和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第928話 】
2016年 03月 03日 談

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今日、三月三日は桃の節句、ひな祭りです。先般、バレンタインデーの日に内孫がプレゼントしてくれた手作りのチョコレートを、今も食べずに大切に持っています。と言うより、食べるのが惜しいのです。和尚の子供の頃の桃の節句と言えば、決まって母があられを炒ってザラメの砂糖で味付けしたものと甘酒を必ず作ってくれたものでした。学校から戻るとあられを炒る香ばしい匂いが寺内に立ち込めていて、とても嬉しかったのを思い出します。それが今では5歳の孫が手作りチョコレートをくれるのですから、それはもう貴重な和尚の宝物となっています。勿論お手紙付きのチョコレートでしたから、手紙も大切に飾ってあります。

 

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そもそも「桃の節句」の始まりとその意味ですが、調べてみますと、昔の人々の生活と四季の移り変わりとの間に密接な関わりを持っていたことがわかります。お雛飾りやお供え物のあられ、三色の菱餅、甘酒などの意味もしかりで、眼に見えない神様にお供えをして子供達の成長や作物の豊穣を願ったわけで、心のこもったお祭りです。神様たちも喜び!子供達も喜び!家族も喜ぶ!という事で「めでたし、めでたし」です。何と言いましても子供達の喜ぶ笑顔が一番です。そしてまた今日は「耳の日」でも有るとか。誰かさんが言いました、聖人の聖の字は「耳が大きく口が小さい」と。その意味とは、賢い人は他人の意見をよく聞いてあげ、多くを語らないから「聖」という字になったとか、嗚呼!なんとも耳の痛い話でした。友峰和尚より

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