和尚のちょっといい話
昨日はグリフィス教授の家に泊まり、奥様のサラさんとともに朝食をとりながらこれまでの出来事を色々と話し、楽しいひと時を過ごしました。流石にここまで来ますと、楽しかった事、面白かった事、またハプニング等、話の内容は多彩でした。
グリフィス教授のお家にて、奥様のサラさんとともに
奥様のサラさんは、イエール大学院で仏教とりわけ仏像を専門に研究されており、現在は曹洞宗関係の仏典の翻訳をされているそうです。とても穏やかで親しみを込められての流暢な日本語には圧倒されます。サラさんの案内で近くの町にあるカンブリアホテルまで車で送って頂きチェックインした後、妻と三人で近くのカフェで町の説明など聞きました。とても素敵なホテルです。
カンブリアホテルにて / ニューヨーク州・ホワイトプレーンズ
昨日まではアメリカ大陸の奥地ベルモントの深い山中に居ましたが、今日は一変して大都会に移動し、なんともかんとも不思議な感覚が続いています。夫婦が二人きりになったのは今日が初めて。これまた摩訶不思議な雰囲気で、まるで二人でアメリカ旅行に来たような感覚となったものです。このような経験が出来るのも偏にグリフィス教授との40年にもわたる御縁が導いてくださっているものと感謝しています。これまでに多くの外国の方々と交流を深めてきました。70歳近くになった今日、イギリスのお友達、パリのお友達、アメリカのお友達などなど交流を更に深めつつある現状に、縁のなせる業そして機が熟す機縁を感じます。世界は実に広大で、その国々の歴史も文化も生活習慣も何もかもが違いますが、心の有りようにおいては各国共通ですね。人々の悩みもまた共通しているものが多く見受けられます。今回のニューヨークでの個展開催とその後の研修を兼ねた旅は、和尚にまた色々なテーマを与えてくれました。禅の精神は最近、アメリカでも再びクローズアップされてきています。文明社会が進めば進むほどマインドフルネスの必要性を痛感します。今、新命副住職が色々と模索を始めている禅の実践と布教活動ですが、大いに結構なことだと思います。認知症カフェ、ヨガ、祈祷等、どれもがマインドフルネスの実践ですね。禅がもっとオープンに活用されんことを思います。さて野口美智子先生始め御社中の皆様、その後お元気にお過ごしでしょうか? ニューヨークでの茶華道展の効果は出て来ましたでしょうか! 世界の中心都市ニューヨークでの試みは和尚も人生最後のチャレンジでした。今またニューヨークの凄さを改めて感じていますよ。現場に来なければ実感できない世界です。仏教の聖地インド・ブッタガヤを訪れた時、仏陀は和尚に告げられました、汝すべからく己を知るべしと。有りがたいメッセージでした。二度無い人生です。宇宙を創造するすべてのものに感謝しつつ残りの時間を過ごして参りたいと思います。有り難うございます。友峰和尚より