺「枯木堂」での報道関係者向け事前作品発表と墨蹟大書があり、今では懐かしい思い出となっています。それが今年は一変して世界中が新型コロナウイルス感染問題で緊迫しています。

「無常」という言葉が有りますが、世の中一寸先は闇で、何が生ずるか想像もつきません!昨年と今年では雲泥の違いが有ります。全世界がウイルスとの闘いの中に有る今日の現状はまさに「無情」にて「悲惨」な光景を見せています。

金沢市内も昨日とは打って変わって静まり返った様相となっていますが、和尚の修行時代を思い出していました。約2週間、僧堂の門を固く閉じて早朝より深夜に至るまで坐禅三昧の修行の中にいた頃のことです。

瞑想は時空を超えて心を鎮めてくれます。坐禅瞑想から覚めた時、ウイルスもまた自然消滅することを願うばかりの毎日となっています。友峰和尚より

第2412話

2020-03-26

まるで時間が動いてないかのような毎日ながら、なぜかあっという間に一日が過ぎ去って行くように感じるのはいったい何故なのでしょうか?またずいぶん早く起床しているにも関わらず、今は一日を短く感じてしまいます。矛盾した言い方ですが、明らかに昨年の如き生活リズムでない事だけは確かなようです。

奥の院にて  ツルバラの新芽

この事は、和尚のみならず多くの方々が新型コロナウイルス問題発生以降、感じる日常感覚ではないでしょうか。現在は通常の生活リズムから全くかけ離れた状況ながら、少しずつウイルス感染拡大防止を念頭に置きながら新たなリズムを作っているところです。

霊苑にて ㈱豊蔵組様 と ㈱アースグリーン様とともに

午前中に㈱豊蔵組の江川部長と香林氏が所用で来寺され、挨拶後はふれあいパーク霊苑の現場視察をしました。午後2時からは新墓納骨開眼供養が修業され、いつもと同じリズムでありながら来寺される方々は全員マスクを着用し、会話を1メ―トルほど離れての歓談となり、どこか遠慮がちでぎくしゃくとした光景に自然と違和感を覚えるものです。目に見えない、得体のしれないウイルスだけに、無理からぬ話です。

霊苑にて ご供養が修業されました

霊苑内のしだれ桜

なにゆえに1日が早く感じてしまうか、答えが分かりました!それは潜在的緊張感から来るものだと合点しました。そこで読書に集中したところ、実にリラックスしてゆったりとした時間に変化したものです。もちろん坐禅瞑想も効果があります。色々工夫を凝らしながら、1日を充実させる努力を続けています。友峰和尚より

第2411話

2020-03-25

境内用の テーブルと椅子を組み立て中

今月28日(土)より寺カフェを久しぶりに再開する為、境内に机・椅子などの設えの準備をしました。東京を始め大都市では新型コロナウイルス感染者が増えつつ有り、急激に増大するオーバーシュートが心配されますが、金沢市内は現在落ち着きを保っています。

先日の三連休には県内外より多くの観光客で市内有名観光地が賑わいを見せたそうですが、幸いに感染者が発表される事も無く安堵したものです。寺カフェはこの1ヶ月間、休業を続けておりますが、現在はふれあいパーク霊苑参詣者も増えており、ウイルス感染防止対策を十分に講じてカフェを再開する事にしました。当然のことながら、今後ロックダウン(首都閉鎖)などの措置が取られた場合は即刻休業するつもりです。

さて毎日が寺内での事務中心の法務遂行となっています。ずいぶん長い間デスクワークの時間が不足していた為、現在は机に向かって書類などの整理や作成に時間を使っています。身体全体を使っての仕事が得意の自分ながら、不思議な体験を強いられている毎日となっています。「事務が苦手」ではありませんが、どうやら得意とは言えそうに無いようです。友峰和尚より

令和2年度 春季彼岸会住職法話

2020-03-25

・・・今年のような状況の中で、なんとか「春季彼岸会」の法要を修業できましたこと大変ありがたく感謝申し上げます。本来で あれば中止しようかとも考えましたが、やはりこのような時こそ御先祖供養が大切であろうということで、規模を縮小して修業させて頂きました。

・・・我々の命は昨日今日突然出てきたわけではなく、地球上に生命が誕生してから40億年以上という長い時間をかけて受け継がれてきました。そして今、あまりにも平和な日本で暮らしていると、なかなか差し迫って「死」という ものに直面することがありません。そんな中、東日本大震災そして新型肺炎コロナウイルスが発生する、ある日突然命をおびやかされ、不安を抱えることになる。では、日頃どのような気持ちを持って生きていけば良いのか?という時、「彼岸」の意味が非常に大事になってきます。

・・・「彼岸」というのは、本日の法要で最初に唱えたお経の「摩訶般若波羅蜜多」のことです。 摩訶(マハー)とは『大いなる』、 般若(パンニャー)とは『智慧』、 波羅蜜多(パーラミタ)とは 『彼岸に到る』、つまり 『彼岸に到るための大いなる智慧』を説いた 『心経=大切なお経』 という意味です。 では彼岸はどこにあるのか?というと、今、この場所です。

・・・「我他彼此(ガタピシ)」という言葉がありますが、仏教は本来「自利利他」であり、何よりもまず先祖の恩・父母の恩を忘れずに、供養を通して真の心を捧げることが大切で、この宝勝寺の復興もそこから始まっています。 ふれあいパーク霊苑においても、まず最初に全てのお墓の一霊一霊を丁寧に供養し、全ての祖霊を 「奥の院」にお祀りさせて頂きました。 その霊魂の御力によって現在こうして復興を成し、本日快晴の下、法要を執り行う ことが出来る、その力添えをしてくれているわけであります。「天知る、地知る、我知る」というように、ちゃんと御霊が守っ てくれているのです。自分さえ良ければ いいという考えを捨て、周囲の人そして目に見えないものに対しても丁寧に、思いやりと敬意を持って生きていけるかどうかということが問われているのです。

・・・本日はご供養を修業し、檀信徒皆様のご先祖も大変喜ばれていることと思います。それは“法悦”であり、皆様の心が喜んでいるということでもあります。 どうかひと時でも多く先祖の恩・父母の恩を思い起こす機会を作って頂き、心安らかな毎日を過ごして頂きたいと思います。3月15日 春季彼岸会住職法話より (事務局編集)       

第2410話

2020-03-24

本日の15時40分より、先日収録された「ふれあいパーク霊苑」がテレビ金沢「トクモリ!」の番組で放映されました。最近のテレビカメラは本当に性能が良く霊苑が実に綺麗に撮影され、また全体的に良い編集内容となっており有り難く思ったものです。

和尚自身テレビを見る機会も少なくなっているのですが、今日はじっくり自分の姿に見入っていました。今日まで地元テレビ局の取材には幾度も応じて来ましたが、自然体で話す事の難しさを今なお感じるものです。

「トクモリ!」のテレビ番組をご覧頂いた方々に少しでも和尚の気持ちが伝わる事を願っています。

さて卑山霊苑に参詣下さる方々の為に、28日(土)より寺カフェを再開したいと思います。十分な感染防止策を講じながら頑張って参りましょう! 友峰和尚より

第2409話

2020-03-23

地蔵尊の御供養が修業されました

ふれあいパーク霊苑の入り口には卑山の歴史ある石造り六地蔵菩薩立像並びに子安地蔵が祀られています。「地蔵菩薩」は仏教の信仰の対象である菩薩の一尊で、サンスクリット(梵語)ではクシティガルバと言い、クシティは「大地」、ガルバは「胎内」の意味で、意訳して「地蔵」としています。

地蔵菩薩の御利益は、「大地が全ての命を育む力を蔵するように、苦悩する人々をその無限の大慈悲心で包み救う」ところから名付られたとされています。日本では民間信仰として、各村々の入り口に「道祖神」、特に子供を守る神様として信じられて来ました。また六地蔵とは「地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上」の六道を意味し、現世の苦悩から救う菩薩とされています。

㈱河原市石材 とともに

本日は快晴のお天気の中、地蔵菩薩のご供養を修業し、霊苑の無事を祈願しました。皆様もふれあいパーク霊苑参詣の折には是非お参りください。友峰和尚より

霊苑入口の 利休梅

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