和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第348話 】
2014年 08月 03日 談

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午後、寳勝寺檀信徒の北條さまご夫妻が御来山下さいました。

北陸は浄土王国と昔から言われているようですが、この「浄土」とは浄土真宗のことで、県の人口当たりの信者さんの数が最も多いと言われています。和尚が子供の頃、おばあさんが「なまんだぶ、なまんだぶ、なまんだぶ、、ありがたい!!」と何に対しても口ずさんでいる姿をよく見かけたものです。子供心に、いったい何が有り難いのだろう?と常々不思議に思っていたものですが、最近になってこの「ありがたい!!」の心境がよくよく心に感じられるようになってきました。とにかくありがたいのです。何が有り難いって、理屈抜きで有り難いのだからしょうがありませんね。おばあさんにとっては当然のことながら「阿弥陀さま」が有り難いわけですが、念仏を幾度も幾度も唱えていると、唱えている自分自身、今有る事が本当に有り難く思えてくるから摩訶不思議なことです。そういえば「唱うれば 我も仏もなかりけり 南無阿弥陀仏の声ばかりして」という世語がありましたが、ある禅僧が「それではまだまだ」と言って「唱うれば 我も仏も無かりけり 南無阿弥陀佛、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と念仏を続けたそうな。なるほど「そうだね!!」ただひたすら「なまんだーぶ なまんだーぶ」なんでしょうね。嗚呼!人生はやはり、年を経てわかってくる心境があるっていうことです。実は昨日、代務寺であります少林寺様の法要終了後の法話の席でこのことをお話ししました。理屈抜きに今有る事が有り難いと感じることが出来れば、そんなに幸せなことは有りません。

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8月2日夕刻 堀田洋菓子店にて店主・堀田茂吉さまと

今日は、堀田茂吉さんが作って下さった創作ケーキを再び頂きました。真心のこもったケーキです。口の隅々まで甘みが溶け込んでいくようです。わざわざお寺まで届けて下さった堀田さんの真心を今日も頂くことが出来ました。元気が出るとは、どうやらお人さんから真心を頂くことのようです。

有難し!有難し! アン!堀田観世音菩薩さま! マカロンマカロン、アン! 友峰和尚より

 

 

 

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