和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第1935話 】
2018年 12月 05日 談
京都大本山妙心寺・宗務本所に来ています。今年最後の「僧侶育成審議会」出席のためですが、各寺院に於ける後継者育成が深刻な状況に有り特に少子高齢化が進む我が国にあって、悩ましい問題になっています。本格的僧侶育成機関の設立が急務となっており、毎回出席し論議を重ねていますが、寺院それぞれに立場が違うためなかなか難しいようです。昔の小僧制度が最も理想的とはいえ、寺を継ぐ御子息も減少傾向にあり、ますます無住寺院が増える気配の中での会議となっています。勿論一般在家者の出家も大歓迎ですから、和尚が提案している”魅力ある臨済宗僧侶専門学院”の新たな創設を願うばかりです。
ならば、いったい僧侶の魅力とは何処にあるか?ですが、言うまでもなく一回きりの人生ですから、己とはなんぞや? 心とはなんぞや? 黄泉の国とはなんぞや?と自分の心としっかり対峙するのも良いかと思います。「出家」と言うより「己事究明の道」と言ったほうが良いかも知れません。僧侶としての本分は真理を実践するところに有ると思います。一般在家者からのチャレンジを切に願うところです。明日からは金沢兼務寺院の年末大掃除が開始されます。さあさあお坊さんの修行基本は掃除です。はりきってやりましょう!友峰和尚より