和尚のちょっといい話
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友峰和尚のちょっといい話 【 第755話 】
2015年 09月 12日 談
爽やかな土曜日を迎えましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? このところずっとじめじめとしたお天気が続いていただけに、今日は秋風の吹く穏やかな一日となりました。不思議なもので人の心も気候と常に連動しているようで、久しぶりに筆を持つ気分になり、宿題の墨蹟に挑みました。
「福 日々是好日」
「温故知新」
寶勝寺には和尚専用のアトリエがない為、なにかと不自由を強いられるわけですが、今日だけは初秋の風情を味わいながらの楽しい墨蹟の時間となりました。依頼されている墨蹟が沢山ありますが、本当に気分が乗らないとなかなか書く気持ちになれないのも事実で、随分と長い時間が経ってしまいました。やはり文化の秋ですね! この時期は身も心もすんすんとして、どういうものか勉強したくなります。それにしても、墨蹟を押さえる重石代わりに朱塗りのお椀が使われていたのには驚きました。使えるものはなんでも生かして使えで、お椀さんもきっと「かなわんわ~」って悲鳴を上げそうですね。
今日の墨蹟に「温故知新」の言葉を書きましたが、古きを温める時間も無いままに次へ次へと進んで行かなければならない現代社会なればこその言葉なのかも知れませんね。日本の良き文化や歴史を今いちど振り返って知ってみたいと思った墨蹟の一日でした。「福 日々是れ好日」、そんな毎日でありたいと願うばかりです。友峰和尚より