和尚のちょっといい話
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6月11日(水)から23日(月)までの約2週間に及ぶフランス・アンジーとドイツ・ミュンヘンでの「日本禅文化交流会」でしたが、会場となったマーク邸内にあるアートギャラリー並びにお茶会の場所となったお庭のテラスはこれまでで最高の催事場所となりました。帰国して約20日が過ぎようやく落ち着いて当時を振り返ることが出来る時間の余裕が持てるようになり、今回の渡欧目的などを少し書きとめておきたいと思います。
振り返るに平成23年10月(2011)フランス・パリ「ギャラリー・メタノイア」での墨蹟禅画展並びにポンピドゥセンター広場における墨蹟大書を最初に平成26年10月(2014)アメリカ・ニューヨーク・サラローレンス大学「墨蹟禅画展並びに墨蹟大書」、そして平成31年(2019)4月フランス・サンリス「アートサクレ芸術祭」における墨蹟禅画展並びに墨蹟大書を実施し今回が4度目の海外での墨蹟展開催となり、これまでとは異なりアンジー市はパリから高速道路で約2時間ほどの郊外に位置する人口約2千人ぐらいの小さな農村で日本人の姿など殆ど見かけることのない静かな町での開催となりました。
今回も長くご厚誼を頂いているマーク・イゴネ氏と荒木芳栄画伯のご厚意により、ご自宅にあるギャラリーとポーチを開催場所として提供して頂き、本当に感謝申し上げました。
今回は和尚が理想とする場所での墨蹟禅画展と墨蹟大書となり、また近くの町にある柔道場で坐禅指導が出来、地元の方々との禅文化交流がなされたことと実感しています。
渡欧の目的は「禅」および日本の古来より伝わる伝統的文化を地元の方々に紹介し実際に体験して頂くことでした。今回も同行された文房流晴心会野口翠智先生並びに野口支部御社中9名の皆様が生け花とお茶席を催し、地元の市民100名を超える方々に文房流・生け花の実演とお煎茶の御点前を通して実際にお茶と親しんで頂き和合の心とその時間を十分に楽しんで貰えたものと思います。
「和を以て貴しと為す」との仏教の教えそのままにお茶会終了後には和気藹藹と地元との方々との和やかな交流が図られたことは言うまでもありません。和尚の墨蹟大書もこれまでのやり方とは異なり、墨蹟を書きながら地元の方に書の意味を通訳を通して説明し見学している方々にその書を差し上げました。今回はこれまでの経験を活かしながら地元の方々との交流を最優先に催事を実施したところに大きな成果が有ったものと思っています。マークギャラリーでの墨蹟禅画展については明日のブログで綴りたいと思います。
さて本日も休息日としましたが、午後からは少林寺に出向き暑中お見舞い状を書きました。今年は6月後半より例年にない暑さが続いており昨日などは金沢も37℃を超える猛暑日となりましたが、いまだに北陸地方の梅雨明け宣言が出されていない状況が続いています。全国的に不安定な気象状況がとなっていますがくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より
アンジー市市長に寄贈した「安慈」の墨蹟額を マーク氏が届けてくださいました