和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第3797話 】
2024年 01月 09日 談

1月14日午前10時半より大安禅寺新年「修正大般若祈祷会(しゅうじょうだいはんにゃきとうえ)」ならびに檀信徒年賀会が行われる予定となっており、早朝には地元町内の左義長御祈祷会が行われ正月縁起物飾りなどのお焚き上げが行われます。

 

大安禅寺 地元の左義長御祈祷会 (令和5年1月15日)

 

和尚の修行時代には1月元旦午前3時より3日の朝まで通しで大般若祈祷会が厳修され、大勢の雲水さんが御祈祷中に発する大きな声が堂内に響き渡り荘厳でしかも幽玄な世界が繰り広げられました。3日目の御祈祷を終了する頃には声も枯れ精魂尽き果てた状態になりますが、その時に振舞われる餅雑炊の味が今でも忘れることが出来ません。しかしながら餅雑炊のお振舞いはその後も延々と続き鏡餅が無くなるまで食べ続けるため最後にはギブアップする雲水も出てくる始末! 大変な僧堂生活でのお正月のひとコマです。今振り返ると僧堂時代ほど充実した日々の生活は無かったと懐かしく回顧しています。

 

大安禅寺 修正大般若御祈祷会 (令和5年1月15日)

 

大安禅寺では檀信徒皆様の手によって大般若経典の転読が行われますが大変珍しいことです。全国の寺院では教区内の僧侶が多数参詣して盛大な御祈祷会が修業されますが、現在では僧侶も減少傾向にあり年中行事も縮小せざるを得ない状況となっています。

 

創建以来連綿と続く 大般若経転読

 

大般若祈祷会は仏法を守る神々、天界はじめ寺院を守護する御法の諸善神に感謝し、国家の安寧と檀信徒各家の災難消除・健康安心・家門隆盛を祈願する最も重要な行事となっているだけに、全身全霊で御祈祷申し上げたいと念じています。

 

 

さて本日は桂岩寺住職が年頭の御挨拶に来寺くださいました。住職の話ではこの度の能登半島地震で輪島市、珠洲市を始め多くの地域で各宗派の御寺院も焼失、倒壊したとの報告を受け慚愧に堪えません。また被災された御寺院の檀家様の家も同じ状況下にあり、御寺院の災害復旧会議に出席されるとの事で寺を後にされました。いま何か出来る事がないかを模索する毎日となっています。友峰和尚より

 

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