和尚のちょっといい話
小雨模様の一日となりました。それにしてもずいぶんと涼しく、過ごし易くなったものです。秋の気配を感じさせる中、午前11時より寳勝寺にて三回忌の法要が執り行われました。最近はお寺での法要が増えて参りましたが、やはり歴史建造物でもある卑山は荘厳さを感じさせてくれますから、法悦を感じますね。
北陸新幹線開業のおかげで東京からのアクセスが大変便利になった為、今後もお寺での法要が増えて行くことと思います。午後からは寺カフェを再開しましたが、玄関入口に吊るされている「喚鐘」(かんしょう)がお客様に大変人気で、鐘を鳴らす音が心をも癒してくれます。
この「喚鐘」は卑山の法器でも有りますが、音も良くまたお寺を意識させてくれますから、お客様の中には帰り際にわざわざ希望されて打ち鳴らす方もおられます。寺院と鐘はどうやら一体の物なのかも知れませんね。夏には夏の音色が有り、秋には秋の音色を感じさせてくれます。同じ鐘なのに、季節によって音色が変わるように感じるのは気のせいでしょうか?「そんな事ってあるんかね?」なんて言わないでください。和尚はデリケートでロマン主義なんですから。鐘の打ち方で、お客様その人の心を読み取ることが出来ますね。中には一度失敗をして再度挑戦される方もおられます。また、「こん畜生っ!」って力まかせに打たれる方もおられます。そんな時は「おっかね~」って音色です。現在は釣鐘ですが、お客様が打ちやすいように、床置きの「喚鐘」に替えたいとも思っています。お客様の打ち鳴らす鐘の音と共に、夏も終わりを迎えようとしています。「寺カフェの 鐘の響きや 夏涼し」 友峰