和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第411話 】
2014年 10月 08日 談

明日から二日間に渡って大本山妙心寺宗務本所で「全国宗務所長会」が開催されるため、自坊に戻ってきましたが、大安禅寺はもうすっかり深秋の様相で、紅葉はまだですが、山の匂いといい境内の佇まいといい、まったくに街なかでは感じることのできない素晴らしい雰囲気が有ります。子供の頃からずーっと育ってきた環境ですが、改めて感動を覚えるものです。

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大安禅寺 式台

この時期、学校から帰ると決まって山に登り、秋の味覚である栗や柿や、茸採りに山に入ったものです。大安禅寺の山は、昔は松茸が有名でよく採れたものです。松茸だけでなく色々な茸もたくさん採れて今から考えますとウソのようです。今では雑茸も採れず本当に残念です。しかしながらこの時期、ほのかに山の方から昔懐かしい山の幸の匂いが漂ってきます。子供の頃の思い出は故郷の匂いの中に感じられるようです。このところ金沢と福井を行ったり来たりで季節を感じる余裕もありませんでしたが、今日は久しぶりに深まりゆく故郷の秋の匂いを満喫させてくれた日となりました。人生、時々は立ち止まって体全体で自然を感じることも大切なことだと思いましたね。

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境内の柿の木

さて、皆様はいかがお過ごしでしょうか。ニュースでは終日、日本の3名の物理学者がノーベル物理学賞を受賞されたことが報道されていました。本当に素晴らしいですね。御三方の受賞のコメントは共通に「あきらめないこと」と言われていました。そうだと和尚も同感です。進む道はそれぞれに違っても、人生、ひとつの事に向かって集中して諦めず、事を成し遂げていく精神は万人に共通だと思います。和尚も頑張ります。友峰和尚より

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「葉書」の語源となった木 多羅葉(たらよう) 

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