和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1978話 】
2019年 01月 17日 談

時折アラレの混じる冷たい小雨模様の一日となりましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? いま本当に風邪が流行っているようで、特にインフルエンザが流行しているそうですから予防が求められます。和尚も13日頃から喉を傷め、咳が止まらず、夜も眠れないほどでした。掛かり付けの医師に診て頂いてからは少しずつ回復に向かっています。しかしながら喉の痛みは依然続き、お経を唱えるにもガラガラ声では申し訳なく一刻も早く全快させたいと治療に専念しています。

今日は今から24年前の午前5時46分、阪神淡路大震災が発生した日で、和尚は当時、椎間板ヘルニアの治療のため入院中でした。ちょうどトイレに入っていたところに突然大きな振動が襲い、急いで病室に戻ってテレビを見たところ恐ろしい光景だったことを思い出します。昨日の宮中歌会始の席で天皇陛下が詠まれた歌が心を打ちました。「贈られし ひまわりの種は 生え揃い 葉を広げゆく 初夏の光に」という和歌ですが、この”ひまわり”とは、阪神淡路大震災で家屋が倒壊して亡くなった加藤はるかさん(当時11歳)の自宅跡地に咲いたひまわりの種を、2005年、震災10周年追悼式典後に遺族少女から両陛下へ贈られたものでした。通称「はるかのひまわり」として現在、震災復興のシンボルとなっています。

天皇陛下はそのひまわりの種を大切に育てられ、この度の震災復興とはるかさんの御冥福を祈る真心の篭った歌です。常に国民と共にある天皇陛下のお心に涙した御歌でした。南無観世音菩薩  友峰和尚より

 

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