和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第493話 】
2014年 12月 24日 談

今日はクリスマスイブですが、何故か禅寺で有りながら寺の家族また職員も含めてクリスマス茶礼をこれまで欠かすことなく続けて来ました。もちろん主役はクリスマスケーキで、茶礼の前には全員で「きよしこの夜」を歌ってからケーキとコーヒーで楽しい時間を過ごして来ました。

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実は和尚の父親の代からの伝統的なお寺のイベントになっているわけですが、思い起こしますに子供の頃の一番うれしい日でもあった事を忘れることが出来ません。と言いますのも、この日かぎりは父親の大サービスの日であり、子供たち4人の兄弟に沢山のおもちゃを配ってくれた日でもあるからです。誰もがそうであったと思いますが、終戦後の物の無い時代、ましておもちゃなどは自分で作るしか手にする事が出来なかった環境でしたから、父親から配られるおもちゃには流石に子供ながらに興奮したものでした。勿論当時はクリスマスケーキなど有りませんでしたが、母親の作ってくれたおかきや甘酒などを思い出します。今日、子供たちへのクリスマスプレゼントにはゲーム機など高価なものが目立ちますが、子供たちが喜ぶ姿と家族団欒のひとときは今も昔も変わらぬ光景ですね。お正月は親戚との交流、クリスマスは家族との団欒、お盆は御先祖との交信と考えますと実に一年が楽しく過ごせる感が有ります。

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今年は仕事の関係で少し早めのクリスマス茶礼でしたが、なんとも心和む一時でした。父や母が子供達にしてくれたこと一つ一つが、懐かしくまた有りがたく思う今日この頃です。‏子供達の喜ぶ姿を父母ともにどんなに喜んでいたかを、孫達の満面の笑顔を見つつ思い起こしています。友峰和尚より

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