和尚のちょっといい話
境内の見事な紅葉も朝方からの雨に打たれ散って行く様には、世の無常感をも感じ一層美しく見えるものです。帰国して早、二週間が過ぎました。ここに来てようやく総代様との帰国の挨拶に臨むことが出来ました。藤田通麿責任役員総代長が来られ、アメリカでの活動報告をさせて頂きましたが、新命和尚を交えてのしばしの愈好亭での歓談は実に話題も豊富で時を忘れての安らいだ一時となりました。
藤田通麿責任役員総代長様とともに / 大安禅寺・愈好亭
この二週間は寸暇を惜しんで法務修業に専念しており孫たちとの団欒も無かったため、御挨拶終了後は久しぶりに孫たちと三国の海を見に行き、松島水族館ではイルカやアザラシ、ペンギンショーなどを見物しましたが、まだニューヨークでの感覚が残る中での日々は和尚にとって実に新鮮に捉えられて行きます。
越前松島水族館にて
人間の脳ほど不可思議なものはありませんね。記憶された映像や音声をどこにいても取り出すことが出来、魚たちを見つめながらニューヨーク・マンハッタンの映像をも重ね合わすことが出来るという、いやはや改めて心の神秘性に驚くものです。孫たちとの楽しい時間もあっという間に過ぎて、寺に戻れば再び法務が待っていました。当然のことながら、心のスイッチも入れ替わります。一時として同じ事象は無い娑婆世界です。ニュースでは長野県の地震被害や国政選挙、相撲界の白鵬の優勝、高倉健への中国での弔問者が絶えない報道、等々・・・・。心を静めて和尚の机の上に視線を落とすと、サラ・ローレンス大学から頂いた記念の品が置かれていました。ペナントにコップにTシャツ、認定書。和尚の宝物がまた一つ増えました。
これからそのコップでコーヒーを飲むたびにきっと、グリフィス教授や仁さんそして多くのお世話のなった方々とのアメリカでの日々を思い出すことでしょう。昨日は楽しく充実した連休最終の一日となりました。そして今日朝一番にアトリエで記念のカップで心行くまでコーヒーを飲みながら宿題の墨蹟に思いを馳せた次第です。今年も残り少なくなってきました。皆様!頑張って参りましょうね。友峰和尚より