和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第3928話 】
2024年 05月 19日 談
ジャスミン / 宝勝寺境内
穏やかな初夏の朝を迎え、日曜日ということもあって終日寺カフェは観光客の方が来寺されていました。午前中は墓前で浦辻家墳墓開眼納骨供養また午後からは本堂で山本家三回忌法要が営まれましたが、三回忌のことを仏教語で「大祥忌」または「休安忌」とも言います。
浦辻家 墳墓開眼納骨供養諷経にて
午後より 山本家三回忌法要を修業いたしました
「祥」という字は通常は目出度い意味を指しますが、仏教では“安心”を意味します。そもそも御供養の本質は「追福修善供給資養」にあって、故人のご冥福を祈るとともに感謝の真の心を捧げ、自己の本質を養うことに有ります。
満開のバラに包まれた 集合墓 「 宙 そら 」
「ご先祖の恩と親の恩を忘れるなよ 御恩返しはとてもとても出来るものでは無い」とは妙心寺開山 関山慧玄禅師の言葉です。祖霊供養を通して自己の本質を修養していく事の大切さでも有ります。「ほろほろと 啼く山鳥の 声聞かば 父かとぞ思う 母かとぞ思う」とは行基菩薩の御歌ですが、歳を重ねるごとに自然の営みの中に「報恩謝徳」の心を感得するものです。
ゆきのした
さて五月も後半に入り、よりいっそう新緑の色を濃くしています。「青山緑水元ふるきによる 明月清風共に一家」の好時節! 皆様にはくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より