和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第616話 】
2015年 04月 26日 談
昨日に引き続いて花菖蒲園整備作業の一日となりましたが、今日は作業にも慣れ、午後4時には予定の仕事を全て完了することが出来ました。「一日作さざれば一日食らわず」とは高僧・百丈懐海禅師のお言葉ですが、これは禅僧への厳しい諭しの言葉でもあります。「働かざる者食うべからず」とか「食えなんだら食うな」などの俗語が有りますが、このような言葉とは似て非なるもので、百丈懐海禅師の御諭の一大事は「作」にあると見ます。
作の意味は「なす、つくる、つかう、もちふ、おこる、うごかす」などですが、ここでは「心」を指し、「無心の妙用(みょうゆう)」を意味していると思います。人間、じっとしていてはあまりにももったいないものです。心を働かせて、身体を自由に使っていくところに「妙用」が見えてきます。
田畑仕事はさすがに重労働なれど、工夫しながら心を使っていきますと、身体もそれに伴ってうまく動いてくれます。また、ほど良い疲れが心も癒します。もちろん、お食事もとても美味しく頂けるものです。日々の生活の中では食べることが最も重要なだけに、それに比例する「心の使いよう」が求められているようです。
今日もお二人様の御助けで、とても順調に進みました。お手伝い頂き、本当に有り難うございました。園内がまた一段と輝きを増してまいりました。作業中、カエルさんたちがゲロゲロゲロと声援を送ってくれました。「一日作ざれば一日食らわず」。夕食が待ち遠しく思った今日の作業でした。友峰和尚より
きれいに整備・修復された階段