和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1118話 】
2016年 09月 09日 談

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秋明菊 / 寳勝寺にて

寳勝寺寺カフェも最近では地元の方々が利用してくださるようになってきました。和尚の願っていた事でも有るので本当に嬉しく思います。お寺の存在が薄れていく今日に於いて何が原因なのか?と問われれば、その答えの一因は「仏教を難しく説きすぎるところ」に有ると思います。今やスマホやアイフォンの時代、僧侶とて片手にはタブレットが必需品となっています。特に我が禅宗に於いては、今もなおここ一番の行事には漢詩の偈や漢文が用いられています。そもそも仏教はインドが発祥の地ですから、本来ならば梵語(サンスクリット語)が使われなければなりません。勿論、お経の中には今でもサンスクリット語を用いているものもあります。しかしながら仏教の根本真理は「無心」に有り、言い換えれば「自分も世界も一つです」という事ですから、もっともっと平易に真理を語るべき時が来ていると感じています。

dsc09827-800x529ヨシダ宣伝㈱の須貝様とともに

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霊苑工事 打ち合わせ中

和尚自身も今日まで随分と色々な工夫を重ねて仏教の教えを平易に説いてきたつもりですが、その究極の実践法が現在の「寺カフェ」となっています。その理由は、「ただあるがままの休息」に尽きるからです。人間の脳は「考える」事に有りますが、考えれば考えるほど真理から遠ざかるのもまた事実です。インドにおける寺院を「ビハーラ」と言うように、心の一番の休息場所がいつの時代に有っても「寺院」であってほしいと念じて止みません。「なんにも思わぬが仏の稽古なり」です。言い換えれば「おのれ無きものに安らぎ有り」、そのような場所が「寳勝寺寺カフェ」でありたいと思っています。友峰和尚より

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