5月, 2017年

第1382話

2017-05-31

アカショウビン

ぶっぽうそう

「ヒュルルル~」と甲高い声を谷いっぱいに響かせながら一気に飛び去って行く鳥がいます。この時期に渡来する「アカショウビン」ですが、その赤い色から別名「火の鳥」とも言われています。カワセミ科だそうですが、赤くて太く大きな尖ったくちばしでキツツキのように木に穴を掘って巣作りをするそうです。大安禅寺には多くの野鳥が生息していますが、一度調査したいと願っています。金沢市寺町周辺も大きな樹木が有るため、仏法僧やフクロウなども住み着いており、鶯やトンビがしきりに鳴き心を癒してくれます。普段から聞き慣れているカラスやハトなどの鳴き声にも結構心が和むものです。ここ数日は急激に気温が上がり連日30度近くになっていますが、気温の上昇とともにホトトギスがけたたましい声で鳴き始めますから本当に自然の営みは気温と深い関係が有るようです。

さて本日は、㈱ココ・プランニング中本社長、会長様が現場視察のため東京より来寺されました。完成間近の「ふれあいパーク霊苑」はバリアフリーになっていて、高齢化社会の進む今日、車椅子で御墓参りに来られる方が多くなる事を想定しての対応となっています。

本日の工事の様子

霊苑入口の石垣が復元されました

スタンド薔薇の植樹

水道の位置や墓石の高さなども工夫されており、未来型の理想的な墓地を目指して日々工夫が重ねられています。皆様も是非いちど見学にご来寺頂きたいと思います。人間の一生において大切な「冠婚葬祭」ですが、最後の「祭(祀る)」の意義を「ふれあいパーク霊苑」がその答えを出しつつある改葬工事と成っています。友峰和尚より

ていかかずら / 寳勝寺 式台玄関にて

第1381話

2017-05-30

朝から気温がうなぎ上りとなり、午後には30℃を超える暑さとなりました。6月を目前にしてこれからは暑さのことなど言っておれませんね。午前中には金沢市内の郵便局へ書類提出に行きましたが、福井市の大安寺郵便局・酒井局長様の実に丁寧なる事前事務手続きのお蔭でスムーズに登録を終えることが出来てほっとしたものです。和尚の最も苦手とする事務書類だけに、汗だくものでした。

寺に戻れば宮崎デザイナーが早速に東京より駆けつけて下さり、山門より本堂前に至る板塀の色合いやデザインについて再検討が行われました。そこへ㈱豊蔵組の江川部長様が現場視察に来られ、高島現場監督も加わって臨時の打ち合わせ会議となりました。霊苑工事も終盤に入っており、どうやらこれからが仕上げ段階の正念場を迎えているようです。「終わり良ければすべて良し」です! 何事も最後のところが一番肝心と思います。

それにしましても㈱ココ・プランニング 宮崎デザイナーの素早い対応には感心いたしました。デザイナーにとって現場を任せられるものなど何もないというプロ根性!ですが、あっぱれ!です。アイデアはどんどん進化して行きますから、更なる向上を目指してよりグレードアップしたデザインを願いたいものです。本来今日は休息日だったのに、どうやら休息日など望むべくも無い日々が今後も続きそうな気配です。友峰和尚より

第1380話

2017-05-29

本日の楽く楽く法話より

皆さん、お元気にお過ごしでしょうか? で始まる「宝勝和尚の楽く楽く法話」ですが、本日も午後1時半から催行されました。今日のお客様は飛騨高山市からの団体様で、視覚障害者の方々でしたが、皆様リラックスされ楽しくお聞き頂けたようで大変嬉しく思いました。6月に入ると自坊大安禅寺での法務が増える為、金沢での職務が滞らないよう精力的に遂行しています。朝一番には代務寺院・少林寺のお檀家様の月諷経に行きましたが、流石に身体がきしみ始めているのを感じます。幸いに今のところ不思議なほど声が良く出るので助かっています。坊主はお経に説教!と言うくらい「声」が命ですから、以前に全く声が出なくなった時には「これで一巻の終わりか?」と思った事を思い出します。

「自分の身体は生涯借り物」と他人には注意喚起するも、自分の事となると無養生でどうも若い頃と同じとはいかないようです。ひょっとすると楽く楽く法話は自分へ向けての説教なのかも知れませんね。皆様もどうか自分の身体を十分に労わり、上手に使って下さるよう願いたいものです。

夕方 霊苑工事を視察

今日は山門から本堂前までの板塀張り工事が進められていましたが、外壁は作庭デザインの中でも重要な位置を占める為、高島現場監督に和尚の希望をいろいろ伝えました。「威儀即仏法(いぎそくぶっぽう)」という言葉が有りますが、禅寺の伽藍配置にもその意義があるように、寺院の隅々に至るまで吟味をしながら心休まる空間作りを目指したいものです。友峰和尚より

苑内に設置された水道のノズル

 

第1379話

2017-05-28

「第34回 大安禅寺花菖蒲祭」開催を目前にして、現在、金沢・寳勝寺はじめ兼務寺院の法務を優先して遂行しています。自坊のお祭りは毎年恒例の大型行事だけに、今後は福井での時間が長くなる為の寺務遂行となっています。

寳勝寺にて お檀家様の祥月命日御供養を修業しました

兼務寺院での法務も最近は次第に増えつつ有り、7月の盂蘭盆会の行事案内や傳燈寺堂内整備など仕事内容は多岐に渡っています。寳勝寺の霊苑改葬工事も順調に進められている様子で先ずは一安心といった処ですが、完成後の寺務仕事等まだまだ課題は山積みです。自坊に居れば金沢の兼務寺院が気になり金沢に居れば自坊が気になってくるといった具合ですから、心配事は増えるいっぽうで、脳を休める大休息時間が欲しいですね。

本日の「楽く楽く法話」にて

今日の午前中には滋賀県愛知郡より来寺された町内会の皆様に「楽く楽く法話」をしましたが、最近では和尚の法話も井戸端会議調で楽しくお話しさせて頂いています。先日には自坊で、新命副住職の「生き生き法話」を陰で黙って聞きましたが、発声や内容など実に格調高く、オリジナリティに富んだ力強い法話には心から嬉しく思ったものでした。

大安禅寺 新命副住職の「生き生き法話」

男は度胸!女は愛嬌!坊主は説教!って懐かしいフレーズですが、布教手段としての「法話」は僧侶の使命だとも思います。和尚の金沢での法話活動にも力を入れて行きたいと念じています。皆様も時間が有りましたら是非ご参加ください。出会い、ふれあい、和み合いが一番のようですね。友峰和尚より

第1378話

2017-05-27

臨済宗妙心寺派 大師山 清大寺  (福井県観光写真素材集より)

福井県勝山市・清大寺で「越前大仏開創30周年大祭」の前法要が、午前9時より岐阜県美濃加茂市伊深町 正眼寺住職・山川宗玄老大師猊下御導師のもと厳修されました。昭和62年に「清大寺(せいだいじ)」が建立されましたが、通称「越前大仏」として今日多くの参拝者を迎えています。雨上がりの爽やかな風情の中での大般若祈祷祭と成り、明日が本番ですが法務の都合で本日出頭させて頂きました。

御本尊 毘盧舎那如来  (福井県観光写真素材集より)

和尚にとっては久しぶりの拝塔となりましたが、さすがに壮大な廬舎那仏には圧倒されました。境内はすみずみまで掃除が行き届いており、多くの伽藍が整然と並んでいる姿には感動を覚えました。近くには県立恐竜博物館も有り、奥越地方の観光名所としてどちらも人気を博しているようです。帰山後は花菖蒲祭用の色紙書きをしましたが、この時期の禅語は自然の当体を表す言葉が多く「万里清風」「竹葉々清風起こす」「心清風の如し」「溪声三色」「月白風清」「「一華五葉を開く」「百花誰ために開く」「山花開いて錦に似たり」「水を掬すれば月手に在り」などですが、皆様はどんな禅語がお好きでしょうか? 

「心 清風の如し」

「竹 葉々清風起こる」

「忍 是々」

最近は床の間が減少の一途にあるとか! 玄関や居間に自分の好きな字の色紙をチョット掛けて置くと、結構気分の良いものです。どの禅語も自然の移り変わりの風情の中に、自分の真の心を詠っているようです。友峰和尚より

第1377話

2017-05-26

次々と開花しはじめた 薔薇園

人生に昨日や明日はないわけで、あるのは「今」だけです。常に今が大切で、「今やらねば いつ出来る おれがやらねば 誰がやる」という言葉通り”今”の時間の連続が自分の人生そのものということになりますから、常に油断は禁物です。また「時は金なり」という言葉も同じ意味合いを持ちますが、「金」に成るか成らないかは別として「時」ほど大切なものは有りません。グズグズしているとあっという間に人生が過ぎ去ってしまいます。クワバラクワバラ! 一日の限られた時間をどのように活かして使うか朝一番に思う事なれど、どうも身体が思うように動いてくれない昨今、「嗚呼!歳は取りたくない!」と叫んでみても、相撲界と同じく 待った無しの人生! 今ではストレッチとウオーミングアップとリハビリを兼ねての作務行となっています。

花菖蒲祭 ゲート設置

さて金沢寳勝寺ふれあいパーク霊苑工事、豊蔵組関係者皆さん! 工事は順調に進んでいますか? 元気に頑張ってますか! 暫らく現場を離れていますから心配と期待感が交差する毎日ですが、工事も終盤を迎えているようで完成が待たれています。多くの方々の御縁と働きによって素晴らしい作品を生んでいきます。人々の心の創造こそ宇宙創造に他なりません! 天知る!地知る!我知る!の澱むことのない人生は、「今」を生きることに尽きるようです。「第34回 大安禅寺花菖蒲祭」の開催を知らせるメインゲートが本日、境内入口に設置されました。和尚が寺院復興の為にと手掛けた花菖蒲祭も早34年の月日が過ぎようとしています。友峰和尚より

 

第1376話

2017-05-25

6月3日より開催される「第34回 花菖蒲祭」の準備が急ピッチで進められています。境内一帯の整備もそうですがまだまだやらなければならないことは山ほどあり、時間との戦いになって来ています。

今日は永平寺団参の皆様が卑山にも来られ、久しぶりに賑わいを見せました。その最中でも花菖蒲園では新しい品種の植栽が行われその指導に当たりましたが、これからは細部にわたって来客者への安全安心を確保する為の作業が続けられて行きます。

新命副住職の「生き生き法話」

午前中には小浜の常高寺様がご夫婦で来寺下さり、新緑の美しい愈好亭(隠寮)でのおもてなしとなりました。境内の各所が整備されていてとても気持ちの良い風情が醸し出されています。中庭の心字池にも今朝方花菖蒲が植栽され、枯淡なお庭ながら華やいだ感じになりました。昨夜来からの雨も上がり緑が目に染みる最も清々しく感じる好時節、皆様には是非ご来寺頂きたいものです。

雨上がりのバラ園にて

さて、自坊での和尚の仕事は掃除に色紙書きに来客応対となっていますが、故郷での日々の作務や法務に大満足しています。まもなくお祭りが始まりますので、更に整備を進めて参りたいと思っています。友峰和尚より

 

第1375話

2017-05-24

皆様お元気にしてますか! 大安和尚です! 昨日はすみませんでした。機器の具合が悪くブログがアップ出来ませんでした。一年のうちに一回や二回ぐらいは不具合が起きても仕方のない事ですが、むしろ起きないほうが不思議なくらいですね。言い換えればそれだけ情報化社会が進化浸透しているということだと思います。

今日は朝一番に昨日のブログをアップしましたが、大安禅寺での一日の始まりは外掃除からと決まっています。最近は禅寺の石庭を撮影ロケーションとして利用されることが増えているようで、特に自坊の阿吽庭に人気が有ります。明後日にプロモーションビデオ撮影が行われる予定と聞いて、いつもとは違った雰囲気の豪快な砂紋を描いてみました。いかがでしょうか? 和尚の力作です。題して「闘(とう)」。

現在、金沢・寳勝寺の境内作庭が行われていますが、そのコンセプトとして「犀川の流れ」がイメージされているように、お庭造りには大凡山水をモチーフとしたものが多く見受けられます。成る程、我々の人生の歩みは大自然の営みに似て山有り谷あり川ありの毎日ですから、作庭の題材としてはマッチしているのかも知れません。砂紋を描きながら自分の人生と重ね合わせてみました。

実に面白いですね!穏やかな波!激しくうねる波!怒涛の如く打ちつける波!どの波も自分の心が生み出している事に気づき思わず笑ってしまいました。さて皆さん、今日一日、どんな波を創造して過ごすことが出来たでしょうか? 友峰和尚より

第1374話

2017-05-24

花菖蒲園開園を知らせる 五色の吹き流しが設置されました

環境の変化によって生活リズムがずいぶんと変わることを最近実感しています。金沢日常生活リズムと福井日常生活リズムを比較して何が一番違うのかと言えば、同じ寺でありながら一日の時間の使い方と活かし方が全く異なります。仕事の都合で全国各地へ転勤される家族の方も多くおられる事と思いますが、恐らく同じような経験をされているのだと察します。生活環境の変化がこうも自分の人生に大きく影響するとは思ってもいませんでした。どちらの生活リズムが良いかではなく、環境の変化が及ぼす生活リズムへの影響によって当然、心の有り様も違ってくるものです。近年「引きこもり」や「いじめ」の問題が深刻となっていますが、子供達を取り巻く環境が昔とは全く違っているようにも思います。大安禅寺での生活リズムは自分のペースで進めることが出来ますが、金沢での生活リズムは逆に寺のペースに合わせながらのリズムとなっています。当然の事ながら自分のペースで一日を過ごせる事が理想だと思うのですが、現代社会ではそのような環境など望むべくも無いようです。「昔の生活リズム」とは恐らく、子供達にとって自由になれる時間が十分に存在していたのだと考えます。「自由」、この言葉こそが生活環境整備のキーワードのようです。

花菖蒲園通路が綺麗に整備されました

さて、和尚は息つく間もなくその自由を花菖蒲園整備の為に使っています。「自由が有れば何でもできる」どこかで聞いたことのあるようなフレーズですが、身体を自由に使いこなして行けるのも中々楽しいものです。感謝感謝!友峰和尚より

5月22日 霊苑改葬工事のようす

2017-05-22

5月も下旬となりました。暑い日が続いています。寳勝寺玄関前では、コンクリートと庭となる部分がはっきりと区切られ、徐々に庭の形が見えています。

庫裡側では、洗い出しの作業が行われています

山門前に、新しいモミジの木が運ばれました

こちらは4年程前まで、雪柳とともに庫裡玄関前にあったモミジです

山門内に植え戻されました

前庭のモミジ

霊苑に隣接するお家 竹内様から御寄進頂いた 灯篭を仮設置

宮崎デザイナー と スタッフの皆様との打ち合わせが 何度も行われていました

霊苑にて

霊苑入り口付近にまで 通路が伸びて来ました

夕刻 隣家との間の壁用支柱が立ち並んでいます 新しい壁の登場が楽しみになっています

山門周辺の新たな風景 大小のモミジがそよぐ

こちら側 苔と孟宗竹が植えられるとのことです

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