和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2736話 】
2021年 02月 12日 談

「 一黙如雷 」 渓仙

時として人は多くを語らないほうが相手に真意を伝えることが出来るもので、仏教経典「維摩経(ゆいまきょう)」の中に「一黙如雷(いちもくらいのごとし)」という維摩居士の言葉があります。お悟りの心境は言葉では言い表すことが出来ないとの意味でも有り、言えなくて黙っている事では無く「黙する行為」そのものが真如の当体であることを示しています。

月命日忌諷経を修業致しました / ふれあいパーク霊苑にて

しかしながら人間は言葉を以って自分の本意を相手に伝達するわけですが、その言葉の表現には限界があるのも現実で、それを補うために身振り手振り、また参考資料などを提示しながらより分かりやすく説明することが求められます。その点、自然の有様は実に正直で「無言の経」を唱えているように感じるものです。言葉に困ったときは自然の営みを観察するとおのずから解決の糸口が発見できるかもしれませんね。

植栽整備 / ふれあいパーク霊苑にて

さて本日はご供養の日となりましたが、霊苑内では春の訪れとともに植栽整備が職員の手によって行われていました。境内をぐるりと一周しましたが、山門には春の日が注がれ「玄関」としての役割を果たしているようでした。友峰和尚より

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