和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第856話 】
2015年 12月 22日 談
この一年を通してお世話になった方々への御礼の御挨拶が続いていますが、今日は、越前市にお住まいの田野様の御宅を訪ねました。田野様とは、約四十年以上、卑山・大安禅寺とのご縁を頂いて居る御方で、先般、お母様が御他界された折、お葬儀に参列できなかったため、今日、妻と共にお参りさせて頂きました。
お母様は裏千家流のお茶の先生をしておられ、毎年6月に開催される卑山「花菖蒲祭」の際、長きに渡ってお茶席を担当して下さっていました。現在は娘様がお茶の先生をしておられ、卑山で開催されるお茶席を担当して下さっています。以前はよく御宅を訪ねていましたが、最近は金沢での法務が多い為、今日は久しぶりの御宅訪問となりました。ご自宅の有る京町は、その名前の示すが如く「小京都」と呼ばれるような、昔ながらの町屋が立ち並ぶ大変風情のある街並みで、到着早々、奥様が点てて下さった美味しいお抹茶を頂きました。故・田野宗智先生は、作法の先生でもあり、いつも極めて丁寧なおもてなしをして下さった事を思い出していました。九十五年の生涯を全うされたそうですが、本当に懐かしく、当時のお元気だったころを思い浮かべながらしばしの間、ご夫妻と歓談致しました。
和尚もそろそろ世代交代の時期を迎えていますが、これまでにお世話になって来た多くの方々を懐かしく思う今日この頃です。故・田野宗智先生の御冥福を心からお祈り申し上げます。友峰和尚より